「お客様が欲しいと思ったものを売ってはいけない」
あなたに限らず「セールスがうまくなりたい」と願う時、どうするでしょうしょうか。そうです。セールスが上手な人から学ぼうとしますよね。
もちろん学ぼうとする姿勢、それ自体は問題ではありません。でも、学ぼうとする際に「何を学ぶ」のか、それを間違えてしまうのです。
著者[佐藤昌弘]
マーケティングコンサルタント。京都大学工学部卒業後、上場都市ガス会社勤務。その後、住宅リフォーム会社を創業。創業後3年で営業4人だけで年商3億円超を達成。マーケティングトルネードを設立。セラピー及びカウンセリング技術を営業トークに応用させ、どんな業界にも応用できる営業トークプロセスを開発。
■お客様は自分の欲求が何だかわからない
大半の売り手が「お客様は物を買いに来ている」と勘違いしているのです。お客様は、物を買いに来ているのではありません。
「自分の欲求を満たしてくれる手段」を手に入れようとしているにすぎないのです。つまり、便益を買いにきているのです。
例えばお客様はドリルを買いたいのではなく、穴をあけるという結果を求めているということなのです。
それでもお客様は、どのように営業マンに自分の欲求を伝えればいいのかわかりません。だから、とりあえず、自分にわかる言葉の範囲内で「ドリルが欲しい」と言ってしまうのです。
放っておくと「ドリルが欲しい」と言ってしまいがちなお客様に、いかにして「穴を開けたい」という本音を言ってもらえるかがカギなのです。
「これくらいの穴を開けたいんですけど」とさえお客様に言ってもらえれば、それに応じて「どこにですか?」「何のためにです?」「いつまでに必要ですか?」と詳しく話しを聞いてあげられるでしょう。
その結果、5万円もするドリルではなくて、ひょっとしたらキリのほうが有効だということがわかるかもしれません。
それを説明すればお客様も「あ、そうなんだ。じゃあ、キリをください」となることでしょう。
これこそが自然なセールスなのです。
現在の消費者が望んでいるのは、60にも及ぶ、深い心の欲求を満たしてくれるかどうかである場合が多いのです。ところがお客様は、自分自身でも、そんな欲求を満たそうとしていることを、どうやって説明すればいいのかわからないのです。
場合によっては自分自身がそうした深い欲求を満たそうとしていることにさえ気づいていないのです。
■超一流営業マンが知らずにやっている「交流分析」とは
神業をやってのけるトップセールスマンたちは、実を言うと、交流分析という理論を構成する4つのパーソナリティを駆使しているのです。
人間の心の構造は4つのパーソナリティ(性格)で成り立っていると言われています。
①父親っぽい自分。いわゆる父性です。平たく言えば、威張りたい、威張っている自分です。批判的な親心とも言われます。
②母性。「守ってあげたい」系の母性ですね。教育的な親心とも言えるでしょう。
③人のいう事なんか聞かないような天真爛漫な子供。自由に生きたい、何にもとらわれない子供っぽいパーソナリティです。無邪気な子供心でしょう。
④素直に従う子供。従順な子供心といったところです。
この4つのパーソナリティが、誰にでも内在しているのです。
さらに、その4つをバランスよく統合してコントロールしている自分がいます。それが5つ目の「アダルト」というパーソナリティです。理性的で合理的な大人の心です。
つまり、交流分析から学ぶべきことは、相手のパーソナリティによって、自分のパーソナリティをコントロールする必要があるということです。
私も数多くのセールスパーソンを見てきました。その経験だけで言えば、どうやら商売人の家に育った方は、この「カメレオン化」が得意なようです。
交流分析を使いこなせれば抜群のセールスをすることができます。ところがそれを後天的に身に着ける訓練と言うと、とてつもない努力が必要になったりするのです。
自分を変化させるのが苦手な人は、変化をしなくてもよい方法をとればいいだけのことです。
「あなたがアダルトで接すると、相手もアダルトで返してくるようになる」のです。
このアプローチをとれば相手がどのタイプだってかまわないし、自分のパーソナリティを無理やり変化させなくてもすむので無理がない。
だからこそオールマイティなのです。
■5分で人間関係を築く方法
あなたがお客様との間に「人間関係」を構築したければ、ちょっとしたコツがあります。人間関係には公式があり「人間関係」=「人柄」×「接触頻度」となります。
5分で人間関係を構築するためには、この「人柄」をしっかりと伝える必要があるのです。そのために最適な方法、それは、あなたの6~9歳の幼少期のお話をしてあげることなのです。
幼少期の話をするときには、あなたとご両親との思い出話をするのです。それはマイナスでもプラスの話題でもかまいません。とても楽しかったことでも、とても辛かったことでも、心の葛藤でも、腹が立ったことでも、愛情を感じたことでも一向にかまわないのです。
