見出し画像

もう10年前だけど、アフリカに行った時の日記をたまたま発見したので、ここに掲載。

-----------------------------------------------------------------------------
2012年8月13日に南アフリカのケープタウンに到着して、ジンバブエのマシンゴとう町を目指した。
世界最貧国の一つのジンバブエの中に入ると、そこは50年くらい前にタイムスリップした感じだった。
途中でバスが止められ、警備と名乗るやつらが入ってきて、なぜだか乗客全員に50ランドを請求してきた。
「は?なんで金はらわなきゃなんねーんだよ?俺は理由もなく1ランドだって払わねーかんな!」
そんな感じの態度でいると。
となりのおばちゃんが「全員が払わないと、バスは通してもらえないのよ。だから払いなさい」と言ってきた。
「んーわかったよ。払うよ」後で分かったけどやっぱりそれは賄賂だったらしい。
ホステルに着くと大阪大学でスワヒリ語を勉強していて半年間くらいアフリカを回っている日本人と話した。
俺:ジンバブエは世界最貧国の一つだから人々が泥水を飲んで生活するようなのを想像してもっとすごいかと思ったんだけど、みんなちゃんと生活してそうでよかったよ
大阪大学の人:そういうのが見たいんだったらマラウイに行ってみたらいいかもよ?
マラウイか遠いな。まぁいいや行ってみよう!
マラウイを目指すバスの中で隣のレインモアおじさんと仲良くなった。
レインモアはあんま英語が話せないけど読んだり書いたりはすごくできる。
ジンバブエ人の教育と識字率は相当高い!
モザンビークの国境に着くと通貨のクワチャと米ドルを交換するためにたくさんの人が俺に詰め寄ってきた。
バスの乗客は俺以外ジンバブエ人とマラウイ人なので当然俺に詰め寄ってくる。
そして、「おまえさっき俺のペン使ったよな?だから金よこせよ」
「は?おまえが勝手に俺にペン渡したんじゃん」
そんな感じでつきまとわれていると、レインモアが「まさ、こっちだ!こっちこい!あいつらと金交換するなよ、レート安いから損するだけだぞ」
「ふー、ありがとね、助かったよ!」
そうすると、今度彼らは何やらショナ語でレインモアに話しかけていた。
「今なんてあいつら言ったの?」
「てめー邪魔すんな、ぶっ飛ばすぞ!だってさ」はぁ、ったくあいつら、まぁ、それが彼らの生きるための仕事だからしょうがないか。
モザンビークからマラウイの道はかなりボコボコしている。
バスから見える景色は500年くらい前にタイムスリップしたかんじだ。
沢山の人が土の山を積み上げてる、あれは仕事らしい。
何人もの子供たちが、多くの箇所でバスを止めようと道端でたっている、食べ物を売るために。
夜になると電気がないので道は真っ暗。それでも沢山の人が2つの車がなんとか通れる道を歩いてる。
本当みんなたくましいな。
マラウイで片足のない物乞いの子供、足が不自由で手で歩く老人を見る。
言葉を失う。
ホステルについて、従業員のエストーイさんと話した。

俺:あのさ、一番この辺りで貧しいところってどこ?
エストーイさん:Chinlapgo villageってところかな多分
俺:そこに連れてってくれない?
エストーイさん:は?なんでそんなところ行きたいんだ?
俺:その人たちがどんなふうに暮らしているか見たいんだ。
エストーイさん:はぁ?おまえがそこに行くことによってどんな利益が村の人々にあるんだよ?
俺:利益?なんで?なんか俺があたえなきゃいけないの?
エストーイさん:ジャーナリストのやつらがよく貧しい村に行く、そして好き勝手に写真を撮って、記事を書く、何も村の人には与えないでだ。それはすごく村の人に失礼だと思わないか?
その後、俺は言葉を失って沈黙が流れた。その通りだ。彼の言う通りだ。貧しい人々がどう暮らしてるか見たい?
いったい俺は何様なんだ?

