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悪魔の言葉

こんにちは、まさしです。

今回は「自分の価値観に一番影響を与えた出来事とエピソード」というテーマでお話をしようと思います。


僕の価値観に一番影響を与えた出来事とは、ずばり「面倒くさいは全てを無にする」という衝撃的な出来事です。

これは僕が光回線の訪問販売という仕事を通して感じたことついてのお話です。

①ネット代が安くなる

僕が新卒で営業会社に就職をして、人生で初めてビジネスマンとして扱うことになった商材は「光回線」でした。
研修で扱うサービスの説明をされ、営業トークを渡されて、契約に至るまでの流れを説明してもらい、仕事内容をまず理解することからスタートです。

仕事の内容としては、某N社の光回線から電力会社系の光回線に乗り換えると7000〜8000円かかっていたインターネット料金が5000円ほどに下がるというものでした。
このとき僕が思ったのは、
(料金が安くなるのだから、きっと説明をたくさんして、毎日10件20件くらいの契約書を持って帰ってくるような仕事なんだろうな!意外と簡単そうだ。良かった〜)
と思っていました。
同じインターネットが安くできるんだからやらない理由がないので、むしろなんでこんな仕事があるんだろう?と思うくらいでした。
ピュアな新卒からしたらそう思うのも無理ないと思います。
しかし、現実は全く別世界でした。

②世の中の厳しさ

初めのうちは覚えたトークを話すので手一杯したが、記念すべき初オーダーを上げ、その後も月に10件くらいは獲得できるようになってきました。しかし目標の件数は月に23件以上です。
そこまでやらなければインセンティブを貰うことができません。
当初思っていた「毎日10件20件取る」には程遠い数字でした。

何でこんなに取るのが難しいんだろう?

毎日もがきながら先輩社員と帰って打ち合わせをしたり、話し合ってより良いトークがあれば真似をしたりしました。
しかし先輩も含めて事業部6名全員23件の目標へ届くことはありませんでした。

どう考えてもやって当たり前なのに耳を傾けてくれる人はあまりいませんでした。
本当に毎日本気で考えて、夢にまでお客さんと話をしているシーンが出てきました。
夢の中ではすんなり受付をしてくれて、簡単に契約まで進むことができたのに現実はそう簡単ではありませんでした。

③価値観が変わる出来事

心の底から、なぜ契約してくれないのか不思議でたまりませんでした。
そこで、50代くらいの女性にいつもと同じように断られたのでとっさに、質問をしてみました。

僕「わかりました。契約しなくていいので質問させてください!何で安くなるのにやらないんですか?」

するとお客さんからはこんな回答が返ってきました。

女性「だってあんた、色々しないといけないのが面倒くさいから。どうせ色々あるんでしょ?」

僕「え?面倒なことはないですけど、、逆に面倒くさいことがなかったらやってくれるんですか?」

女性「そりゃ面倒くさいことがないんやったらいいけど、どうせ面倒くさいんでしょー?もういいわ〜」

そう言って扉を閉めて部屋へ戻っていったのです。
自分にとってはこれが衝撃でした。

光回線の切り替えに対して、一切面倒に思われるようなことなどないはずなのに、確かに今までの断り文句の中で「面倒くさい」が圧倒的に多かったのです。

つまりお客さんは面倒くさいことが嫌いで、面倒くさいことがなければ契約するというマインドだったのです。

月に1000円から2000円も安くなるという話なのに面倒くさいが勝ってしまうわけです。
しかも明らかにお金に困ってそうな家こそ面倒くさいと言われることが多かったのです。
世の中不思議なものです。

④脱面倒くさい

それからと言うものの、トークの中にふんだんに面倒くさいことは無い!という話を入れ込みました。

そして僕が考え出したトークはこんな感じです。


『お客さんにやってもらうことは受付の名前を書いてもらうのと、特に面倒なことなく安くなるので順番待ちが2.3ヶ月なのでその順番を待ってもらうのと、当日は担当が機械を入れ替えるのでその間30分くらいお茶でも飲んで待ってて下さい。

まとめると、7000円が5000円くらいになって、受付だけしてもらって、2.3ヶ月待ってもらって、機械の交換の間だけ待ってて下さい。

なので2.3ヶ月だけ申し訳ないですが待っていただけたら安くさせてもらうのですが、まずは2.3ヶ月お待ちいただけますか?』

このトークにしてからコンスタントに1日2件は取れるようになり、以前お話しした頂上戦で優勝することが出来ました。

面倒くさいを一切言わせないトークにしたので、面倒くさいと言われることがかなり減り受注へとつなげることができるようになったのです。

⑤最後に

そうは言っても、面倒くさいと言われることがゼロになった訳ではありません。
やはり面倒くさいからという理由で断る人は一定数いるのです。

人にとって面倒くさいということは、全ての行動力を無にする悪魔の言葉だな、と心の底から思ったのです。
一見すると面倒そうに思えても、ちゃんと話を聞いてみればそんなことはなく、簡単に料金が安くなったり、便利になるものは世の中たくさんあるのに、面倒くさいというその一言で、全ての話はそこで終了してしまうのです。

それからというものの、自分自身も気をつけなければと思い、

・面倒だなと思うことがあっても、人の話はちゃんと最後まで聞く
・何かを契約する、しないは自分が内容を理解できてから判断をする

ということを心がけるようになりました。
また仕事の面に関しては、

・人が行動する足かせになっていることの大半は「面倒くさい」なので、面倒くさいを取っ払ってあげることで営業においては成果につながりやすい
・面倒くさいと言って話を聞かない人は一定数いる

という気付きがあり、とても良い勉強になりました。


このように、今回の衝撃的な「面倒くさい」発言は僕の価値観に1番影響を与える出来事となりました。
この出来事がなければ、お客さんの心を動かすことはできなかったし、人の心理を理解することができず、自分自身の心理も理解できずにモヤモヤする人生へとなるところでした。

良いものを良いと相手に伝えるだけでは人の心は動かせない、相手の心理を理解することが大切だと言うことに気付けて本当によかったです。

ぜひこの記事を読んでいただいた方も面倒くさいという悪魔の言葉に惑わされずに、行動することを心がけて、面倒くさいの先へ一歩踏み出していただけたらと思います。

以上「自分の価値観に一番影響を与えた出来事とエピソード」についてでした。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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