見出し画像

膝関節107 人工膝関節部分置換術

おはようございます!
朝、起きたら利き手が逆になっていたら困る塗山正宏です。


今回のテーマは、

人工膝関節部分置換術です。

膝関節全体を人工関節に置き換える全置換術に対し、部分置換術(単顆置換術または片側置換術)はその名の通り膝関節の傷んでいる部分だけを人工関節に置き換える手術です。

関節の片側の軟骨のみがすり減っていて、反対側の軟骨が残っている場合や、変形性膝関節症の比較的初期や特発性膝骨壊死の方が対象になります。

部分置換術では、通常の人工関節に比べ約半分の大きさの人工関節を用いるため、一般的に皮膚の切開や骨の切除量が少なくなります。

↑人工膝関節全置換術

↑人工膝関節部分置換術

人工膝関節部分置換術の適応としては

①膝の動きが保たれている
②O脚やX脚の程度が軽い
③膝の内側もしくは外側のみが痛い
④関節リウマチではない
⑤高度の肥満ではない
⑥膝の靭帯には異常がない

などがあります。

この部分置換術の利点は、すべての膝関節の靭帯を温存出来る事です。

全ての膝関節の靭帯が温存されているため、術後の膝関節の違和感が全置換術に比べると少なくなります。

人工膝関節と一言で言っても、このように全部取り替えてしまう場合と一部だけ取り替えてしまう方法があるのです。

また、部分置換術のインプラントの耐久性としては、手術から15年経った後では94%、20年経った後も91%の部分置換型人工膝関節がよく機能しているという報告があります。

全置換術のインプラントに比べると、若干長期成績が落ちるという欠点はありますね。

以上、参考になりましたでしょうか??



本日のまとめ

膝関節の変形が軽いうちは人工膝関節部分置換術が可能です!

「夏の暑い時はそうめんを食べましょう!」

たまに流しそうめんをやりたくなるが結局やらない整形外科医の塗山正宏でした。

よろしければサポートお願いします!サポートしていただければもっと頑張れる気がします!(笑顔)