夢見モグラは空を待ち侘びて 60日目
見たこともないくらい大きな、
それでいて真っ黒な天井が降ってきたが、
車の屋根がその衝撃を守ってくれた。
モグラは狭い狭い暗闇に閉じ込められていた。
自分の息を吸う音と、時折水滴が垂れる音がするだけ。
長い長い年月に感じていたが、
実際には1週間したところで、
大事そうに覆い被さる父の下で、
命からがらのところを見つけ出してもらった。
そこからまたぐっすりと長い眠りについて、
次に目を開けた瞬間、
手足は棒のようだし、
動かそうにも体中が強く痺れたし、
ベッドでただただ目をパ