マンホールからベンガルトラまで その12
残った体温
今までのジャングルウォークと風向きが変わってきたのは小休憩の後だった。
ラージエンドラが先頭に立ち、二人のガイドは姿勢を低くして行動し始めた。歩くスピードがゆっくりになっていく。
注意しろと言うようにラージエンドラは右手を立てながら足音がしないように気をつけて私の耳元にそっと近づいてくると「寝息が聴こえる。」と言った。
動物が寝てる?
耳を潜めてみたが、いまだに私の耳にはわからなかった。
でも二人には聴こえているらしい。
足手まといにならないように気