ほとけさまのおしえ「仏教の誤解(其の一)」
お寺の住職をしていると、仏教(ことに真宗)に関する捉え方に、少なからず「誤解」があることを感じることがあります。
仏教も宗教のひとつですので、宗教に対する「全体的なイメージ」で判断されることもあるでしょう。
そして残念なことに、宗教に対するイメージはあまりよくありません。
実際、宗教法人に関わる事件や訴訟など、世間を騒がすことも少なからずあるのは残念な事実です。
そこで今回は、仏教や真宗の考え方をお伝えして、もし誤解があるとするならばそれを少しでも「和らげて差し上げたい」と思っております。
仏教と聞いてまず真っ先に思い浮かぶものに、仏教は「年を取ってから関わるもの」と思われている方も多いと思います。
「仏教=お葬式」のイメージがあり、まだまだ若いから「私には関係ない」と言われる方もおられます。
でもそれはどうでしょう?
まず仏教はお葬式をするためのものではありません。
むしろお葬式を執り行う方が、実は「命は無常である」ことを知り、「今ある命に感謝するための考え方」をお知らせすることが大切だといってもいいでしょう。
それに仮にお葬式をメインに考えても、「若いから死なない」ということはないのです。
「老少不定」の言葉通り、若くしてなくなる方も意外と多いのです。
そして苦しみや悲しみを感じる人に年齢や性別は関係ないでしょう。
若い時には若い時の悩みがあり、中年には中年の、熟年には熟年の悩みがあるのです。
つまり生きている限り悩みや苦しみは尽きないと、考えたほうがいいと思います。
そんな凡夫の私たちの様々な苦しみや悩みを解決する「筋道」も、仏教には沢山説かれております。
ということで「子どもさんからお年寄りまで」仏教と深く関わっていただけたらありがたいのです。
(其の二につづく)
☆今日の一句☆
阿弥陀様
いつもあなたの
身にそえる