見出し画像

「心の成長」という旅。

苦悩を取り除き、美しい心の状態で人生を歩むために欠かせない。「コンシャスネス(意識)」の学びがあります。

世界の経営者、トップエリート、エグゼクティブたちがあらゆる苦悩を超越するために取り組んでいるのが、自分に向き合い、比較から生まれた理想像への執着を手放すこと。

そのプロセスを踏むことによって、苦悩にまみれた「アンコンシャスリーダー」から、人生やビジネスの重要な局面を「美しい心」で決断できる「コンシャスリーダー」へと変容していくのです。

著者[Nami Barden/ナミ・バーデン]
2015年から2018年まで数回にわたりインドのチェンナイにてメディテー
ション&コンシャスネスの学びを習得。コンシャスネス講師&カウン
セラーとして活動を始める。2018年12月「世界中の億万長者がたどり
つく「心」の授業」(河合克仁氏との共著、すばる舎)を著作。
[河合克仁/かわい・かつひと]
価値観が多様化する現代で活躍する真のリーダー育成を目指
す、株式会社アクティビスタを設立し、代表取締役に就任。世界最先端の
教育を日本のリーダーに届けることをミッションとし、グローバル企業
から100年企業向けの組織開発支援や、中高校生向けのキャリアキャン
プといった人財開発支援に情熱を注ぐ
[Krishnaraj / クリシュナラジ]
精神哲学やメディテーションの学びを通し、コンシャスネスの力を開花させることに専念する。現在は心理学の修士課程で研究を続けながら、コンシャスネス・デベロップメントの分野で、メディテーション&インテグラル・ウェルビーイングのエキスパートとして、グローバルに活躍している。



■世界のエリートが学びを深める心の磨き方「コンシャスネス」

コンシャスネスとは「意識」の学びです。日本ではまだ耳慣れない言葉かもしれません。しかし、グローバルレベルでは、大変人気のある学びの一つです。

コンシャスネスの学びをしているリーダーと、「コンシャスネスなんて、聞いたことも学んだこともない」というリーダーの生き方には、天と地の差が生まれます。

コンシャスネスの学びをしていない人たちは、知らない間に苦悩に陥り、その状態のまま行動に移り、それなりの結果で日々が過ぎ去っていきます。がむしゃらに働いて富と名声を手に入れたはずの人が急にポキッと折れてしまうのも、心の状態に無意識に生きてきたことが起因しています。

「苦悩にどっぷり漬かりながら努力するのは『成功』を収めるための代償である」とばかりに、結果を出すことに必死になっている人もそうです。

僕たちは人生の中で、仕事でもプライベートでも様々な問題に直面します。それと同時に「苦悩の心の状態」になります。しかし、数多くの人は「苦悩の心の状態」のまま、心の中にある葛藤を見て見ぬふりをしながら頑張っていしまうのです。

コンシャスネス(意識)について学び、その学びを活用している人を「コンシャスネスリーダー」と呼びます。

コンシャスネスリーダーになることで心の葛藤が起こりにくくなります。まず、自分と向き合い、自分にとって何がいいのか、相手にとってなにが最善の行動なのかを、感情に流されずに決めていくことができます。

だからこそコンシャスネスリーダーは、すぐに人生のビジョンに向かって自分の力量を最大限に発揮していくことができ、素晴らしい結果を出し続けることができるのです。



■苦悩を解消する「4つのステップ」

「4つのステップ」は苦悩を解消する上では絶対不可欠な内観方法であり、これをせずしてコンシャスネスの学びを深めることはできません。


ステップ① 自分の心が「苦悩の状態」であることに気づく
僕たちは普段、自分の心の状態に気づかずに無意識に生きていますが、人間の心の状態は大きく分けて2つに分けられます。

1つは幸福感、喜び、感謝の心が生まれる平穏な心の状態。集中力が現れるのもこの心の状態のときで、「今ここ」に意識があります。何をするべきかはっきりしているので、行動も早く、結果が出しやすくなります。

もう一つの心の状態は「苦悩の状態」です。この心の状態にになると、様々なネガティブな感情が出てきます。不安の中で行動を起こそうとするので、行動も小さくなり、思ったようにうまく結果を出すことができません。

苦悩を解消するための最初のステップは、「自分はもう苦悩の状態になってしまっている」ということに気づくことです。


ステップ② 頭の中の思考を15個挙げていく
心が「苦悩の状態」にあるとき、人の頭の中には様々な思考が浮かび、このごちゃごちゃのした思考が頭の中でぐるぐる回るようになります。

