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超一流の雑談力

雑談には人生を変える力がある。

株式会社パンネーションズコンサルティンググループ代表取締役[安田正]、ビジネスコミュニケーションの領域で講師、コンサルタントとして活躍している。

本書のテーマ「雑談」は、ビジネスや人間関係の最初の入り口であり、信頼関係を築く重要な武器になるが、その効果は広く認知されていない。

その状況を憂い、実用性、再現性のあるスキルとして確立させたのが「超一流の雑談力」である。


第1章 「超一流の雑談」の始め方

人と人が出会い、話をする。そのときの相手に対する印象や評価はどれくらいの時間で決まるでしょうか?
様々な研究の結果、その人に対するおおむねの評価は会話が始まってから1分。最長でも4分で決まる。

雑談では話す内容も大切ですが、多くの人はそれ以前の「話し方」で損をしています。「わかりやすい」「人をひきつける」話し方とはオノマトペと、さらにその言葉に合わせた身振り手振りを使うことで、話に臨場感を与えることなのです。

また会話の中でみなさん意識されていないのが「声」の出し方です。
高い声は、話す人のキャラクターを社交的に感じさせる効果があります。

そして意外とできていないのが「開口一番のさわやかな挨拶」です。
さまざまな要因があると思いますが、みなさん得てして会話の始めの挨拶を軽んじる傾向があります。


第2章 何を話題にすれば、雑談は盛り上がるのか?

最初のきっかけとなる話題は誰にでもあてはまるような当たり障りのない話題が正解です。
例えば、気候、相手の会社情報、ファッション、健康、趣味、最近のニュース、共通のこと、血液型、仕事などです。

超一流の雑談というのは、なにもトリッキーな話題をふるうということではありません。ありふれたところから話をふくらませて、共通点などをうまく見つけて、相手の懐に入っていく。そのプロセスがとても自然な雑談なのです。

一つ大事な鉄則が決して議論をしてはいけないということです。また「恋愛」や「下ネタ」はうまくいけば一気に距離を縮められる話題であることは事実ですが、「基本的にはしないほうがいい」と考えています。特にビジネスシーンではニュートラルな会話を心掛けるのが無難です。


第3章 思わず許してしまう聞き方

聞き方一つでその後の会話の広がりが変わってきますし、何よりも人は「自分の話を聞いてもらえると安心する」「嬉しくなる」生き物です。
大まかな目安としてトータルで自分2、相手8ぐらいの会話量を目指すとよい。

また聞いているのか、聞いていないのかわからないような受け答えはNGで「あ~、なるほどですね」「そうですね」というよく耳にするリアクションですがこのような相槌は相手によっては不快感を与えてしまうフレーズです。

具体的に良い相槌とは「さしすせそ」の相槌です。
「さ=さすがですね」「し=知らなかったです」「す=素敵ですね」「せ=センスがいいですね」「そ=それはすごいですね」
これらの相槌が共通するのが「相手の話に価値がある」というリアクションを取るということです。


第4章 出会ってすぐに距離を縮める方法

心理学観点から人は初めて会った相手を、最初の2秒で値踏みしてしまうので、いかに人格や能力が素晴らしくても見た目に表れていなければ人には伝わらないのです。
表情、服装、身だしなみの威力をあなどってはいけません。

また日本人は話が面白くない、とよく言われます。
あった出来事を1から10まで正確に伝えようとすると、どうしても話はダラッとなるものです。おすすめしたいのは、「ちょっと話を盛る」ということです。

一流の人たちというのは、このもり加減が非常にうまく決して嘘ではなく事実をより魅力的に見せる方法を知っています。


第5章 さらに距離を縮める二度目の雑談

まず基本として二度目に会ったときは「一度目にあったとき話したことに必ず触れる」ということです。

前回どのようなことを聞いたか、それをふまえてどうアクションに起こしたか、実際に体験してみて何を感じたかなどを伝えられるようにします。
そして「また教えていただいてもよろしいですか?」といった一言を加えることです。

話したあとにちょっとメモをしておくことで、相手のことを覚えやすくすることはもちろん、こうして距離を縮めるための強力な武器になっていきます。

また人と会う時に簡単な手土産を渡せると距離は縮めやすいでしょう。高価な贈り物は避けて500円くらいのもので十分です。手土産のポイントは「ちょっとした手間ひま」です。

