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人はなぜ走るのか【11月8日〜11月14日】

11月8日(月)

キロ3分50秒で3km走る。いろんな感情が溢れ出してきた朝。元から怒ることや哀しむことを表に出すのが苦手で、温厚な表情なのに内心は辛いということがよくある。だからこそ、自分にとって走ることがあってよかった。辛いときやもやもやした時に感情を発散させるきっかけになるから。

ノーアップで11分30秒。振り返ると、高校1年生の頃貧血が治ったタイミングではこのくらいのタイムがベスト記録だった。高校の頃は、3000m10分(5000mはたぶん17分)切るくらいまでは走れたが、その記録が出そうだった時に左膝に大怪我を負って走れなくなった。怪我は治っても、以前のように走れなくてすべてが嫌になった。高校2年生(2012年)の11月末に出た駅伝で1kmを過ぎたあたりから「なんで走ってるんだろう」と虚しくなってた。あの頃を振り返ると、9年後の未来でランニングを発信する仕事をしていることがだいぶ不思議だ。

11月9日(火)

仕事の合間に8kmジョグ。夕方外に出ると外は暗くなっていて、ピリッとした寒さを感じる。気が早いかもしれないけど、少しずつ冬の気配が迫っているような感じがする。ふと、横須賀に引っ越して一つの季節を過ごしたんだなと気づく。横須賀は、東北の沿岸部に近いものがある気がしている。実際、東北で知り合った方のなかにも横須賀出身の人は数人いて、その人たちと話しても同じようなことを言っていた。20歳の頃から知ってる横須賀の知り合いに「東京以外で縁もゆかりもない土地に住めるとしたら20代の今くらいだと思う」というと「福島に居た頃が、木幡にとっての今だった」と言われた。日々、この土地を走って、人々のなかに溶け込んで、どれだけ発見をできるのだろう。

11月10日(水)

早朝から立川に撮影に行ったので、この日は休養。横須賀から立川まで行くと小旅行というより、もはや旅行だ。3回くらい乗り換えてやっと着く。けど、月に1回、普段は行かない西東京の方へ行くのが楽しみだったりする。

11月11日(木)

土日に激坂最速王決定戦2021の撮影(登り下りで27km走る)と30km走を控えているので軽くランニング。キロ6分で5km。以前は常にキロ4分半くらいで走ってないと走れないのではないかと思っていたが、それが思わぬところで怪我の要因になっていた。走れる時ほど、もっともっと…と思い怪我をする。そういえば、高校の時もそうだった。ジョグは遅くて4分半。4分ペースで走って、最後の1kmは全力にビルドアップが日常。あとは1時間ジョグをした後に1000mのレペをすることもあって、常にスピードが上がった状態だった。その上ポイント練習の日は200×10を2セットや400×15、6000mのペース走を2本、ジョグの後に400×5を65秒以内で走るなどなど(たぶん先生としてはもっと抑えてよかったんだろうけど、周りとの競争で結局全力で走ってた)。今では考えられないほど毎日が全力だった。クッション性の高いシューズなど基本履かなかった頃。土トラックとはいえ、ジョグもペーランもインターバルも全部ターサーやウエーブスペーサーで走っていた。日によってはジョグでもウエーブクルーズ(レース用)で走っていた。今では考えられないほど足元が薄かった。

11月12日(金)

この日は撮影のため、お休み。

11月13日(土)

激坂最速王決定戦にRuntripチームのMC3人が出るので、撮影スタッフとして27km走った。箱根駅伝に出るような大学の選手たちも"仮想箱根5区"として出走するこの大会。キロ9分で走ってもキツいこの坂を飄々と登ってきたのだから、すごすぎる。スピードは到底及ばないけど、撮影しながら景色や3人との会話を楽しめて、27km走りきった(Runtrip Channelで動画も出るのでぜひ見てください)。人生最長(おそらくタイ記録)距離。4年前、NPO法人底上げ代表の矢部さんと「木幡、仙台の街中から海までって5kmくらい?」と言われ、ノリで一緒に走ったら10kmでも海には辿り着かず13、4kmくらい走ってやっと荒浜の海に着いた。そこからまた走って帰ってきて26kmだったか、27km。まだ走りはじめて2週間くらいだったので、終盤はふらふらで足が前に出せないくらい疲れ果てて、宮城野原にある楽天のスタジアムまで帰ってきたのを覚えている。あれから4年、箱根の山を登って下って27km。ずいぶんと長い距離を走れるようになったなあ、と自分に感心してしまった。

11月14日(日)

なぜこんなスケジュールにしてしまったかといえば、会社の代表の大森さんと話していた時に「マサト、激坂の次の日30kmやろうよ」と言われ「いやあ無理ですよ〜」と言ったわりにはやる気になった。矢部さんから海まで走ろうよと言われたあの日と変わらない軽さで承諾してしまい、キロ4分15秒で30km走ることに。人生最長距離を走った翌日、さらに人生最長距離更新に挑むという訳のわからない予定。そもそも、人間ってこんなに走れるのか。すごすぎる。と語彙力を失いそうだ。朝8時スタート。予定通りに走れば2時間7分30秒。脚は重いが、思ったよりはジョグの延長線で走れている。20km走っても脚の様子は変わらず、行ける気がしてきた。25kmを過ぎて、足が攣りそうになる。人間、なぜこんなに足を攣りかけてまで走ろうとするのか。そういえば、2017年、よく仙台で矢部さんと2人で走ってた頃「速くなったその先で何を見たいの?」と言われた。速くなれば見える景色があるとは思っていたけど、それはよく分かっていなかった。でも、4年経って少しだけ見えそうな気がしてきた。今度東北で会うことが会ったら、その話をしてみたい。27km過ぎにかなり足が重くなってきたが、気合いで30kmまで走った。人生最長距離を更新。2日で57km。冗談で走ると言ったが、本当に走り切った。1ヶ月前には想像できなかったほど走れるようになってきている。湘南国際マラソンまであと3ヶ月と1週間くらい。人はなぜ走るのか、向き合ってみたい。

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