俺なんかが行くべきじゃない。
でもどうしてもいきたい。
俺:失礼だってわかってる。でもどうしてもアフリカの人がどのように暮らしてるかしっかり理解したいんだ。そのために来たんだ。
Blantyreの町の人はおそらく豊かな人が多いと思う。でもそれじゃあマラウイの人がどう暮らしているかわかったとは言えないと思うんだ
エストーイさん:そうか、わかった。そしたらまず村長と話して、そして村を回りなさい
エストーイさんの友達のタクシーに連れられて村を目指した。
けっこう町から離れてついに舗装された道路がなくなった。
おいおい、まじかよ、いったいどこまで行くんだよ?
そしてついに村に着いた。
村長が出てきて、村を案内してくれた。
よかった。すごくいい人そうで。
村の家には何もなかった。
すごい真っ暗で電気がない。
床は土。
とにかくパニックってあんま何も目に入んなかった。
すごいこれがトイレ?土で歯を磨くらしい。
おばちゃんたちが笑顔で手を振ってくれた。
栄養失調でお腹が膨らんでいる子がいる。井戸の所に連れてってもらった。
水は透明できれいそうだった。
子供は学校に行く子もいれば行かない子もいるらしい。
学校に連れって行ってもらった。わぁ!生徒たちだ!かわいい!
子供たちと遊んでいると、栄養失調でお腹が膨らんでいるとかそんなんじゃなく、もうガリガリ皮だけの子供がいた。
「村長さん、あの子どうしたの?大丈夫?」
「ああ、あの子は多分精神に異常があるんだよ」
え?どうしよう、話しかけなきゃ。
何かあの子にしてあげなきゃ。
でも何をしたらいいんだ?だめだ、ここにいたくない。タクシーに戻って村長に別れをつげた。
俺:ありがとうございました。これはお礼のお金です。できればこれでおばちゃんや子供たちに何か食べ物あげてください
村長:わかったよ、また来なさい

ホステルに戻って、村で起ったことを整理しようとして歩いているとオーナーの婦人のオメガおばちゃんに出くわした。
オメガおばちゃん:どうだった?
俺:うーん、すごかった。まだ頭が整理できてない感じ
オメガおばちゃん:はは、なんでだい?
俺:栄養失調でお腹がでてる子がいたり、家に電気がなかったりしてすごかった。
オメガおばちゃん:まーね。村には学校に行けない子や貧しい子が多いからね
俺:うん、でもやっぱり俺そういう子をなんとか助けてあげたい
オメガおばちゃん:どうやって?
俺:どうやって?・・・ごめん。わからないや
オメガおばちゃん:あはは。口で言うのは誰にだってできるのよ。あんたの行ったとこは井戸水がきれいだったらしいけど。
薬を入れてそれでも汚い水を飲んでるような人はいっぱいいるのよ。この経済はお金持ちの人が豊かになるシステムで貧しい人は貧しいまま。いっぱい援助金が他の国から送られているからって全然うまく使われていないじゃない?
そんな簡単に貧しい人たちを救うなんてできないのよ
俺:その通りだね。今はまだその人たちを助ける方法はわかんないけど、答えがわかったらここに戻ってくる。約束する。
オメガおばちゃん:ははは。わかった。待ってるからね

部屋で悩んでいると、JICAの人からメールが来ていた。
俺がジンバブエでJICAの所長と話して混乱したと言ったら、親切にも南アフリカの事務所のほうに行くように言われた。
その事務所で2時間くらい職員の人と話こんだけど、また混乱してしまった。
やっぱり資金援助って意味があるのかな?
いや意味はあるんだろうけどこれっていい方法なんだろうか?
結局また混乱してしまった。

帰りの国境で、ビザの申請を待って退屈にしていると、一人の少年が紙を丸めたサッカーボールを蹴っているの見た。
「へい!パス!」一緒にその子と二人でパスをした。

そうしていると、周りで卵やジュースを売っている子供たちも一緒に加わってきた!
わぁみんな集まってきた!すごい!みんな笑顔で楽しそうで嬉しいな!はは!
すごい楽しいや!そうだよね。
みんな、ジュースとか売ったりしないで、遊んだり学校に行きたいんだよね。
こんな感じでアフリカにいる中ですごい子供たちの笑顔に毎度癒された。
どうかこの子たちがたくましく育ちますように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?