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PASSON 成功への情熱

こんにちは。まさしです。

今回は「1番感謝を伝えたい人」というテーマでお話をしようと思います。

 僕が今回感謝を伝えたい人は新卒で入った営業会社でお世話になった木曽田さんです。木曽田さんは僕が所属することになるIT事業部の上司であり、人材派遣の会社の社長でもあります。
 僕の会社の社長と木曽田さんは中学からの同級生で、IT事業部という新規事業立ち上げにあたって新卒である自分の育成を3か月だけしてほしいという形で社長でありながら、僕の上司でもある存在でした。
今回は1番感謝を伝えたい木曽田さんについてお話ししたいと思います。

1.同志

 僕は就活を通して、1番自由でカッコいい「社長」という存在にあこがれていました。そして社長になるために自分がまずやるべきことは何かを考えたとき、多くの社長はみんな初めは営業をしていたということを知り、自分も営業を通して人に何かを伝える力を身につけようと思っていました。

 あるとき、会社で木曽田さんにふと「この本誰の?」と言われて「それは僕の本です」といったことがきっかけで木曽田さんとの距離が縮まることになります。

 その本とは、稲盛和夫さんの「PASSON 成功への情熱」という本でした。この本は稲盛さんが京セラの経営哲学を説くという本なのですが、まさに経営者が読むような本です。なんでこの本を読んでいるのか?と聞かれて、就活を通して社長に興味を持ち、社長になりたいという話をしたら「お前が社長に本気でなるなら、俺はお前を同志だと思うからな!」とすごく喜んでくれました。
 それから時々飲みにつれて行ってくれて、多くのことを教えてくれることになりました。

2.経営者とは


 木曽田さんには奥さんと息子さんがおり、また会社の社員として三宅さんという方がおられました。

 経営者になるということは、何があっても大切な人を守るということであり、三宅さんにも家族がおり、彼を守る為なら法律を犯さなければどんな手段を使ってでも飯を食わさないといけない。

 だから極端なことを言うとおじいちゃんおばあちゃんから騙してでもお金を手に入れて、三宅さんや木曽田さんの家族を守らないといけない。愛する人を守る為ならときには喜んで自分の命を差し出す。そうでなければ経営者は辞めたほうがいいと教わりました。

 つまり大切な人を守る為に結果を出すことが全てであるということでした。
 この教えがあったからこそ、僕は2つの結果を出すことができました。

3.NO.1になるということ


 以前noteでも書きましたが、11月12月には頂上戦という、全営業マン100名の中でNO.1を決めるという戦いがありました。僕はこの戦いでどうしても1位をとりたいと思っていました。
 なぜなら僕の所属していた岡山支店を守りたいという強い思いがあったからです。

 当時岡山支店は成績の低迷が続き、支店閉鎖の危機に陥っていました。しかし、これまで一緒に戦ってきた同期や仲間の為にも、絶対に潰したくないという思いが強くあったのです。
 木曽田さんと飲みに行ったときには、

「永田?」
「はい?」
「岡山支店を救ってやってくれ!」
「わかりました!」
「永田?」
「はい?」
「お前以外に誰もいない。全部背負いこめ!お前が岡山支店を救ってやってくれ!」
「はい!」・・・

 こんな調子で何度も何度も同じことを言われました。何度も言われているうちに、岡山支店を救わないと!という思いがふつふつと湧いてきて僕の信念へとなっていきました。
仲間たちの為にも僕は1位を必ず取ると決意していました。
 結果、僕はこの戦いで見事100人の中の頂点に輝くことができました。1位という重圧は計り知れず、戦いの最中は本当に辛かったので、表彰式では報われた気がして思わず涙が込み上げてきました。

4.部下

 頂上戦が終わると、自分にも部下が出来ました。このとき人を育てるという難しさに直面する事になりました。
 部下は自分のトークを覚えて、同じように営業しているはずなのになかなか売ることが出来ませんでした。細かいところまで教えて、朝から晩まで仕事が終わった後も一緒に飲みに行ったりして部下とは公私ともに一緒に過ごして、木曽田さんから教わった考え方や、仕事からプライベートの話までいろんな話をしました。
 しかし、営業の仕事ではなかなか思うような数字が上げられませんでした。
 そんな困っていた時木曽田さんが飲みにつれて行ってくれました。そのとき

「永田、あいつをどうにかしてやってくれ!
あんなに良いやつはおらんで?!
あいつをもし辞めさせることがあったら泣いた方がええで!
永田!あいつをどうにかしてやってくれ!」

という話を繰り返し繰り返し何度も言われました。    そういわれるとやっぱり自分以外に後輩を救える人はいない!と思い、早朝の練習にも付き合い、仕事が終わった後も録音を聞いてアドバイスをしたり、ありとあらゆることをやって全力で向き合った結果、ある日突然2件の契約をとることが出来ました。
 このときばかりは自分の事よりも嬉しくて後輩を迎えに行ったとき思わず涙がこぼれました。後輩も後輩で、自分の為に泣いてくれるなんて嬉しいです!と喜んでいました。

 人を育てるということは自分を成長させること以上に難しいことを知ったのですが、部下が結果を出してくれたときには自分のこと以上に嬉しいことも知りました。

5.最後に

 木曽田さんに学んだことは
1.大切な人を守る為に結果を何としてでも出す
2.情熱を持って人に接する

という事です。

 結果よりも過程が大事ともよく言いますが、もしも自分が一経営者だとしたらそんなことは言ってられないはずです。お金を稼いで社員や家族にご飯を食べさせなければ生きていくことが出来ません。
 その覚悟を持って仕事に臨むことが大切だということを学びました。

 また、木曽田さんが僕にアドバイスをしてくれるときはいつも繰り返し繰り返し、何度も同じことだけ言ってくれました。そのときの言葉が未だに残っているので、人に何かを伝えるときは同じことを何度も繰り返し、しかも情熱をかけて伝えることが大事だと思いました。

 あれから時がたち、僕は岡山を出て大阪支店へ異動する事になり、木曽田さんとはそれ以来一度も会うことはありませんでした。
 同志と呼んで下さったからには、自分も何か結果を出すまで顔を出せないと思ったからです。

 しかし人生何が起きるかわかりません。感謝の気持ちはお互い生きている間しか伝えることができないので久しぶりに連絡を取って、会いに行こうと思いました。

以上今回は1番感謝を伝えたい人についてお話しました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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