思考が湧き上がっているために先が見えなくなり、どの選択肢を選んでいいのかもわからなくなり、まるで暗闇の中を、光を求めてさまよっているような感覚になります。

このステップでは頭の中の思考をひとつひとつ見ていく作業です。座って背筋を伸ばし、目を閉じてまるでメディテーション(瞑想)しているかのような格好で頭に浮かぶ思考をひとつひとつ見ていきます。


ステップ③ 苦悩の本当の原因を知る
人はよく、「相手が○○だから」「状況が○○だから」自分が苦悩しているんだと思いがちです。

例えば、誰かから「お前って頭悪いな」と言われたらどうでしょう。このセリフにカチンとくる人は、恐らく相手や相手の言葉が、自分を苦悩の状態にさせたと思っているでしょう。

だからこそ相手に対して自分の頭の良さを証明するために頑張ってみたり、相手を罵って恨んでみたり、相手を変えることに必死になったりします。

しかし、まったく同じシチュエーションでもなんとも思わない人もいます。このような人は「頭の良い人でなければならない」という理想像を持っていないのです。

だから他人から「頭が悪い」と言われても、痛くもかゆくもなく笑って流せてしまいます。つまり、苦悩は相手やシチュエーションが作り上げているのではなく、理想像にしがみつくことが原因となって生まれるものなのです。


ステップ④ 正しい行動を考える
苦悩の本当の原因である「理想像への執着」に気がついた途端、人の心には平穏さが訪れ、感謝の気持ちが湧いてきます。そして、初めて相手の気持ちも分かるようになります。

つまり、この瞬間、スッと「美しい心の状態」になるのです。「美しい心の状態」になると、物事をありのままに見据えることができるようになり、相
手のことを含めた考え方ができるようになります。また、頭がクリアになるので、自分の人生のビジョンがはっきりとします。

そして、この状態から自分にとって「正しい行動」を考えます。ここで言う「正しい行動」とは、モラル的に正しい行動を考えることではありません。

自分と相手にとって最善の方法は何か。自分が達成したいと思っているビジョンに沿った行動とは何なのか、ここであらためて考えるのです。

この「4つのステップ」の内観方法によって、私たちは大きな気づきを得ることができます。そして、この気づきを基に決断することで、自分の人生をより良くするための最善の方法を自分で考えることができ、また力強く人生を歩んでいくことができるのです。



■「エゴセルフ」とは

人間は、愛と心の繋がりを求めて生きているものです。それと同時に、様々なものを求め始めます。お金が欲しい、健康になりたい、もっと活躍したい、もっと有名になりたい。

このように自分の心の中で自分を再定義することを求め、他人とは違うユニークな存在であることを求めます。いったい誰が、私たちをこのように突き動かしているのでしょうか。

私たちのマインドの中にいる、この心理的な存在のことを「エゴセルフ」と言います。人間は2つのレベルで同時に生きています。1つは身体としての存在、この物質的な身体は、木や動物などの他の生き物とさほど変わらない存在です。

もう一つは心理的なレベルでの存在です。思考、感情、記憶、信仰などがこれに含まれます。このマインドの中にある心理的な「自分」の表現を、エゴセルフと言います。

私たちはメディテーション(瞑想)を通して、エゴセルフの活動を観察することができます。このエゴセルフが悲観を経験したり、自分自身を罵ったり、相手のせいにしたり、人生で悪戦苦闘したり、不安を感じたり、自暴自棄になったりするのを見ることができるのです。

目標を達成して、自分自身を誇りに思っている様子や、他人を尊敬したり見下している様子、そして他人と比較しているエゴセルフにも気づくことができます。すべての人間の行動は、このエゴセルフの周りで行われているものです。

このエゴセルフがモチベーションの根底にあると、それによって生まれる行動のすべては自然と分け隔てある性質になります。例えば、「他人よりももっと裕福になりたい」と願うことで、相手を抑え込んだり、相手をつぶそうとする行動を取ってしまったりすることもあります。

エゴセルフを基にした生き方をしていると、幸せや心のつながり、そして知恵までもが、すべて限られたものになります。エゴセルフを強く出して働くことで、富や名声、そして「成功」を手に入れることができるかもしれませんが、このようにして手に入れた「成功」は長くは続きません。

現代に住む私たちは、心のつながりを誰とも感じることができなくなり、群衆の中の「孤独」を経験しています。人口密度は高くなっても、孤独を感じる社会。このようにエゴセルフが存在していることが原因となり、現代の「分け隔てある」世界情勢を作り出しているのです。