あなたの6~9歳ごろの、ご両親との印象深い出来事と、それに対してのあなたの感情をお客様にお話ししてあげてほしいのです。
さらに話の途中から、その思い出に加えて、そうした過去の経験が、今のあなたのセールスの姿勢や使命感にどのようにして繋がっているのか、ということをお話ししてあげてほしいのです。
ただ、すべての業界の方が、この「5分で人間関係を構築する方法」をしなければならないというわけではありません。
一般的に「営業マンの人柄」が大切だと言われる業界では有効でしょう。例えば建築、リフォーム業界とか、金融、保険業界とか、不動産業界など場合によっては法人営業でも役立つことでしょう。
■魔法のセールストーク4ステップの流れ
このセールストークは、非常に機械的です。大きく分けて4つのプロセスに従って、機械的にセールストークを組み立てていくだけでいいからです。
ステップ① お客様にファーストマジッククエスチョンをする。
最初にはたった一言語りかけるだけでいいのです。ここでのセールストークでは、目の前にいるお客様が本当の見込み客なのか、それとも違うのか見極めることだけを目的とします。
「今日、○○なわけですが、今の✕✕になにかご不満でもおありなのですか?」という質問を投げかけるわけです。そうなると、お客様は自分が行っている行為の裏にある本当の欲求を語り始めます。
ステップ② マインドキークエスチョンを使って、より深く要望を聞く
このステップの目的は、目の前にいるお客様の要望をすべてリストアップすることです。セールスプロセスのほとんどの時間は、このステップに費やせれることになるでしょう。
マインドキークエスチョンというのは次の2つです。
・具体的にする質問
「なるほど。この○○について困られているわけですね。もうちょっと具体的に教えてもらえますか?」
・根拠を聞き出す質問(極端化)
「○○だと、何か✕✕すぎるのですか?」
この2つの質問を繰り返しながら、お客様の要望をすべて掘り下げていくのです。
ステップ③ お客様の要望を整理し、相手に確認させる
再度お客様と一緒に確認していきます。そして、お客様が本当に望んでいる欲求を、すべてカバーできているかどうか確認してください。
「ご要望をすべて満たすことができない場合には、最優先されたいものを1つだけお願いします。」これで優先順位を決めてもらってから、提案内容を決めていってもいいでしょう。
こうして相手の答えが「予算を最優先」というのであれば「予算を死守するために、何を犠牲にする覚悟があるのか」を事前に聞いておくべきなのです。
ステップ④ お客様の要望にピッタリの商品・サービスを提供する
最終的なクロージングをする前に、お客様の欲求を満たしている部分、満たしていない部分を明確にしたうえで、提案内容を説明していきます。
一通り説明した後、最後に一言「いかがなさいますか?」これだけでいいでしょう。後は、相手が話かけてくるまで無言でかまいません。クロージングプロセスでは「無言」こそが最強のセールストークなのです。
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今の時代、副業や起業をする人が多くなり新しいビジネスが生まれるスピードが速くなり、同時に無くなるスピードや企業寿命も短くなっている。
必然的に新しいモノを生み出し続けなければ、よほどのニッチなところ以外は変化に適応できずに消えていくだろう。
しかし、新しいサービスや商品を作ったところで、実際にそのビジネスを利用してくれる人がいないと成立しない。
だからこそ、ビジネスではマーケティングや営業スキルが必要と言われる。
そもそも顧客は、その商品やサービスを知らないし、利用するか、しないかの選択肢を持っていない。
良い品質のモノを作ったとしても売れなければ価値はないし、悪い品質でも売れれば価値がある。提供側の価値基準と供給側の価値基準は同じではない。
つまり、ほとんどのビジネスにおいてマーケティングや営業の力もその商品やサービスの付加価値である。
極端に言うと、営業スキルが高い人や優秀な営業システムを持っている企業は売る商品やサービスはなんでも売れる。実際にはなんでも売るわけではないが。
副業やスモールビジネスを始めようとする多く人が、商品やサービス単体で価値を創造しようとするが、実際は顧客がその「価値を認識するまでのプロセス」までがその商品やサービスの価値である。
今一度、顧客が価値を認識するまでの最適なルートを考えてみるべきだと思う。
私の情報が少なからず皆さんのお役に立てればと思います。
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