見出し画像

私が受けた「ロック・ハラスメント」(笑)

50歳のおじさんです。
ロックが好きです。

こんな記事を発見してドキッとしました。

ロック・ハラスメント=ロクハラ
ろくはら、歴史に出てきた「六波羅探題」みたいな響き。

えーと、本文にもある「シニア」って何歳以上だろう?
あ、国連では60歳以上、WHOでは65歳以上という定義があるのか。
となると、50歳の自分はまだ入っていないのか。 なるほど。



にしても、「ロックおじさん」は昔からいたなぁ。
例えば、こんな感じ。

「ロックが好きなら、○○を聴かなきゃ」
「これ、良いから聞きなよ(といって強制貸し付け)」
「これはシンセが多いから、打ち込みだからロックじゃないよね」

思えば、2つの傾向があったように思います。


①「ロックとはこうあるべき」おじさん

自分が洋楽を本格的に聴き始めた80年代は、シンセの割合が多くなってきたのでそれまでのギター中心のロックとは大きく変わってきた時代。
でも、ロックおじさんの中では「ロックとはギターがこうでヴォーカルがこう」みたいな定義があったのでしょうね。

そこからずれるともうロックじゃない、みたいな。
80年代だと結構目の敵にされたのが、ニュー・ロマンティックやMTVで活躍しているアーティストでした。

「ロック」の定義で「音」の比重が大きかったのでしょうね。
自分から言わせるとその後のマドンナにおける「成り上がり」「生き様」は下手なロック・ミュージシャンよりロックだと思うのですが、当然ながら「ロックおじさん」にとっては「ロック」ではなかったのでしょう。


もう一つが、

②「○○はこの時代が最高」おじさん

音楽スタイルが時代で変わったベテラン・アーティストも色々ありました。
上にも書きましたが、80年代はシンセサイザーをはじめ電子機器の発展も大きかったので、やっぱり新奇探索性の高いアーティストって色々チャレンジするじゃないですか。
それを好ましく思わない「ロックおじさん」はいたでしょうね。

「古参マウント」という見方もあるのかな?

例えば、

「今のクイーン好きなの? やっぱり70年代が最高でしょ」という
「クイーン・ハラスメント」とか


「ボウイ好きなのにジギー・スターダスト聴いたことないの?
 それを聴いてから語ろうよ」
みたいな「ボウイ・ハラスメント」など


「フリートウッド・マックはやっぱりピーター・グリーンでしょ。
 今のマックは違うよね」
みたいな「マック・ハラスメント」など。


偶然か、なぜか70年代と大きくスタイルが変わったのに、それを語る
「ジェネシス・ハラスメント」「イエス・ハラスメント」は経験しませんでした。


以上、2つを取り上げました。

①「ロックとはこうあるべき」おじさん
②「○○はこの時代が最高」おじさん

こうはなりたくないなぁ、と思いますが一方で、、
ここまで書いておいて何ですが、実はちょっと気持ちもわかります(爆

例えば、上に書いたデュラン・デュラン

自分が好きなのは特に1981年の1st~1983年の3rdなんですね。
たった3、4年の期間。
その時期が好きすぎるので、1993年にこの曲がヒットして新しいリスナーが増えた時は少しとまどいました。

この曲で彼らを好きになった若いリスナーが自分に「デュラン・デュランっていいですよねぇ」と言ってきても素直に笑えない自分(^^;

口にこそ出しませんが「たしかに売れている曲だけど、彼らの魅力はやっぱり80年代前半で云々云々あーだこーだ」と脳内一人会話。

はい、「デュラン・デュランおじさん」の一丁あがり。

まぁ、こんな感じで予備軍になっていくのでしょうね。


で、なぜ「ロックおじさん」はそういう行動をするかというと、
これはもう「良いものを教えてあげたい」という一心なのでしょう。

家庭菜園で育った「いんげん豆」を職場に持ってきて「これ美味しいから食べて」と配る「お裾分けおばさん」に近いものがあるのかもしれません。
つまり、「善意」なんですね(^^


では、そんな善意をどうやったら活かせるのか。
以下、「ロックおじさん」「お裾分けおばさん」必読。

ちょっと心理学の話になるのですが、人間が動くときは2つ。
内発的動機付け:○○がしたい(want to)(興味)
外発的動機付け:○○をしなきゃ(have to)(義務)

基本的には内発的でなければ人は動きません。
外発的でも動きますが、行動は一時的な上に興味も続きません。

なので「これ聴いたらいいよ」は外発的になります。

それでも、「良いものは聴いてほしい」場合はどうすればいいのか。


答えが冒頭の記事に書いてました。

自分達80年代リスナーが非常にお世話になった
ロック漫画家「シマあつこ」さんのコメントがまさにそれ。

自分たちは自分たちで中高年のロックライフを自由に楽しめばいいのではと、シマさんは言う。
「動けるうちに、好きなことを楽しんだほうがいいですからね。私たちが楽しそうにしている様子を見れば、興味を持って惹きつけられる若者はいるんじゃないでしょうか

これ! まさにこれ! ザッツ・イット!
無理なおすすめじゃなくて、まずは「自分たちが楽しそうにする」こと。

内発的動機は「周囲環境を整える」ことで自然と生まれます。
親が持っていたレコードやCDを勝手に聴いてたら好きになった、とか。
親の本棚が気になって、盗み読みしていた、など。
多分、その親は趣味を「楽しんで」いましたよね。

そう考えると、今だったら例えば、当時の洋楽リスナー20万人くらいがこういうnoteやSNSで自分達の世代の音楽を楽しんでいたら、
「今、洋楽ブーム再燃」とマスコミが盛り上げるかもしれません。
絶対に「そんなにいいのかな。。」と思う若者がいるはずです。

それこそが
「ちょっと、聴いてみたいかも」=「want to」
という内発的動機というものです。


このnoteもそんな内発的動機の一つになればいいな、
なんて思いながら日々更新をしています(^^



サポートしていただける方に感謝です! より皆さんに楽しんでいただけるよう更新頑張ります!