世界から選ばれる離島・隠れ里、そして『宿』について考える!
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世界から選ばれる離島・隠れ里、そして『宿』について考える!

星乃@観光・インバウンド

エリアセッション:中国 「世界から選ばれる、離島ブランディング」
(インバウンドサミット2021 2021年6月19日)
https://www.youtube.com/watch?v=9ckrDPZfQSI&t=3s

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・青山 敦士 - 海士・Entô 代表取締役社長
     https://ento-oki.jp
・アレックス・カー - チイオリトラスト 理事長
     http://chiiori.org
・白井 純 - 東芝国際交流財団 顧問
     https://www.toshibafoundation.com/jp/index.html
・小俣 緑 - 国土交通省 観光庁
     https://www.mlit.go.jp/kankocho/

【ホッシーのつぶやき】
『世界から求められる地域、宿』について考えさせられるセッションでした。

・「宿」は、泊まれればいいだけの空間ではない。宿で過ごす時間、自己を見つめなおす空間でもある。
・日本には1000万軒の文化遺産の空き屋がどんどん崩れ、捨てられていく。古民家として再生すれば、隠れ里のような場所を訪れる人は必ずいる。
・インバウンドの大多数は富裕層では無い、それ以外のインバウンド、中流の日本人がメインのお客様。
・「地域の魅力は人」、「その魅力を言語化」しなければ、地域をブランディングできない。
・多様な客層が混在しているとサービス基準がブレる。これまでにないタイプの宿「Entô」を作って、宿泊施設を多様化する。
・隠れたヒストーリーを見つけることで、地域を深く知る探求につながる。

白井:本日のセッションのモデレータをさせていただきます白井と申します。最初に自己紹介と「今、どういうことをしているのか」のお話をお願いします。
 私は、国際交流をミッションとする公益財団法人で、今、「ジャパンインサイツ」のプログラムに取り組んでいます。このプログラムでは、日本についてユニークな研究をされている外国人の方に、学術発表ではなく、社会に広く知らせていただくためエッセイにしてweb に上げています。日本人は気付かないが、世界から見ると面白いことがいろいろ書かれており、それらを使って地域に眠る文化をもう一度掘り起こして、さらに新しい価値を産むことを目指しています。
 隠岐島は、後鳥羽上皇、後醍醐天皇が流された土地で、「天皇が流される島とはいったいなんだろう」。隠岐へ流された後鳥羽上皇は武力ではなく、文化で世界の中心であろうとし続け、作られた和歌は千年を超えても生きていることをカナダの先生が分析されています。また、後鳥羽上皇は日本刀に強い関心を持っていて、なぜ上皇が日本刀に関心があったのか、日本刀は日本人にとってどのような意味があるのか、日本刀は美術工芸品として人気があるが、世界の人はどうして日本刀に興味があるのだろうと、元大英博物館のマキュレーターさんが研究されていて、そういう方々にエッセイを書いていただいています。
 これらをどうすれば外国の方が興味を持ってくださるか、我々日本人がもっと深く日本文化を知るキッカケにするにはどうしたらいいかなどを考えております。

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青山:私は、隠岐島の海士町で「Entô」という新しいホテルを7月1日にオープンさせる仕事をしています。このホテルは今までにない形のホテルであり、ジオパークの拠点として作っています。北海道出身ですが、15年前に海士町観光協会に来て、観光、ブランディングということに長らく関わらせていただきました。4年前、「マリンポートホテル」という名前で経営されていたホテルの代表に就かせていただきました。これまでも「島の観光」「島のブランディング」はどうあるべきか、観光そのものにどんな役割があって、地域にどんな役割があるのかと模索を続けてきました。それを「島会議」と呼んで、色々な関係人口の方と模索してきました。
 自分の中では、一つの仮説に基づいた「Entô」というホテルであり、 隠岐ユネスコ世界ジオパークの拠点でもあるこの施設が、どんな役割を果たせるのかを考え、挑戦しようとしている所です。