品物を渡すのではなく「手間」を渡すのです。


第6章 相手によって話し方を変える

「言いたいことをはっきり言うボス」タイプ。

中小企業の経営者、大企業の管理職に多いタイプです。
このタイプは基本的に無駄な話を嫌うことが多いです。自身の能力も高いので判断スピードが早く、ちょっとしたやり取りの間に「レベルの低い人だな」と思われてしまうと、そこでゲームセットになってしまう。やりとりの中でも「で、話は何なの?」と結論を求めてくるので「気安い雑談で距離を縮める」というよりは「雑談をフックに相手のメリットのある話をしていく」ことが重要です。


「やさしくて、話やすい、マイルドないい人」タイプ。

仮に皆さんが営業マンだとして、こうした人が担当ならどうでしょうか?きっと、「よし、あたりだ」「いい人でよかった」と思うでしょうが、私はこういった人達を「営業マン殺し」と呼んでいます。
このタイプの人は、やさしさや思いやりの深さが特徴で寛容な人が多いので雑談初心者の話でも楽しそうに聞いてくれます。
しかしその反面、決断力に乏しい人も多く話は盛り上がっているのに何時までたっても本題が進まないという事態に陥りがちです。
そんな人を動かしたい場合には、ある程度の押しの強さも必要です。


「さっさと結論が欲しい、賢い話方をする分析家」タイプ。

このタイプの特徴は、興味があることには熱中するものの必要がないと判断したら途端に関心が薄くなることです。研究職やお医者さんなど、頭がいい人に多いタイプです。ボスタイプの人と共通点もありますが、最大の違いはその冷静さです。口数が少なく、知性に優れているこのタイプは雑談が分かりやすい形(手を叩いたり、声を出して笑うなど)で盛り上がらないことも珍しくありません。具体的な話題としては、井戸端会議のような雑談ではなく、相手の知的好奇心を満たすようなものが良いでしょう。相手の好きな分野に早い段階で気づけると対策も楽になります。


「社交的でとにかく明るいネアカ」タイプ。

社交性が高く、楽しいことや、人と触れ合うことが大好きなこのタイプの人は、当然ながら雑談も盛り上がりやすくなります。決して「理詰め」タイプではないのでその場が楽しくなるような雑談を第一に心掛けるようにしてください。具体的な対策としては、上手に聞くことです。「ちょっと話を盛る」を効果的に使いながら、やや大げさに話したり聞いたりするのがポイントです。放っておくとついつい脱線してしまうので「今何の話をしたいのか」「どこに向かっているのか」を見失わないことです。


「大人しい、あまり主張しない控えめ」タイプ。
このタイプの人は、自分の意見を表に出さない、決断が苦手な人が少なくありません。そこで、特に合理的な「ボス」タイプや「分析家」タイプはこのタイプの人にメリットなどを説明して強くプッシュしがちです。しかし、これはあまりやってはいけないアプローチです。なぜならこのタイプの人は「想定外のこと」が起こるのが苦手だからです。このタイプと接するときにはとにかく相手に合わせること。ちなみにこのタイプは、大人しく、相手に対する適応性が高いのですが、慣れてくるとかなり気安く、内弁慶な態度が出てくる人もいます。そうした一面が出てくるようになれば、人間同士の結びつきが出来上がってきたと言ってよいでしょう。

第7章 雑談から本題への移り方

販売、プレゼン、営業、交渉ごとなど、人を相手にする仕事の中では、達成したい目的「本題」があります。
もちろん、きちんとしたビジネスシーンだけではなく、例えばプライベートで気になる人を「デートに誘う」「告白をする」などといったシチュエーションでも基本的な考え方は同じです。

雑談から本題に進むための最大のポイントは、それまでの雑談の流れのまま本題に入るということです。たいていの場合「ところで今日は・・・」「それで今日なんだけど・・・」など、つい本題に入る前に間を作ってしまいがちです。しかし、これでは「会話の流れを断ち切る」ことになり少し不穏な空気が生まれます。

大事なのはあくまで自然な流れ。

また雑談はテンポよく、継ぎ目なくパッパと進めていくのが理想です。
ところがそうではないときが一つだけあります。あえて間を作ると効果的な場面があるのです。

それは「大事な話をしたい」ときです。

大事な話題の前に少し間を置いてみると相手の注意が一気に高まるのです。


第8章 今日から始める雑談トレーニング

Level1  エレベーターで「何階ですか?」と聞く
エレベーターで誰かと乗り合わせたときに「何階ですか?」と聞いてボタンを押してあげましょう。

Level2 お会計の時に店員さんと一言話す
たとえば食事をしたときには「おいしかったです」という一言で済ませず、お店の人がちょっと嬉しくなるような一言をかけてあげるようにしてください。

