ほとけさまのおしえ「小さな幸せ」

　今日は天気もよかったので、昼から「電車」に乗って出かけてみました。

　のどかな風景の中に葉桜になりかけた山桜を眺めながら「小旅行」を楽しみました。

　駅で降りて旧東海道の宿場町を散策し、資料館や本陣跡を見学して近くのレストランで遅めのランチセットをいただきました。

　そして駅までの帰り道は「路線バス」に乗ることにしました。

　とはいえ路線バスに乗るのは「久しぶり」です。

　停留所でじっと待っていましたが時刻表の時間を過ぎても、バスはなかなかやって来ません。

　時刻表を何度も眺めていると、そこに初老の男性がやってきてスマホを取り出し、「ちょっとすみません」と写真を撮りはじめました。

　「なかなかやって来ませんね〜」と声を掛けると、「ここのQＲコードを読み込むと、バスの運行状況がわかるんですよ～」と教えてくれました。

　そして今どのあたりを走っていて、五分程度遅れることを教えてくれました。

　そんな時代になったのだなと感心していると、その方が話を続けます。

　聞けばこの近くの「介護施設」に奥様が入所されていて、定期的に「面会」に通ってみえるとのこと。

　長年の自宅での介護に疲労困憊し、いろいろ紆余曲折はあったものの、今は落ち着いた暮らしをしながら面会を楽しみにしているということでした。

　そこでほどなくバスがやって来て、それぞれ挨拶をして乗り込み駅に向かいました。

　その方の背中を眺めながら、新たな「幸せのカタチ」を教えていただいた心持ちになっておりました。

　きっと「若い時」には、仲よく出かけたりドライブもされたりしたのでしょう。

　その形は変われども、「今いただける幸せ」をありがたく受けていく。

　そんな姿はまさしく「仏様に通ずるもの」があるのではと感じておりました。

☆今日の一句☆

　幸せを
　　　　我に伝えし
　　　　　　　　　仏あり