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ほとけさまのおしえ「二重価格」

 今日はちょっと足を伸ばして「姫路」に来ております。

 久しぶりに見る姫路城はやはり美しく、駅から見える姿は堂々とした風格を感じさせますよね~。

 でもそんな姫路城が揺れ動くほど世間の話題になっているのが「二重価格問題」です。

 これはオーバーツーリズム対策で、外国の方には「高めの価格」を設定しようとする動きですが賛否両論があるそうです。

 外国の方から多めにいただいて、その分観光の整備費用に充てようとする考え方と、同じものを観光するのに価格が違うのはおもてなし精神に反するという考え方で揉めております。

 でもお城ならいざ知らず、もし「お寺」だったらどうなるのだろうと思ってしまいます。

 人によって拝観料やお布施が違ったとしたら、御利益も変わってきそうな気がしますよね?

 そして時にそのことを指摘する人がいます。

 お布施の多少で「御利益が違うのだろうか」と気をもんだりする人もいるとかいないとか。

 そんな方に申したいことは、お布施の多少で御利益が変わることは「まずあり得ない」ということです。

 ただお寺の維持管理なり、お荘厳の飾りつけなり、後継者の育成なりでそれなりに経費がかかるのも事実です。

 そんなことで和尚さんによっては「お布施はいくら以上で、、、」とささやくこともあるやもしれません。

 でもそういう時はそのことに「心乱さない」ようにしていただきたいのです。

 お布施には「我執」を離れて、「貪欲の心」を持ちすぎないようにする「業」の心持ちも含まれております。

 そして多く納めたとしてもそれを空じて囚われずに、お寺の将来やひいては子や孫に返っていくぐらいのおおらかな心でいてほしいのです。

 そんな清らかな心で納めていただいたお布施なら、それを受け取るほうも清々しく受け取り、お寺のために大切に使わせていただこうと思いを新たにしております。


☆今日の一句☆

 二重でも
    弥陀の眼(まなこ)は
             みな一つ

 

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