■私たちがそこまでして追い求める「成功」とは何か

多くの人々は常に「成功」を追い求め、頑張って生きています。
「成功」と一言で言っても、それぞれ人によって意味合いが違います。例えば、お金をたくさん稼ぐこと、結婚し子供をたくさん持つこと、有名大学を卒業し大企業で出世の道を歩むこと、エベレストに登頂することなど、人によって様々な「成功」があります。

また、金銭的な「成功」にしても、「1億円を稼ぐことが成功だ」という人もいれば、「10億円以上稼がなければ成功とは言えない」と考える人もいるでしょう。

人によって「成功」の意味合いはこんなにも違います。そもそも「成功」とはいったい何なのでしょうか。

実は、自分を他人と比較をすることによって、初めて「成功(SUCCESS)」という観念が生まれます。つまり、比較する人がいなければ、「成功」することはできません。

私たちは自分一人しかいないとき、目標の「達成」はできても、「成功」はできないのです。

私たちは生まれてから今に至るまで、周りの人と自分を比べることでアイデンティティーを作り上げ、エゴセルフを無意識のうちに育ててきました。

背が高いか、低いか。頭が良いか、悪いか。どれだけお金があるか、ないか。どれくらい有名なのか。どれくらいフォロワーがいて、「いいね!」がついているのか。

このように比較することで「自分はどういう人なんだ」と理解し、それに基づいて行動します。このプロセスの延長上で「成功」したいと願うようになります。

つまり「成功」とは、エゴセルフが基になっているモチベーションの作り方です。

モチベーションがエゴセルフを基にして生まれたものであると、常に周りと比較する性質を持つので、「もっと」という欲望は止まりません。なぜならば、上には上があることに気づき、自分が掲げている理想像は永遠に埋まることがないからです。

自分が追い求めてきた「成功」の根底に、実現不可能な理想像が存在することを知ったとき、初めて心が晴れ、「アハ・モーメント(気づきの瞬間)」が訪れます。

この瞬間、なぜ今までの「成功」の仕方が苦しかったのかが分かり、初めて鎧が取れるような感覚があるでしょう。平穏な心が訪れ、はっきりと今やるべきことが見えてきます。それらは「美しい心の状態」に戻った証拠です。

「自分は自分でいいんだ」と気がつき、自分が目指してきた方向性がいかにぶれていたかが分かります。

その心の状態になって初めて「今、ここ」に意識を持ってきて「今やれること」を一生懸命、精力的に行うことができます。集中することができるので、自然と目標達成がしやすくなり、努力している今を楽しむことができます。

これが幸せに生きるということです。幸せは到達地点にあるのではなく、毎日の生活の中に湧き出てくるものです。



■人生の意味とは何か

人生の意味とはいったい何でしょうか。自分の有能さを証明することでしょうか? 有名になって自分が生きた証を残すことでしょうか? 自分の能力や価値を試すことでしょうか?

自分が死ぬ瞬間にどれくらいのお金を持っているかを競うことでしょうか? いったい誰と競っているのでしょうか?「自分の有能さを証明する」「自分の価値を証明する」「自分が生きた証を証明する」「自分の名前を後世に残す」「自分が偉大であるということを証明する」。

このような生き方は、エゴセルフが作り上げる自分の理想像を理めるための生き方です。すべては「自分」が中心になっており、世界の中で「自分」がいかに秀でているかを証明したがっている生き方です。

では、エゴセルフを超越した生き方を学ぶコンシャスネスの授業では、「人生の意義」をどのように捉えるのでしょうか。

「自分の人生には、特別な意味があるはずだ」と考えることは、限られたマインドで、エゴセルフが作り上げていることです。

あえて「生きる意味は何か?」という質問に答えるならば、「生きること」と言えるでしょう。様々な経験を積んで、学び、いっぱい感動して、つながる素晴らしさを経験し、死ぬ最後の瞬間まで生きることです。

人が本質的に求めているものは「つながり」です。愛する人と深いところで「心をつなげる」ことや、動物やペットと「つながる」こと、そして自然と一体になり、すべてのもの「つながる」こと。

私たちは無意識でいると、エゴセルフが動き出し、「自分」が真ん中に来て「理想像」を埋めるような生き方をしたり、人と比較したりしながら生きたりします。

この状態ではいくら愛する人と同じ空間で過ごしていても、時間はただ過ぎ去るだけです。相手も自分も心はつながりません。あなたの意識が「今ここ」にあり、パートナーの心の状態をスキャンすること。これが心をつなげる第一歩です。

