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シンセの音色「オーケストラ・ヒット」を使った曲3選 Vol.1

シンセサイザー(サンプラー)の音色で「オーケストラ・ヒット」を
ご存じでしょうか。 
主に1980年代ポピュラー・ミュージック界でも流行った音色です。

音の説明は、まるでオーケストラ全員で一斉に1つの音を弾くような、、、
はい、イメージ湧きませんね(^^;;

ウィキペディアではこのように解説されています。

擬音語で表記するなら、「ジャンッ」「ガンッ」といった感じの、
非常に厚みのある短い音である。

ちなみに自分だと「ギャンッ」です。 
はい、やっぱりわからないですね(^^;


この映像の冒頭数十秒でわかると思います。

イメージ持てたでしょうか。


1980年頃より周囲の音を取り込んで鍵盤で音階をつける事が可能な
「サンプラー」というものが開発され、楽曲制作でも使われ始めました。

中でもフェアライト社の「CMI」はその「パソコン一体型」のビジュアルで
「なんかわからんが、とにかくすごい」”オーラ”が漂った機種として君臨。
その後、他のシンセでもその音を出せる機種が出ましたが有名なのはこれ。
(当時の日本円で1200万円!!!)

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そして、その「オーケストラ・ヒット」を使った
「ヒット曲」(偶然のシャレ)も多く生まれました。
その中から3曲紹介しましょう。

まずは、
Afrika Bambaataa & The Soulsonic Force - Planet Rock(1982 UK:53)
この曲、前の記事でも取り上げました。
「リズム・マシーン名機「TR-808」を使った曲3選 Vol.1」
つまり、TR-808は使ってるし、オーケストラヒットは使ってるし、
他にもトラックネタにクラフトワークを使っていたり、何かと凄い曲。
0:15からの音です。

プロデュースしたアーサー・ベイカーのアイデアもあるのでしょうか。
この後手掛けたニュー・オーダーでも、通じるサウンドを作ります。


次にYes / Owner of a Lonely Heart(1984 UK:28 US:1 )
自分の感覚では、この曲で「オーケストラ・ヒット」を初めて意識した人が多いような気がします。 音色を説明するのに「イエスのあれ」みたいな笑
0:20の「ギャンッ」です。 4:36からは連発!


この2つのように、特に使われた時期は80年代中盤までが多いです。
そしてジャンル問わず流行は古くなるように、そのうちオーケストラヒット
を「正面から」使っていると、、「ダサい」時代になりました。

使うのは使ってもいいんですよ。
ただ、古着のように、使うのに「センス」が必要な存在になりました。
80年代流行った「ケミカル・ウォッシュのジーンズ」を今着こなす感じ。


そんな中で「さすがだなぁ」と感心してしまうのが今回最後に紹介する曲。

Bruno Mars - Finesse (Remix) (feat. Cardi B)(2017)
元々レトロなサウンドは得意なアーティストですが、
使い方1つで2017年にここまで映えさせるとは驚きです。
0:23からの音。


以上、今回はVol.1ということで3曲紹介しました。
まだまだユニークな使い方をしている曲はあるのでVol.2をお楽しみに。

下にSpotifyのプレイリストもあるし、youtubeでもたくさん動画あるので
興味のある方は更に掘ってみてください。

こんな感じでちょっと知っておくと、今後使用楽曲に出会った時に
「あ、オケヒットをこんな風に使うんだ」と聴き方の楽しみが増えます(^^


あ、最後に!
現在、CMIのサウンドはアプリでも手に入ります。
ちゃんと開発者のピーター・ヴォーゲル印!
しかも、1220円www 当時の1万分の1の値段です。
凄すぎるぞ21世紀。

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