アレックス:アメリカに生まれ、日本に住んで55年になります。アメリカのイェール大学とイギリスのオックスフォード大学で学び、70年からはずっと日本にいます。1973年に徳島県の祖谷の山奥にある茅葺の古民家を見つけて買ってしまいました。安い買い物だと思ったのですが、屋根の葺き替えや改修が大変でした。これがキッカケとなり古民家再生に取り組むようになりました。亀岡も空き屋でしたが数か所直して住居にし、京都の町家再生も数軒やりました。
 長崎県五島列島の小値賀島と付き合いができて、小値賀で8軒の古民家を再生しました。事業内容は後半の方で触れたいと思いますが、これまでに全国で約45件の古民家再生に取り組んでいます。

小俣:タイのバンコクにいます観光庁の小俣と申します。主人の海外赴任が決まり、人生こういう経験もなかなかできないので、去年9月から観光庁を休職し、2年間ですが専業主婦をしております。休職中ですが身分は観光庁のままなので、こんな形で観光の仕事に関われて幸せだと思っています。
 私は、白井さん、青山さんとは島会議で2回ほどお会いしていますし、アレックスさんとも滋賀県の勉強会でご一緒しています。観光庁の仕事でも大変お世話になっていますので、今日はとても嬉しいなぁと思っています。今は政府の中心にいるわけではないので政策の話はしづらい面がありますが、少し離れたフラットな立場で、むしろ消費者の観点でお話できればと思っております。

白井:今日のテーマは「世界から選ばれる、離島ブランディング」ですが、離島とか、僻地とか、少しアクセスが難しいような所も含めた議論したいと思っています。海士町のことはみなさんもご存知だと思いますが、そこに新しく「Entô」というホテルを始められた青山さんから、具体的な話をお聞きしたいと思います。

青山:「Entô」のプロジェクトには大きく二つの流れがありました。一つは隠岐諸島も10年から15年と観光のお客様は減り続け、事業者数もどんどん減ってきていました。受け入れる宿が重要ですが、宿が減り続けるという中で、ビジネスに特化する宿、ゲストハウスに特化する宿、インバウンドに特化する宿、一人旅、女子旅に特化する宿、そうした棲み分けを考えたら、特にインバウンド、高付加価値、中長期滞在をターゲットにした受け皿が欠けていることから、インバウンドをターゲットにした宿泊施設が必要だとの結論になりました。
 もう一つは、2013年に認定いただいた隠岐ユネスコ世界ジオパーク、隠岐4島には素晴らしいジオパークがあり、教育へ落とし込みを続けてきたのですが、世界への発信は足りていなかったという点です。
 隠岐に来ていただいた方に、ジオパークという土台を知っていただいて、それから島の魅力をしっかりと味わっていただく戦略に移行する考えになりました。ホテルはホテル、ジオパークはジオパークではなくて、ジオパークの拠点施設として、そこにたまたま宿があるということにチャレンジすることにしました。

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白井:「Entô」は、コンセプト的にはどういう位置づけなのでしょうか?

青山:地域の中では一番高い価格帯になります。また滞在泊数も1泊というより2泊3泊といった中長期滞在を想定しました。今までアクティビティや交流事業をたくさんやってきましたので、それも継続しつつ、ノイズがない空間、ノイズがない時間の中で、「地球にポツンと」大自然を前にじっくりと滞在していただこうとのコンセプトでこの施設に至りました。

白井:私は、まだ「Entô」の位置付けがクリアではありませんが、一方で、アレックスさんは日本中で古民家を再生される活動をされておられますが、今回の海士町のホテルについてのお考えはいかがでしょうか?

アレックス:美しくデザインされ、周りの自然に溶け込んだ形のホテルであれば島のためになると思います。
 去年12月に日本の隠れ里巡りの「ニッポン巡礼」という本を出しました。幻の島「青ヶ島」へも行ってきましたが、ここも宿泊施設が非常に少なくて観光客をたくさん受け入れたいと思っても限界がありました。全国にはそういう地域がたくさんあります。小値賀もそうですし、祖谷もそうでしたし、隠岐も宿泊施設が少なくなっています。私が言いたい1点目は、宿泊施設を増やすこと。2点目は古民家という文化財を活用するということです。
 日本全国に1000万軒の文化遺産の空き屋があります。後10数年すると2000万軒になると予想されています。そういう木材建築住居の文化遺産がどんどん崩れ、捨てられていくということは、国としてあっていけないし、残念な姿だと思っています。ですから文化遺産の古民家を残しながら、観光業をやるというメリットはあります。また、古民家は小規模でバラバラに散らばっているので、余暇を静かに過ごした人たちにとっては素晴らしい場所です。今回のコロナでも祖谷の稼働率が良かったです。ソーシャルディスタンスの需要もありました。

ニッポン巡礼

白井:人里離れた古民家は、自分探しとか、日常と違う環境を持ちたいと思う方にとってとても良い環境かもしれません。特に世界から来る人にとって、日本ならではの建物を支えるのは素晴らしいことですが、小俣さん、海外からご覧になってお二人のご意見はいかがですか?

