高橋マサオキ

ヤフー株式会社の組織コミュニケーション推進担当。 Yahoo! JAPAN公式アナウン…

高橋マサオキ

ヤフー株式会社の組織コミュニケーション推進担当。 Yahoo! JAPAN公式アナウンス部部長 声優・ナレーター(81プロデュース所属) 他に、児童文学作家、ラジオパーソナリティ、劇作家などだったり。

最近の記事

「インターナルコミュニケーション」なのか「インナーコミュニケーション」なのか

社内のコミュニケーション担当がやっているのは、「インナーコミュニケーション」なのか「インターナルコミュニケーション」なのか。 「どっちでもいいじゃん」と感じるかもしれません。実際どちらの部門名も実在しているのでケチをつけるのもどうかな、、、と思うところです。 が、私はこのことが気になって2014年に社内コミュニケーションの担当部門に異動してすぐこのテーマを検討課題に挙げて、説得の末、当時の室長が室名を変えてくださったということがあり、こだわりたいポイントなのです。 ちな

    • オンラインファシリテーションにはラジオパーソナリティの能力が求められるという話

      今週、某大学で某講義をさせてもらいました。 ZOOMでの90分講義でしたが、100人くらいの学生さんたちが参加してくださいました。 それだけの人数がいて、「顔出せる人はぜひ」と教授も一緒に促してくれたのですが、 全員ビデオオフをキープ。 チャットでの質問も最初は投稿ゼロ。 当初そんな感じで、あまりアグレッシブに授業参加してないのかなあという気持ちになりました。 しかし、 「ダイレクトメール(公には見えない)でもいいですよ」といったら途端にダイレクトでの質問がドンドン寄せら

      • 【スゴ技】一瞬でカラダをスッキリ目覚めさせて動ける!自力でできる呼吸法

        朝、目が覚めてすぐ、まだ体は動かさず、脳が活動を始めた段階で思うこと。 そうそれは、「起きたくない」。 そして物理的に言えば「体が動かない」。 たとえ、大事な書類作成が間に合ってなくて、今朝は早めに起きて仕事しなきゃいけないなんて、そんな時でもやっぱり身体は動かない! 仕方ないからそんな時はすべてをあきらめて、二度寝するという道は確かにあります。私もしばしばそうしてきました。 しかし、最近どうしてもそれではすまないと「頭ではわかっているとき」に、身体に言うことを聞かせる

        • 「clubhouseで喋りすぎる危険」に立ち向かうのはどんな人か

          clubhouseに参加する社員からの情報漏洩、インサイダーをどう止めるか。 難しいですよね。 しばらく各社がガイドラインを作り、管理する必要が一気に高まります。 でもclubhouseって「ここだけの話」前提のサービスだし、それが聞けるのが面白いところ。 聞く方も「ここだけにしといてね」って話を聞きたがるし、「上手いファシリテーター」はそういうのをちゃんと掘り下げて引き出せる人なのでしょう。場の雰囲気がそんな感じになってると、話し手の方は、喋らざるを得ない空気に追い込まれ

        「インターナルコミュニケーション」なのか「インナーコミュニケーション」なのか

          あい←うん←えん←おん

          昼ごはんを食べている時、ふとした話から「運は人との縁で貯まるもの」と奥さんが言いました。それはそうかもなと。 縁がつながれば、その分いろいろな運が開けていくし。縁が繋がった上で、運が良ければそれが良縁になっていく。縁があっての運だというのは何やら納得いった話なわけです。 ウンとエンが仲良く収まったので、気を良くして、じゃあオンはどうだ?と思い始めた。 縁は何あってのものかというと、恩あってのものかなと。人の役に立つことをする。喜ばれることをする。すると、それに恩義を多少なり

          あい←うん←えん←おん

          別役実「天神さまのほそみち」を読んで

          劇作家の高橋です。 今回、坂手洋二さんが別役さんを送るために上演中とのことで、読み返しました。 男6人、女4人で展開される不条理対話劇。 いつものように電信柱とベンチの舞台から始まります。 各登場人物の思いはこんな感じ。 男1 虎が通らなかったかと聞きつづける 男2 全ての当事者ではないのに、全てに関わってしまう 男3 38番の場所で商売したいのに、場所を取られてしまう 男4 38番の場所を取ってしまう 男5 男3の移動先をどかそうとする 男6 通りがかる 女1 男2の姉

          別役実「天神さまのほそみち」を読んで

          オンラインで喋るための「いい環境」とは

          ヤフーアナウンス部の高橋です。 二月ごろからぼちぼち始まった「無観客オンライン」のプレゼン中継。 先月は社内だけで一気に二桁数の開催となりました。 オンラインでカメラに向かって話すとなると、普段お話のうまい登壇者も途端にやりづらそうになります。彼らが終わった後に呟くことをききながら、ちょっとした改善を加えつつ、どうしたらオンラインで喋りやすい環境が作れるのか自分なりに考えてきたので、ざっとまとめてみました。 なお、先に言っておくと、ポイントは①視線と②ハンドサイン(ジェスチ

          オンラインで喋るための「いい環境」とは

          チェーホフ「煙草の害について」を読んで

          劇作家の高橋です。 今回読んだのは、チェーホフの中年男性一人芝居。 短い作品ですが、20〜30分くらいの幅でいかようにもできます。 「煙草の害について」というしっかりした(?)講演かと思いきや、妻に隠れて家庭の愚痴を連ねていくという喜劇です。 燕尾服を着た、学校経営者の妻を持つ男性という「しっかりした見た目」の人が、喋り始めると頼りなく、生活面を晒すと妻にも娘にも頭の上がらない、毎日を生きづらく生きている人物だったことがわかってくる。 「身分や見た目からの落差」が笑いにな

          チェーホフ「煙草の害について」を読んで

          別役実「マッチ売りの少女」を読んで

          劇作家の高橋です。 今回は日本の不条理演劇の立役者と言われる別役実の初期代表作「マッチ売りの少女」を読みました。四人で役を分けて朗読、70分ほど。 役は初老の男とその妻、そこへやってくる女と、その弟。あとは声だけ出演で市役所の男。 男女二人ずつでやれます。 この戯曲、不条理演劇と言われるだけあって、その場その場の会話は言葉も感情も噛み合っているものの、全体でみると非常に奇妙で、なぜそこに固執するのかと奇異に感じるところが随所にあります。奇妙に表層的なコミュニケーションの世界

          別役実「マッチ売りの少女」を読んで