どれくらい長い時間一緒にいたのか、ではなく、どれくらい自分の意識を「今」に持ってこれるか、が自分の心のつながりの満足感を決めるのです。

私たちのこの身体は、今もこの瞬間、刻々と「死」へ近づいているのです。今これから「心をつなげる今の意識」を大切に精一杯生きることで、素晴らしいコンシャスリーダーとしての人生を歩んでいけるのです。



■心を磨く5つのステージ

際限のないコンシャスネスの段階に到達する過程では、それぞれの段階でエゴセルフがユニークな形で関わっています。


①自己昇華&自己鍛錬のステージ Self-sublimation/Self-discipline
モラルと正しさを求める。

一番初めのステージは自己昇華&自己鍛錬のステージです。このステージでは、エゴセルフはモラルと正しさを追い求めています。

人は精神的変容を追求するとき、まず初めに「良い人」になろうとし、「悪いこと」や「自己中心的な考え」、あるいは「破壊的な行い」を避けようとします。

では誰が「良い人」になりたいと思っているのでしょうか。それはエゴセルフです。このエゴセルフによって、私たちは、「完璧で、清純で、愛にあふれた、他人に貢献する人間になるため」に努力するのです。

下等な刺激に振り回されるのではなく、高等な表現を駆使する人間に変わりたいと思うのです。このことを自己昇華と言います。


②セルフ・エンパワメントのステージ  Self-empowerment
自分で人生を決めていく。

「精神進化の2番目のステージは、セルフ・エンパワメントです。自分で自分の人生を決めていくというスタンスを取ります。

この第2ステージに来た人は、自分に自信をつけること、そして自己肯定感をつけることにフォーカスして、セルフ・エンパワメントを求めます。このステージでは、エゴセルフは「自由」と「独立」、そして「自信のある姿」を求めます。

このステージに来た人は、自分の人生を生きたいと願い、自分でルールを設けます。自分で自分の人生をコントロールしたいと願うのです。多くの自己啓発、パーソナル開発、コーチング法は、このセルフ・エンパワメントが基本になっています。

自己肯定感を高め、自信をつけ、自分にパワーをつけて独立した生き方を達成することを目標に掲げています。


③ 自己を知るステージ  Self-knowing
自分を知り、人生を内側から見つめる。

人は第2ステージで自己肯定感を強め、自信をつけて「成功」と富を手に入れた後に、この「自己を知る」ステージにたどりつきます。がむしゃらに頑張り続けてきた結果、その先には幸せがないことを知ったり、健康を害したり、自分の今までの生き方に違和感を覚えたりするからです。

このステージにくると、人は自分自身を深く理解したいと願います。そしてあらゆる苦悩が、エゴセルフの存在によるものであると気づき始めるのです。

ここには、非常に「成功」した人々がたどりつきます。何十年にもわたり富を築き、名を残し、「成功」を収めてきた人々は、このステージに来て「人生の目的」と「人生の意義」を問い始めるのです。

また、信仰深くモラル的に正しさを貫いて生きてきた人々も、ここにたどりつきます。心の深い所から生まれる充足感や幸福感を、探求し始めるからです。


④セルフ・トランセンデンスのステージ Self-transcendence
「今」に意識が置かれていて、穏やかな幸福感がある。

今までの①から③までのステージは、モラルについて、自信をつけることについて、あるいは自分の苦悩を解消することなど、すべてが自分個人についてのワークでした。

④番目のステージはセルフ・トランセンデンスという段階で、自分個人を超えたステージです。限りのある、「周りのものとは別物」と捉えられているエゴセルフから、際限のない、広がりのある、「すべては1つ」という経験を求めるようになります。

このステージでは、エゴセルフは広がりを見せるコンシャスネスを経験することにフォーカスしています。ここにはつながりがあり、「すべては1つ」という感覚があり、時間が存在せず、幸福感があります。

皆さんも、好きなことをしているときに、少しだけ似たような経験をしたととがあるかもしれません。

例えば、ライブなどで音楽に身をゆだねているときを想像してください。
音や光の中、まるで自分が周りに溶けてしまったかのような感覚になると思います。

その瞬間、時間は存在せず、落ち着きのなさやイライラ感もなく、「つまらない」と感じることもありません。「何かをやり遂げなければならない」という感覚もありません。かと言って、何もしていないということでもありません。

「集中しよう」と努力しているわけでもありません。自然と物事に集中していて、楽な形で自然に行われている感覚です。これは神のエッセンスでもあります。自然発生するものであり、最上の幸福感があり、「今に意識が置かれている状態です。