小俣:コロナによって世界がガラッと変わりました。観光もそうですし、私たちの生活も変わりました。古民家の役割もアップデートされたと感じてとても興味深かったです。
 自然観光とか、密にならないものが流行っていることを考えた時、離島に来るというのは、地方のポテンシャルになると思うので、今までアップデートできなかった所も考えるキッカケをもらっているのではないかと思いました。今はピンチですが、新しくモノを考えたりするそういう時期なのだろうなと感じます。

白井:青山さん、ホテルで静かにリラックスした環境でジオパークをご覧になりたいお客様と、airbnbのような簡易型で、宿泊者同士でコミュニティを作りたいお客様と、民宿で地域の生活にどっぷり入り込みたいお客様と、行動パターンに合わせて宿を提供しようとされていると思うのですが、その考え方や経緯について聞かせていただけますか?

青山:海士町にもいろいろなタイプの宿がありますが、客層が混在しているとサービス基準がブレるという事も分かりました。そして単価はサービスの低い方に合わせてしまいがちだということも分かってきました。そのような中で、客層をいくつかに整理しようと考えました。
 島に来られる方が宿に期待することの一つは、島の人たちとの出会い、個性的な女将さんだったり、島の人たちと酒を飲み交わして深く交流したいという民宿が強みとされているお客様。もう一つは、そういう出会いや景色をすごく楽しみにしているけれども、宿にはプライベート空間が欲しいというお客様。こちらは清潔、快適性であったり、Wi-Fiが通じるという機能性が必要だということも整理できました。こうした交流と快適性の2つに、さらにもう一つ、宿を選べるというあり方、それは交流したい時は交流もできるし、プライベートを確保して自分の内面に向き合ったり、大自然向き合う時間をお客様が選べる。そのような宿も求められていることが分かってきました。今回の「Entô」はそこへのチャレンジだと考えています。
 また、宿のあり方に対しての共感性だったり、宿が地域の中でどういう波及効果を与えるのか、SDGsの観点での環境負荷だったり、社会モデルだったりする所に共感してくださる方も増えてきたと感じております。

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白井:外国のお客様を考える上で、地域のブランディングの中でも「宿」は極めて重要だと思いますが、ブランディングはマーケティングみたいなイメージを持っており、地域のアイデンティティを立てていくとか、再確認するということかと思うのですが、宿と地域のブランドとの関係性について、アレックスさんはどのようにお考えでしょうか?

アレックス:宿は快適だとか便利だけじゃなくて、洒落た環境を求める客も多いです。
 よく富裕層の話が出ますが富裕層はほんの僅かです。プライベートジェットで来る人もたまにはいますけれど、基本的には富裕層以外のインバウンド、中流の日本人たちがメインのお客様なので、そちらを目指した方がいいと思っています。ですから安宿ではなくて、ある程度レベルアップして1泊1万円とか2万円ぐらいがちょうど良いです。祖谷もそうしています。それより高いとバックパッカーは来ない。
 欧州の田舎も150ユーロとか200ユーロの所が多いので世界レベルにマッチします。1泊5万円とか10万円というのは厳しい。なかなか来てくれないと思うし、そういう人たちを望むと事業は細くなると思います。
 もう一点、ブランディングですが、昔、海士町には「無いものは無い」と言う素晴らしいスローガンがありました。そこから一歩進んで、私が書いた「ニッポン巡礼」のように、隠れ里めぐりをされてはどうでしょうか。私の所に来る外国人の客の多くは隠れ里を目指しています。それを強調したらいいと思います。祖谷に行きたい、小値賀に行きたい、簡単に行ける有名観光地ではないから行ってみたい。隠岐だって行こうと思えば大変な場所なので、それをメリットとして、隠れ里として表現していったらどうでしょうか。

白井:小俣さんは、今の意見についていかがですか?

