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新米P日記(LAYRUS LOOP) その3

明らかにタイトル詐欺みたいな書き方をしてますが、この場合”パパ”ではなく”プロデューサー”日記です。
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現在LAYRUS LOOPのレコーディング中。

3日目はボーカルの録音。残すところはボーカル4曲。
楽曲の魂を吹き込むような場面だと思っていて、とってもこだわりたいところ。
2曲、いや3曲録音が終われば良いかな、くらいな予想。

ユリヤ氏は典型的な感覚派、天才肌タイプ。
ボーカルブースとは別部屋で遠隔操作、モニターと声でのやり取りになるんですけど、相手の仕草から感情を読み取って、どんな声をかけるのか、ここの意思疎通が絶妙に難しいんですよね。アーモンドアイと対峙していた時のルメール騎手の気持ち、いや、オルフェーブルと対峙した池添騎手の気持ち、ってこんな感じだったんじゃないかなとか勝手に思ってました(例えの癖が強いよ)。

「歌い出しの母音と子音の強弱のバランスをこう変えてみてください」みたいな指示よりも、「この歌の登場人物の女性の年齢をもう5歳年上、大人っぽくしてみてください」みたいな抽象的な指示の方が、表現にグッと立体感が生まれたりして、まだまだ彼女の才能に奥行きや余白のようなもを感じてゾッとしたりもしました。

ハッキリとYES、NOを自分の言葉を伝えることの出来るタイプでありながら、
他二人のメンバーの意思や意図を常に汲み取ろうとしているところに、優しさや強さがありますし、このバンドのエンジン、内燃機関みたいなものが見えます。
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また作詞の面では自分の一番力になれるところだと思っています。
かと言って、加筆修正するのは野暮というか越権というか、大きくテーマを投げたり、提案はしたりしますけど。

何を一番意識しているかというと、表現におけるダイエット、ですかね。
伝えたいこと、素敵なところ、魅力的なところ、は、きっと既にそこにあって、
その部分がきちんと埋もれないように伝わること、そのためにそれ以外の部分をいかにして削ぎ落とすか、表現における引き算みたいなことって、結構というか意外とすごく大事なんです。きっと。特に彼女、彼らみたいな音楽性なら尚更。
わかりやすく文字数を減らすこともそうですし、言葉を濾過して、浸透度を上げていく、みたいなイメージです。

あれよあれよという間に4曲とも歌い切ってしまって、なんとレコーディング終了。勿論決して早く終わればいいなんてものではありませんが、ひとつ実力の証拠。

気づいたらまた別のカレーを食べに行ってました。
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どうやら本日(7/19)大阪の心斎橋近辺で、路上ライブをしているみたいです。

お近くの方はぜひ(自分の代わりに)覗いてみてください。

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褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。