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笑えるかどうか

初めまして。
まずは自己紹介から。
僕は京都の美大を卒業後、某アパレルメーカーにて企画・営業・プレスアシスタントを務めた後、家業である畳屋のデザインディレクターを生業として生活をしております。
よければHPもあるので見てみてください。
https://www.kajiurashoji.com
来年からイギリスに大学院留学をする予定です。
専攻は"Fashion Psychology"
なかなか聞きなれない学問ですが、この話はまた次回に取り上げようと思います。
おそらく八割がファッションにまつわる話になるかと思いますが、趣味程度に更新すると思いますので、気長にご覧いただければと思います。
中には反感を買ってしまうような言葉を綴ってしまうこともあるかもしれませんが、若造の戯論ですのでお許しください。

自己紹介はこのくらいにして。
先日トランプ政権がある事を検討しているとニューヨークタイムスが報道しました。
https://www.nytimes.com/2018/10/21/us/politics/transgender-trump-administration-sex-definition.html
トランスジェンダーの排除、トランプ政権が検討中。
話題になりましたね。世界中のLGBT支持者から大反発を食らったニュースです。
なかなかむつかしい問題ですが、この記事を見たときにある呑みの席のことを思い出しました。

先日、東京で知り合いのお店で飲んでいた時に、男性の女装と女性の男装について話題になりました。
昨今ではジェンダーレスなブランドも出てきていて、男性女性どちらでも着れるような服が増えてきました。
ここ数年でモードの世界でジェンダーレスなブランドとして頭角を現してきているのがPALOMO SPAINでしょう。
https://www.palomospain.com/en/
女性的なシルエットでありチャーミングながらも、モデルは男性。
今までジェンダーに対して向き合ってきたブランドは数知れません。
しかし、ここまで真正面からぶつかって提案をしているブランドもなかなか無いでしょう。
これからも期待に目が離せません。

しかし、男性服と女性服。どうにも不思議に思うことが。
女性服にちゃんとしたスーツが無い。
女性の方がファッションに対してジェンダーレスに見えるけど、実は男性の方がジェンダーレスなのでは無いかと。

僕は女性が着るテーラードやタキシードジャケットが好きです。
とってもセクシーでかっこいいですよね。
服飾研究家の中野香織先生が書かれた著書「スーツの神話」にこんなことが記されています。
「女性がスーツでフル装備してしまうと、せいぜい良くて、誘惑的効果を狙った芸人の衣装風−−−」
うーんなるほど。
誘惑的効果…。
僕はそんな性的な目で、女性のスーツを見てしまっていたのか。
なんとも恥ずかしいばかりです。
しかし、男性にもこれは言えることなのでは…?
男性が女装をしても「性」の部分が誇張されてしまい、結果的に同じような意味合いを持ってしまいそうな。
考えた挙句、一つだけ絞り出しました。

「笑えるかどうか」

男性の女装はどこかふっと笑える要素を持ち合わせている。
なので結局は男性性を保ったままの女装として見ることが出来る。
しかし女性の男装はなぜか似合ってしまう。
それは男性の女装のようなfunnyさは無く、女性性が誇張され、より女性らしく見えてしまう。

何か一つ核心に迫れたような気がします。

もうすぐハロウィンですね。
奇抜な格好をした紳士淑女がスクランブル交差点を埋め尽くす季節になりました。
今年の男性はマリリンモンローばりの白いワンピース、女性はジェームズ・ボンドのようなタキシードなんていかがでしょう。

Masato Kajiura

写真 : 2018年 10月 インドにて

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