小俣:私も旅館で仕事したこともあるのですが、宿は地域を活かし、地域に生かされる共存関係だと思っています。宿で過ごす時間は、暮らしの縮図のようなもので、食べたり、休んだり、お風呂に入って、美味しいご飯を食べて、寝るみたいなことを体験するという空間なので、宿そのものが地域だと私は思っています。
 2013年の「島会議」にお邪魔した時に、これからの島のあり方とか、宿をどうしていくかとか、既存の宿も含めて足りないものは何かと議論されたのをお聞きして、凄いなぁ、嬉しいなぁと思いました。そこを離れて考えてはいけないのだろうと思います。
 ブランディングは、マーケティングで誰に売るのか、どのように発信して、どうやって来てもらうのかという前に、地域のこととどれだけ真剣に向き合ったのか、向き合おうとしているのかも大事だと思っています。

白井:海士町の価値について議論されて、一時、「モノではなく、人だよね」と言われていたと思いますが、その議論を踏まえた上で新しい価値を展開されているのですか?

青山:深い議論をしました。気をつけたのは「地域の魅力は人」という表現です。日本中の地域が言っているからこそ、もし「人が魅力だ」というのであれば「何が魅力なのかを言語化しよう」ということです。例えば、海士町は北前船の寄港地であって、今も交流を続けていることが人の気質を作っているとか言う所まで言語化しきらないと意味がないと思います。
 アレックスさんに質問ですが、「地域の魅力はここだよね」「こういう所が素晴らしいよね」と言って理解してもらって、合意するのに長い年月をかけておられると思いますが、一番強い想いとはどういう所だったでしょうか?

アレックス:住民で熱い想いを持っている人は少ないです。危機感がないと思います。
 それより誰か一人「絶対やりたい」とか、小値賀のように行政のトップ、町長がビジョンを持っていて「とにかくやろう」という人がいることが重要です。祖谷の場合は、僕がやっていきながら、周りの人たちが少しずつ理解して、「お客はこんな祖谷を面白いと思ってくれるのだね」と反応が変わっていきます。
 また僕はインバウンドの向きのツアーをしますが、有名な場所には連れて行きません。祖谷の“かずら橋”にはいかないんです。僕のすごく好きな巨木とか、大きな杉のある神社とか、隠れた茅葺の集落とか、隠れ里に連れて行くと本当に喜んでくれます。
 地域の良さが分かるには、重要文化財だとか、世界遺産だとか、歴史しての拠点も大事ですが、そればかりじゃなくて、隠岐の崖とか、巨木とか、田んぼが綺麗に広がっているとか、そのような場所を案内する必要があると思います。そうでないと”つまらないツーリズム”になってしまいます。今、お話ししたのは極端な例なので、有名な所と隠れ里を組み合わせる必要はあります。

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白井:そういうものを探し出すにため外の力を取り込んだり、中にある若い力を育てたりする仕組みをつくる、ブレークスルーのポイントはございますか?

小俣:海士町は“人たらし”ですからね… いい意味で何故か巻き込まれている。中に入ってしまっているような所がありますから、そういうコツは知りたいですね。

青山:海士町も関係人口によって支えられているのは間違いありません。一方で、事業を起こすときは、アレックスさんも言われたように「誰がやるんだ」ということだと思います。海士町でも問われ続けたと思っていて、今回、私がホテルの責任者になりますけど、一方で、事業を何としてもやらせきるという風に信じきって支え続けてくださる方もおられて、この存在がなかったら、自分がやりきるしかないと決めてもハレーションも起きただろうし、どこかで折れていたと思います。
 今回の「Entô」において非常に重要だったのは、当事者の覚悟はもちろんですけど、支え切ると決めた地域の支援者の覚悟だったと思っています。

白井:アレックスさん、プレークスルーのポイントは何でしょうか?