Level3 混んだ居酒屋で店員さんをスマートに呼ぶ
「すみませーーーん!」と、大声では周囲に水を差すこともあるし、かといって遠慮していては声が通らないものです。よく通る声とは一言で言ってしまえば「共鳴している声」です。声を共鳴させるには、鼻の奥や口の中などの空間で共鳴させる必要があります。

Level4 アウェイの飲み会やパーティに参加する
本質的なことをいえば、さまざまなタイプの人と、さまざまな場で出会う。場数を積めば積むほど、そのレベルは上がっていきます。バックグランドがまったく違う人とでも、うまくコミュニケーションをとることができれば、誰からでも学びを得て、ほかの機会に活かすことができるのです。

Level5 社内の苦手な人、嫌いな人と軽く雑談する
グループがある程度の規模になってくると、そこには当然苦手な人、得意ではない人がでてきます。それを避けてしまうのではなく、あえて自分から話しかけてみることです。「返報性の法則」で人のことを「苦手だな」と感じえしまうと、相手もこちらを「苦手だな」と感じてしまうものです。そうではなく、相手を好きになろうと努力し、その結果として相手にも自分を好きだと思ってもらおうとする流れが大切なのです。

Level6 インプットしたことを社内で話す、ウケる社内スピーチを考える
より質の高いアウトプットのトレーニングです。最初のうちは、食事でもしながら友人に話してみる程度でOKです。失敗しても笑って聞いてくれるような気軽な相手に、コツコツ練習を重ねていきましょう。そして、慣れてきたなと感じたら、別の場所で試していきましょう。職場に朝礼のスピーチなどが制度としてある場合には、とても大きなチャンスです。

Level7 「謎かけ」を練習する
より雑談を盛り上げていくには「たとえ話」がとても大切です。「たとえると〇〇みたいなものなんですけど」「なるほど、私の業界でいえば✕✕するということですね」など、自分が話すときでも聞くときでも、たとえ話を使うとニュアンスをうまく伝えられたり、笑いを加速させたりすることができます。

Level8 結婚式などフォーマルな場で、面白い乾杯の挨拶をする
人間が最も苦手とするのは、プレッシャーの大きいフォーマルな場で「しっかりと話さないといけない」という状況です。言葉遣いや、場の空気を読んだ進行、ちょっとしたトラブルへの対応、常に笑顔を浮かべることなどかなり気を使いますが同時にコミュニケーションのさまざまな能力が鍛えられていきます。

浅く薄い、関係をうっすらとつなげるためのコミュニケーションではなくより強く深く、結びつきを強める密度の高いコミュニケーション。そんなコミュニケーションがとることができれば、人生は間違いなく豊かになっていきます。

雑談には人生を変える力があります。これまでの人生の中で、私はそのことを強く実感しています。


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雑談は人生を変える。

コミュニケーション、雑談は人生を変えるとあるが、まったくその通りだと思う。

我々が日々交わしている雑談には小さなチャンスが転がっていてそれに気付いて拾える人こそが成功者に近づくのだと。

たかが雑談一つとっても学ばなければいけない事が山ほどあることを認識しなければいけない。

今はモノを売る時代からストーリーを売る時代だ。

誰がなんの為にサービスや商品を売るのか?そのストーリーを語れなければサービス、商品、人に対してのブランディングやコミニティを作ることは出来ない。

モノが溢れる時代で、消費者はモノやサービスを誰がどんなストーリーで売っているのかに価値を感じるのだ。

人は「ストーリー」を買っている。

あなたはそのストーリーを語れなければならない。

一つの武器としてコミニケーション、雑談というスキルは経営者、リーダーにとって必須だ。

私自身もコミニケーション、雑談というのは苦手な方だが、このスキルは伸ばしていかなくてはいけない。

こうして情報を発信し、多くの人に「私のストーリー」を語らなければならない。

最後にこの本を私に勧めてくれた妻に感謝をして終わりたい。

私の情報が少なからず皆さんのお役に立てればと思います。

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