このような瞬間、広大な無限を感じます。これらの感覚を「トランセンデンスの経験」と言います。


⑤セルフ・リアリゼーションのステージ Self-Realization
セルフの定義が変わる。

このステージではセルフ(SELF)という定義が完全に変わります。これまでの④つのステージでセルフというとき、私たちはエゴセルフのことを指していました。

このエゴセルフというのは「自分 = BODY」「自分 = 過去」「自分=状況」やシチュエーションといった、まやかしである認識の自分自身を作り上げていました。

この限りのあるエゴセルフが、苦悩を経験したり、興奮したり、失敗を悔しがったり、幸せな心を感じたりしていました。セルフは様々な場面で分裂を作り、人生に起こり得る様々な出来事を「悲しみと喜び」「自分と他人」「内側と外側」「良いことと悪いこと」「正しいことと間違っていること」
「したいのか、したくないのか」「名誉と不名誉」などと、二極の側面をもって捉えます。

私たちは長い間、無意識のうちに、このエゴセルフによる二極性と分裂のもとで物事を捉えてきたのです。

セルフ・リアリゼーションの領域へ達すると、この自分の中にエゴセルフは存在しません。私たちはもやは「する人」「考える人」「勝つ人」「愛する人」「嫌う人」ではなく、「しない」というスタンスでいる状態になります。

この「する」というのはエゴセルフによるものであり、このエゴセルフが完全になくなることで「しなく」なるのです。

そのとき私たちは、人生を自動的なプロセスとして見ることができるでしょう。まるで宇宙全体が自分の身体とマインドを流れていくような感覚を得ることができます。

そして私たちは、ただ目撃しているだけ。生きることが楽なプロセスになります。つながりは自然と生まれ、すべての物事は楽に流れるようになります。

自然と会うべき人に会い、問題に直面したときには、自然とベストな決断をしていくことができるのです。そんなとき、人生は奇跡の連続であると感じるでしょう。

このセルフ・リアリゼーションとはたまたま起きる出来事であり、誰かが何かを「する」ことでこのステージに到達するのではありません。

まずは、メディテーションを通してマインドと身体を整え、苦悩があるときは自分と向き合い、解消することです。この自分を磨く旅をしていると、ある日プレゼントのようにセルフ・リアリゼーションの瞬間がくるかもしれません。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

画像1


ほとんどの人が成功したいと願っている。成功の定義は人それぞれあるが、「なぜ成功したいのか」を問われると、行きつく先は「幸せになりたい」という欲求でしかない。

しかし、2020年の世界幸福度ランキングでは日本は62位で過去最低の順位になっている。健康寿命は3位、自由度では73位、寛容さでは151位となっている。

つまり、ほとんどの人が幸せになりたいと願っている一方、今の日本において、ほとんどの人が自分の幸せだと思う「理想像」と「現実」のギャップが広すぎて、多くの人は自分は「幸せじゃない」と感じている。

この本ではその「成功」や「理想像」とは自分ではない他のなにかと比較することで生まれるものでは、「苦悩の状態」になると書かれている。

私なりの解釈だと、どこかの地点と地点を比較していては、「成功」することはできないということ。そんなものは誰かが決めた「成功」の基準でしかない。

昔の自分や将来の理想像、誰かの基準などの比較することをやめて、もうすでに自分は「成功」していて、自分の成長曲線の時間軸を辿っているだけなのだと解釈すると、どこかの地点に到達したから幸せになるのでない。

たとえ自分が人生のどの時間軸にいようと「成功」しているのだから幸せだということ。

そう考えてみると成功している人は自分の周りにもたくさんいないだろうか?

何かに夢中になっている人や、真剣に何かを考えている人、人生を楽しそうに生きている人達を見て「成功者」と思わないだろうか?

その人達はお金がなかったり、健康ではなかったり、頭が良くないかもしない。でもそんな基準はいらないのだ。

「何も求めるな」ということではない、お金を稼いだり、健康的な生活を送ったり、日々学んだりして様々なことをして楽しんでいることが「この瞬間の幸せ」を認識してる状態で「成功」しているということなのだ。

結局、何があろうと、どんな状態だろうと「人生は楽しんだもの勝ち」である。

最後にこの本をご紹介して頂いた方に感謝して終わりたい。

私の情報が少なからず皆さんのお役に立てればと思います。

あなたのいいね!コメントください!@masashi_umajiをメンション、フォローして頂ければ嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとございます。 頂いたサポートは、本を買うことに使わせて頂きます。