アレックス:案外単純でね。とにかく「決心してやること」それしかないです。
少なくとも施設を作ったり、古民家を直したりするぐらいの資金は行政から出るものです。小値賀もそうでしたし、祖谷もそうでした。しかし予算が無いとか、責任を取りたくくないとか、ぐずぐずして、ついに流れてしまうのがほとんどです。誰か決断ができるガッツのある人がいないと前に進まない。ですから祖谷の三好市長は先を見る目があったし、小値賀の町長たちも「やろう」と決断してくれました。誰かが動かないと地域は死んでしまいます。危機感持って、失敗してもいいから「やっちゃおう」と言わないと進まないんです。初期投資は行政かもしれないけども、動き出した後の運営は地元の企業でもいいしNPOでもいい。地域の予算がなくてもひとり歩きできるんです。
 そうすればお客さんが来てくれる、賑やかになった、地元の食材などが売れる、レストランにお客が入って嬉しいなあと、地域の人たちがついてきてくれます。
日本の地域に行ってみたい、地域の文化を勉強してみたいという潜在ニーズはまだまだあって、作れば人がくると確実です。

白井:この観点、小俣さんいかがですか?

小俣:皆がやれば変わると思うのですが、行政の補助金も使えない所もあるので、怖がっていたりするのだと思います。しかし「覚悟を決めたらやる」、そして一緒に走ってくれる人がいて、ボロボロになっても帰ってくるんだったら俺の所に帰ってこいというような人がいて、少人数でもいいから「まずやる」という所がすごく大事だと思います。
 10年前に見た海士町の「島会議」だったり、学校の改革であったり、水産業の改革であったり、やってきたことが面になって、今、ジオパークに進んできて、それらが全部つながっていこうとしているのを感じます。

白井:時間が押してきましたので、最後にまとめたいと思います。
① 宿は、外国人を迎え入れるうえで特に大きいので、泊まれればいいだけではなくて、宿で過ごす時間、宿で考えることが大事。
② 隠れたヒストーリーを見つけることが、皆と違う場所に行ってきたというお宝を持って帰れるので、より深い探求につながる。それは地域に埋まっているので、皆で発掘して旅人に伝える必要がある。
③ こういう活動は地域だけで考えるのは難しいので、外の力をうまく使いながら、場合によっては、外国人と一緒にワークショップをしたり、スタディツアーをやって深めていく。
④ やっぱり「前に進めなくてはいけない」。そのためには相当のエネルギーと覚悟が必要で、「誰かがやってくれればいい」と思っていてはダメで、勇気ある人が前に出るしかない。また力のある方に応援をお願いする。そして「どんどん巻き込まれちゃう」。そこから地域のブランドを世界に開いていくという活動ができてくる。
 最後に皆さんに一言ずつお願いしたいと思います。

青山:白井さんがまとめてくださった通りだと感じました。海士町は関係資本というものに支えられていますし、これから先もそうなっていくと思います。困った問題も出てくると思いますが、それを出しきって、やり続けるしかないと思います。住んでいる場所が離れていても一緒にやると言うスタンスをこれからも持ち続けていきたいです。

アレックス:世界には隠れた離れた不便な場所が素晴らしいというニーズが必ずあります。古民家再生の話が出る時、「こんな不便で何もない所に人が来るのか」と必ず質問が出ますが、お客様は確実に来ます。
 今はインスタグラムやfacebookの時代で、情報もあっという間に伝わります。凄く洒落た良いものが神秘的に隠れた場所にあると、次の日から人がやって来ます。時代が変わったので、怖がらないでとにかくやりましょうと言いたいです。

小俣:インバウンドが来ていない今だからこそ古民家や地域の価値の見直しが大事だと思います。自分たちには価値が無いと思うものでも外部の人が気付くこともあります。それを自分たちで棚卸しして、くっつけたり、色を変えたり、リブランディングしてみたり、そういう作業をしっかりとやっていかなければと思います。
 それと数を追わないことです。色気を出さない、八方美人にならない、好きだと言ってくれる人に気に入ってもらう、応援してもらう、そういうスタンスで見つめなおす。そういう時間にしてもらえたらと思います。

白井:今日はお忙しいなかお集まりいただきまして、ありがとうございました。

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星乃@観光・インバウンド
大阪市を2009年に退職「スルッとKANSAI」に勤務、大商などのインバウンド委員をしました。 当時のインバウンドは500万人ほどですが、乗り放題チケットの海外販売が急増し、閑古鳥が鳴く商店街の救世主になると感じ、NPO法人 スマート観光推進機構を設立、インバウンド情報を発信!