オンラインファシリテーションにはラジオパーソナリティの能力が求められるという話

今週、某大学で某講義をさせてもらいました。
ZOOMでの90分講義でしたが、100人くらいの学生さんたちが参加してくださいました。

それだけの人数がいて、「顔出せる人はぜひ」と教授も一緒に促してくれたのですが、
全員ビデオオフをキープ
チャットでの質問も最初は投稿ゼロ。
当初そんな感じで、あまりアグレッシブに授業参加してないのかなあという気持ちになりました。

しかし、
「ダイレクトメール(公には見えない)でもいいですよ」といったら途端にダイレクトでの質問がドンドン寄せられてきて驚きました。
終わった後のアンケートでの感想もなかなかにアツいし前向き。

なんか見た印象と違った。。
そこでの気づき。

オンラインでは、黙ってても、顔を見せなくても、それは決してテンションが低いわけでもやる気がないわけでもなくて、みんなちゃんと前向きに参加してるんだということ。
人前でコミュニケーションすることには抵抗があるけど、1on1ならかなり熱量だせるんだということ。

「シャイ」って言葉で片付けられないくらいインパクトがあった。
性格とかそういうものではなくて、そういうスタイルなんだ。オンラインに移行していく中で自然と生まれたスタイルなんだ。と。

で、ふと思ったのが、このコミュニケーション姿勢はリアルの頃からあったなということ。

例えばリアルの場で講義してても、やっぱりみんな自分から手をあげて質問するのはかなりの勇気がいるし、どちらかと言うと客席側に溶け込んでじっと黙って参加してる。
それは「客席側で匿名を維持している」ってこと。手を挙げるってことは匿名から抜け出るってこと
それが、リアルだとなんとなくみんなの顔が見えていたので気が付きにくかったけど、オンラインだとあからさまに見えるようになったと言うだけ。

そう考えると、自分のオンラインコミュニケーションの意識が変わった気がする。

これからのオンラインファシリテーションは、パブリックとプライベートのコミュニケーションをどうまぜるかに知恵を使ったら良いのでは。
各自の意見を集めるのはプライベートでやって、そこで出た意見をみんなで共有するのは匿名のままパブリックでやっていく。そんなやり方がオンライン会議やウェビナーでのファシリテーションのやり方になるのでは。
理想はラジオパーソナリティのやり方。
たとえばお便りを紹介していく感覚。意見を出した人はラジオネームで匿名のまま、面白い意見だけみんなに共有されていく空間。

そんなハイブリッドになっていくのかなと。

そうすると、ZOOMのブレイクアウトルームとチャットの使い方をもっと研究していくとよさそう。
チャットのダイレクトメールで質問や意見を集めてそれを名前を出さずに紹介したり、
ブレイクアウトルームで2-3人に分けて話させて、それを自分の意見ではなく「そのルームで出た意見」として紹介してもらうとか。

そういう、匿名を維持したまま意見交換を活発にする方法をとれば、オンラインでも盛り上がったやりとりができるなぁと。
そんなふうに思った次第。
試してみます。

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