台湾は中国なのか？①

オリンピックで
台湾をチャイニーズ台北と言ったり
中華民国という呼び方もありますよね。

どれが正しいのでしょうか？

現地の人に「何人ですか？」と聞けば
「台湾人です」「アイム タイワニーズ」
と、返ってきます。

「一つの中国」を打ち立てている中国本土。

香港に続いて台湾も。と、
画策していますが、
元々、台湾は中国だったのでしょうか？

これは、歴史をひも解かないと
見えてきません。

（とはいえ、歴史は諸説あるので
これが正しいとは言い切れません）

固い文章にならないように気をつけながら
マサ流に書いていきます。

◆台湾が認識された時期

元々は、
ペルー・ポリネシア系の
２０余りの部族が
住んでいた台湾です。

それぞれ独自の言語や
独自のルールを用いて
まとまりのない社会でした。

部族間抗争も多かったです。

中国大陸の漢人も
この台湾という場所は、
漁業のための一時的居住場所や
密輸の場として認識してました。

１４世紀になると、
日本は室町時代。足利時代です。
いわゆる一休さんの時代。

中国では、元王朝から、明王朝に変わった頃。

この頃、沖縄は琉球国という
一国を築いてました。

沖縄を大琉球と呼び
台湾を小琉球と呼んでました。

沖縄（琉球王国）の、中山王（ちゅうざんおう）は
中国（明朝）へ貢物をしていた
史実が残っているので、
この頃、琉球国は中国（明）の
一部だったのかもしれません。

ただ、当時の小琉球（台湾）は
単に沖縄の近くの地域にあるだけで
統治されることも無く
放置プレイされてました。

因みに今でも、台湾の南端の離島に
小琉球という場所が残っています。

一度行きましたが、
暑くて、たまりません💦
レンタルバイクを借りましたが
暑すぎて、
途中でレンタカーに変えたくらいです。

スイマセン
話しがそれました。

１６世紀になると、日本では
織田信長の時代ですね。
その頃、世界では
大航海時代に突入します。

その中のオランダの船が
台湾を発見しました。

その時に発した言葉が
「イーハ　フォルモサ！」
（スゲ～綺麗な島！）

と、言った事から
「フォルモサ島」
と呼ばれるようになりました。

◆オランダ統治時代

当時、台湾という島は
海賊の拠点となっていました。

明から移住した者もいましたが
明王朝は、その島では部族衝突も多く、
風土病が広がっているため、
取り締まりを放棄してました。

元々台湾に住んでいた原住民は
大陸からの移民やオランダ人を見て

「ターヤン」「タイアン」（外来者の意味）
などと呼んでいましたが、
これが訛って「台湾」となった説があります。

オランダ人たちは
日本や中国と貿易を行う拠点にしたく、
台湾の離島である澎湖（ポンフー）を
占領するため明王朝と戦争になります。

明王朝は大陸に近い澎湖（ポンフー）よりも、
領土とも思っていない
どーでもいい台湾を
オランダ人にくれてやることで
戦争は簡単に終わりました。

なぜか、島の原住民は
オランダ人に好意的で
城の建設まで手伝ってました。

だから台湾人のルーツのひとつとしては
オランダ人の血が流れています。

オランダと言えば、世界で一番
平均身長が高い国です。

確かに、
モデル体型のような人が台湾には
少なくないですね。

話しを戻します。

城を造ったあと、オランダは
圧政を始めます。

過酷な税金を課し
払えなければ虐殺。

更に、農業開発のために
大陸から大量の漢人を移住させますが、
酷使と重税から、
原住民、移住民 VS オランダ人の戦いが
起こりましたが、

農具や竹やりという武器しかない住民と
銃を持ったオランダ人との
戦力の差は明らかでした。

その後、３８年にわたって
オランダ統治が続きます。

◆鄭成功時代

同じころ、大陸では
明朝が新勢力の「清」に脅かされており
明は東アジア一番の海賊、鄭芝竜を
招き入れました。

鄭芝竜は海賊になる前
商人として日本に渡り、
日本人女性の
田川マツと結婚しています。

その長男が鄭成功です。
中国人と日本人のハーフの彼が
「台湾中興の祖」と呼ばれています。

彼は、文武にたけており
２１歳で明朝皇帝から、「国姓」という
苗字を与えられ、
国姓爺・鄭成功と呼ばれていました。

因みに、近松門左衛門の「国姓爺合戦」は
彼をモデルにしている話です。

さて、その鄭成功ですが、

明王朝に忠義を尽くすものの、
清の攻勢により、
金門島へ追い込まれてしまいます。
（現在、台湾領地）

清の攻勢に明王朝は滅亡し、
清王朝が新たに誕生しました。

金門島へ追い込まれた鄭成功は、
台湾の豊かさを聞きつけ、
打倒「清」と共に、
拠点とするために
台湾制圧へ矛先を変えました。

一方、台湾では、オランダ人への
敵意が強まっていた住民たちは
鄭成功に協力して戦い、

オランダ人を降伏させます。

オランダ人が持っていた
武器や財産、食料や日用品を
置いておくことを条件に
オランダ人を撤退させました。

これにより、
移住民や鄭成功の軍などが一気に
流れ込み、食糧増産が緊急課題となり、
土地の開墾を推進していきました。

これが台湾の土台をつくった
第一歩となりました。

鄭成功が「台湾の英雄」と呼ばれ
今でも台南の地に
鄭成功の記念館があります。

が、鄭成功は１年もたたずに
病で死んでしまいました。

台湾は、
移民によって発見されて、
移民によって名付けられ
移民によって統治されながら
成り立ってきたんですね。

（つづく）