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【妻が乳がんになりました】パパはもう限界です

「パパはもう限界です」

家族LINEにメッセージを打ち込む

朝6:00起床。
iPhoneのアラームが鳴る直前で目が覚めてしまう。
1階のリビングに降りると、猫がミャーミャーなく。
えさを与え、猫トイレを掃除する。
玄関で待っている愛犬一頭を携えて散歩。
散歩から帰ってくると、妻のリクエストの梨の皮を剥いて、ぶどうを取り分けて、4つの皿に平等に分けておく。
梨の皮をシンクの三角コーナーにまとめ、洗濯物を洗濯機に突っ込む。
浴室掃除を終えた頃に具合悪そうな妻や息子、娘が起きてくる。
「気持ちわる」
と言いながら洗面台で顔を洗う妻。
顔を洗うために丸めた背中は二回りは小さくなったようだ。
娘は他の愛犬3頭の散歩に出かける。
「紅茶飲む?」
妻に聞くと
「大丈夫」
とか細い声で答えた。

私は昨日オオゼキで買ったトーストを焼き、自分で準備した梨とぶどうをそそくさと食べ、2階の自室に戻った。

もう限界だ。
朝食と夕食の準備。仕事の合間に洗濯と部屋の掃除をして、買い物を済ませる。犬の朝晩の散歩。
働く主婦がやっていることと同じことをやれば良いのだろう、と最初は鷹を括っていた。
しかしやってみると大変だ。
日に日にため息が増え、イライラすることが増える。
なるだけイライラしないようにと思えば思うほど、荒み切る私の心。
私は家族LINEをすることにした。

「パパはもう限界です」
と打ってみた。
ダメだ。みんな疲れているんだ。家族LINEは妻も見ている。
こんなことを打って一番傷つくのは妻。
しかし、自分の今の気持ちもわかって欲しい。
しばらく考えた挙句、こんな風に打った。

「おはようございます。
今日はなるべくクレームを言わないようにしていただくと平和に過ごせそうです。
具体的には
なんで・・・してないの? 
というやつです。
わかっていてもできていないことか、気がついていないことなので、言われると少々悲しくなります。
それよりはシンプルに
・・・してください、とご用命ください。
その方が平和に過ごせます。
ご協力よろしくおねがします。

翌日
「パパ、今日は調子が良いので私夕食作るからパパはジムに行ってきて」
妻が行ってくれた。
ありがたく行くことにした。
ジムは1ヶ月ぶりだ。

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