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学校教育で ChatGPT を利用するとしたら考えるべきことは?

先日公開したこの記事は、大半が ChatGPT の出力だったにもかかわらず、これまでの中で個人内ベスト3に入る「スキ」をいただいています。

なんか悔しい(笑)ので、今回は全て AI を使わずに書くことにします。

今後の社会は生成 AI に大きな影響を受けることが予想されます。当然、学校現場も利用する場面が出てくることは避けられないでしょう。利用するときに考えておくべきなのはどんなことでしょうか。そのたたき台になれば幸いです。まちがいや誤解、ズレがあれば、ぜひツッコんでください。

導入のステップ

いきなり子どもたちに使わせるのではなく、まずは教師が校務で使用してみる段階が必要です。しばらく使ってみた上でメリットやデメリットについて話し合い、実感を伴ってしくみや特性を理解するようにするといいでしょう。

ある程度理解が進んだ上で子どもたちに対しては、まず教師が使うところを見せ、しくみや特性について説明して理解を促します。そして、結果を批判的に読み解くことや適切な使い方について考えるようにしていきます。

なお、OpenAI は利用規約で13歳未満は使用できないと定めていますが、 Bing Chat については Microsoft の利用規約に年齢制限の記述はなく、アカウントがあれば利用することが可能です。利用する際の影響について子ども自身が理解して使うことが必要です。ただ、これは生成 AI に限らず、テクノロジー全般について言えることと同様だと思います。

また、家庭での利用も可能な場合には、保護者への事前の周知・啓発も重要になります。GIGA端末の持ち帰りに際して、動画やゲームに使用することを心配する保護者の理解を得るのが難しかったという例を耳にしたこともります。同様の不安が生じないように対応を講じる必要があります。

気を付けたいこと

まずは一般的にも言われていることですが、改めて確認しましょう。

  • 利用規約(Trems of use)や利用ポリシー(Usage policies)などを確認する

  • 個人情報や機密情報は入力しない(学習に使われるため)

  • まちがった、あるいは偏った回答を生成する場合もある

  • ChatGPT は2021年9月以降の情報を学習していない

学校教育では特に次のようなことが必要ではないかと考えます。

  • セルフコントロールを考え、過度な依存を避ける(メディアバランスの観点)

  • 科学的な理解(計算処理によって統計的・確率的に文章を生成している)を促し、AI が思考したり感情をもったりしているわけではないことを確認する。(擬人化して感情移入してしまう危険性 → イライザ効果

  • どの部分が人間のオリジナルで、どの部分が AI の生成によるものなのかを明示する。(引用する場合の出典を明記することと同じ)

テクノロジーは個人及び社会のウェルビーイング向上のためにあるということを確認し、どう使っていったらよいか、子どもたちと一緒に考えていくことが大切だと思います。

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