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ほとけさまのおしえ「カメムシ」

 春になり暖かくなると、必ずでてくるのがカメムシです。

 特に田舎で裏が山の自坊では花粉とカメムシの宝庫と言ってもいいでしょう。

 そしてなぜかカメムシは家の中に入ってくるのです。

 わざわざ外から入ってきては窓ガラスに沢山張り付いていたりします。

 なぜこの現象が起きるのか最初はよくわかりませんでした。

 そして先代はガムテープに引っ付けて取ったり、缶やビンに閉じ込めたりしておりました。

 いくら臭いがあるとはいえ、むやみに殺生するのもどうかなと思っておりました。

 よくよく考えてみればカメムシが家の中に入ってくるのはカメムシの習性ゆえのことです。

 秋や夕方になり、温度が冷えてくると、隙間や陰に隠れる習性があります。

 そしてサッシガラスの隙間をいとも簡単にすり抜けて入ってくるわけです。

 一方、暖かくなり活動的になると、今度は光に向かうようになります。

 そして窓ガラスに引っ付いて出られずに動き回るわけです。

 ですので家にいる時は少し窓ガラスや網戸を開けてしばらく部屋を暗くしておくと、いつの間にかいなくなっております。

 そして夜は電気をなるべくつけずに、部屋を温めたりしないようにすると比較的入ってこないようになります。

 また洗濯物につくときもありますが、濡れたまま干すと意外にもほとんどつかなくなります。

 そんなことでカメムシの気持ちになって、お互いなるべく住み分けることで、殺生をなるべくしないように心がけております。


☆今日の一句☆

 カメムシも
     流転輪廻で
         会うご縁

 

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