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日本経済に対する私見

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2021年2月の記事一覧

日米の需給ギャップを見てみる

日米の需給ギャップを見てみる

今回は、以下の前回の記事で出てきた「需給ギャップ」のデータを見てみます。

日本の需給ギャップの推計方法
前回の記事でも紹介したアメリカの1.9兆ドルの経済対策について、ポール・クルーグマン氏がアメリカの需給ギャップ(output gap)に触れた後、それ以上の規模の経済対策を行うことが妥当である旨、主張しています。

このように需給ギャップ(=(実際のGDP-潜在GDP)÷潜在GDP)や、その算

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なぜ財政支出がもっと必要なのか

なぜ財政支出がもっと必要なのか

以下の前回の記事の最後に、現在の日本に必要なのは「国債を将来世代の負担と捉え、政府債務を累積させないようにするためには増税か財政支出抑制が必要」という考え方を放棄し、財政支出を出し惜しみせずに行うことだ、と書きました。

では、なぜ財政支出を出し惜しみせずに行うことが必要なのか、本記事で私見を書こうと思います。

必要な消費やインフラ投資を行うためのお金が足りていない
私がなぜ財政支出が必要だと考

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「新しい経済学」はすでにある

先日、TBSの番組サンデーモーニングで寺島実郎氏が「財政赤字で世界の一番悪い見本が日本。借金というのはあくまで後代負担、つまり子どもや孫に借金を押しつけることになる。新しい経済学とルールが必要」といった主旨の発言をし、Twitterでも話題になっていました(例えばこのツイート)。

発言の前半は、財務省HPに掲載されている「債務の増嵩を伴い、将来世代に膨大な財政負担を先送りしている」という認識に沿

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