ほとけさまのおしえ「耐えるということ」
台風が「なかなか」去ってくれません。
予報の段階から数えるとかれこれ一週間以上は台風対策をしたり、警報や「警戒情報」に慄いたりしております。
そしてそれが続くと、自然と「怒りや妬み」の心が起きてくるものです。
そんなとき、仏教には大切な教えがあります。
しかも一つではなくいつくかの方法でこの災害を観じていくことで、心が軽くなることを実感できるでしょう。
まず言えることは「耐え忍ぶ」ということです。
これはお釈迦様の教えを分かりやすくまとめた「六波羅蜜」の中にある教えで、「忍辱(にんにく)」といわれている教えです。
耐えるということはストレスとなり、心身に影響を及ぼすから「あまり良くない」という風潮が強くなっているように思います。
しかし、この忍辱にはダムのように全てを受け止めてその重みに「立ち向かう」というイメージではなく、「サラリと流して空じていく」という心持ちが大きいと感じております。
心を大きく持って、いつまでも続かないという気持ちになることで、秋晴れの日が来るのを楽しみに「待ち焦がれる」ようなものでしょうか?
そしてもう一つは「諸行無常」を知るということです。
これもいつかは台風は過ぎ、秋晴れの爽やかな風が吹くことをイメージすることにも繋がります。
溜まった洗濯物を「青空」にはためかせる日を想うことにもつながるでしょう。
そして最後には、「心を落ち着かせて物事をありのままに観ていく」ということです。
台風が来るからと心配して「米や水」をストックしなきゃと思う気持ちが湧いてくるものです。
でもそれがあったら安心できるのでしょうか?
屋根が吹き飛んだら、車が冠水したら、停電したら、、、などと次々に不安が襲ってきて、それら全てに対応するのに「心身をすり減らして」おられる方も多いのではないでしょうか?
そしてほとんどの場合はなにも起こらずに過ぎていくでしょうし、いくら準備をしていても、大きな災害が来れば「役に立たない」ことも多いのではないかと思うのです。
そういうときには心を落ち着けて、ありのままを正しく見ていくことは大切なのかなと思っております。
あと数日で溜まった洗濯物を青空に晒して窓を開け放てる日を夢見ながらあともう少し「心穏やか」に過ごしていきたいと思っております。
☆今日の一句☆
耐え忍ぶ
心に秋風
吹き渡り
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