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継続は力なり

 継続することの難しさを思い知らされ、徐々に自信を無くす私は地域おこし協力隊として三原市にある佐木島で柑橘栽培を行っている柴田將志と申します。本日は、JA広島果実連の技術員様同伴のもと技術指導ということで私がお借りしているデコポン園地にて剪定作業を一緒に行っておりました。私のような一端の人間を気にかけて頂いていることは非常に有難く、また私達の剪定作業の様子を園主様も見に来られておりました。園主様は御歳91歳で今もなお柑橘栽培に携わられております。私はその事実に愕然としており、日本に安楽死制度があるならば真っ先に名乗り出たいと思う次第であります。
 
 午後からは一人作業となりラジオを聴きながらデコポンの剪定を行うわけですが、ラジオ番組のパーソナリティーが「人生で大切な物は何ですか」とお題を挙げられ、私は「マネーじゃろ。マネーが無いと生きていけんで」「浜田省吾の歌にも”MONEY”があるけえマネーじゃ」なんてラジオのお題に対してぼやいていましたら、ラジオ番組のパーソナリティーは「健康です」なんて答えるものですから、急に白けましたのでラジオを聴くことを止め無心で剪定を行っておりました。私の記憶を辿れば人生において良かったことなど指折り数えるほどしかなく、嫌なものほど色濃く残るわけでありまして人生とは虚しいものだと悟るわけであります。
 
 剪定を行いながら何を残し何を切り捨てるのかという大変貴重なお言葉を以前通っていた生け花教室の先生がおっしゃていたのを思い出しましたので、今の私にとって切り捨てるものは何だろうという考えに至りまして客観的な見方も必要だろうと思い、脳内メーカーなるものを試してみれば、煩悩だらけの脳内に一層、人生とは虚しいものであると改めて実感する次第でございます。
 

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