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股関節28 人工股関節置換術の疼痛コントロール

おはようございます!
朝はやく起きるのが習慣になっている気がする塗山正宏です。


今回のテーマは、

人工股関節置換術の疼痛コントロールです。


以前の記事で、人工膝関節置換術の疼痛コントロールについて触れたかと思います。

そして、人工股関節置換術においても疼痛コントロールは非常に大事になります。

術後の痛みのコントロールをすることが、リハビリを進めていくうえでは非常に大事になります。


術後の痛みがコントロールされない場合、術後疼痛症候群といって一度慢性の痛みになってしまうと治療に難渋してしまいます。

そのため、人工股関節置換術においても色んな角度から鎮痛を行うことがとても重要です。

Multimodal pain management

・関節周囲カクテル注射

・硬膜外麻酔

・preemptive analgesia(先取り鎮痛)
    ・NSAIDs
    ・アセトアミノフェン
    ・デュロキセチン
    ・オピオイド

など様々な角度から薬を使用することにより、かなり術後の痛みを和らげることが可能になりました。


手術を行うにあたり薬を色々使用することも大事ですが、手術においてなるべく身体に対する侵襲を少なくすることが最も大事です。


私が最も鎮痛効果があると感じるのは、手術において筋肉を切らないことです。

筋肉を切った部分は必ず術後の痛みを感じますからね。

そして、なるべく短時間で手術で終わらせることです。


私が行っている筋肉を全く切らない最小侵襲手術であるAnterolateral supine approach(ALS)による人工股関節置換術の場合は、筋肉を切る手術方法(側方アプローチ、後方アプローチなど)に比べて術後の痛みをかなり和らげることができるようになりました。


同じ患者さんで片方の股関節を後方アプローチ、片方の股関節を前方アプローチで手術を行った場合、


患者さんは

「前方アプローチのほうが術後が楽です」ということを必ず言われます。


痛みが少ないため、術後のリハビリにおいても回復速度が変わってくるのです。

今後も出来るだけ身体に負担のない手術をして、楽にリハビリができるようにしていきます!

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うっかりウォシュレットのないトイレに入ると気分が落ち込む整形外科医の塗山正宏でした。

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