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仏教に学ぶ生き方、考え方「何も残さない」

 近頃、田舎ではあることが「深刻化」しております。

 それは「空き家問題」です。

 かつては大きな家を建てて家族が一緒に住み、法要を営む時には各家庭に近くの御同行が「お邪魔」をしてみんなで念仏をお唱えしたものです。

 そのために、「仏壇と広間」がだいたいどこの家庭にもあり、年回法要や中陰法要は夜に行っておりました。

 ところが最近は若い人は街の「持ち家やアパート」に住み、残されたものが家の「守り」をするようになりました。

 そしてそういう方が亡くなると、借り手や買い手もつかずそのまま空き家として残るのです。

 時代の流れといえば流れなのでしょうが、そもそも財産として「家を残す」という発想が変わってきているのでしょう。

 親からもらった家を直したりリフォームしたりする人はわずかで、大抵は「遺産整理」の対象になります。

 つまり「子や孫のために」と思って建てた家が、実は「負債」に変わることも多いのです。

 もし残すとしたら何が財産として喜ばれるのでしょう?

 人によっても違いますが、私ならできるだけ「何も残さない」ようにしたいと思います。

 そして残すとしたら、「自分の考えたこと、思ったこと」を残したいと思うのです。

 それは、形にはなりませんが生きていくうえでは「一生の支え」になるかもしれないからです。

 そして形のあるものは残したとしてもいずれは「古くなり朽ちていく」ものだと思うのです。


☆今日の一句☆

 残さずに
    後の世のこと
         任せよう

 


 


 

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