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梅雨の線香花火と自戒

線香花火を美しいと感じる。

多様な美しさを見分けることをやめて、ただ一言、エモいと言う。

現代人には(もちろん僕自身を含めての話ではあるが、大丈夫、たぶん君は含まれていないよ)、形容詞の語彙力が必要だ。

「今ここ」だけを褒めることの出来る言葉が見当たらないから、昨日にも明日にも、もっと言えば、見てないものにだって言える言葉を使ってしまう。

線香花火が美しいと感じた。

自戒。

僕は、それを目指してはいけないよ。
それは、今までの僕で、お前が1番なりたくないものだよ。

花火から少し距離を取った。
たった一本の蝋燭には、まだ火が付いている。

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