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股関節236 大腿骨が骨折したら・・・

おはようございます!
お箸とメスは右手に持つ右利きの塗山正宏です。


今回のテーマは、

大腿骨が骨折したら・・・についてです。


70歳以上の女性で非常に多い骨折、それが大腿骨頚部骨折です。

股関節の外傷、怪我のなかで圧倒的に多いのが大腿骨の付け根で骨折を起こす大腿骨頚部骨折です。


大腿骨近位部骨折の分類(診療ガイドラインより抜粋)
a.骨頭骨折 b.頚部骨折 c.頚基部骨折 d.転子部骨折および転子間骨折 e.転子下骨折


大腿骨頚部骨折の治療は、基本的には手術が必要になることがほとんどです。

では、手術の方法としてはどんなものがあるのか??


骨折した部分のずれ(転位)が少ない場合には、金属のボルトやプレートなどを用いて骨接合術(骨折した部分を固定する手術)を行います。

骨折した部分のずれが大きい場合には、大腿骨の骨頭に栄養を送っている血管が損傷されている可能性があります。そのため、骨接合術を行ったとしても、大腿骨頭壊死(骨が死んでしまう)が発生する可能性が高くなります。

そうなってしまうと、股関節の再手術が必要になってしまいます。

そのため骨折した部分のずれが大きい場合には、人工股関節置換術または人工骨頭置換術を行います。

日本整形外科学会が発行している大腿骨頚部骨折の診療ガイドラインでは、
怪我する前の活動性の高い場合(杖なしで歩くことができる)には、人工股関節全置換術を選択し、活動性が低い場合には人工骨頭置換術を選択することを推奨しています。

私自身は、診療ガイドラインに沿い、患者さんの活動性に合わせて、手術方法を決定するようにしています。

そして、なるべく侵襲の少ない手術方法を用いて手術を行うようにしています。

手術の出来でその後の人生が変わってしまいますからね。

以上、大腿骨頚部骨折の治療についてでした!


本日のまとめ

大腿骨頚部骨折を起こしたら手術が必要になります。

「ビールと青空のコラボ!」

一生大腿骨骨折は経験したくない整形外科医の塗山正宏でした!


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