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HAYAMI SAORI Orchestra Concert 2023 が最高だった話

10/8(日)に行われた早見沙織さんのオーケストラコンサートの夜の部に参加し、心の底から行って良かったと感じたので、感想を書き残しておきます。

なお正式名称は AniLove KYOTO presents「HAYAMI SAORI Orchestra Concert 2023」Supported by Buckskin です。長い!


はじめに

私は昨年から早見沙織さんの歌声にハマり始め、今年1月の「Before Dawn-夜明けに君と」から会場に足を運ぶようになりました。

最初はライブの内容に圧倒されて記憶を一部しか持ち帰ることができず、やっと全体を通して感想を書ける余裕が出てきたのが今回…という感じなので、言葉にしきれない部分も多いですが、自分の感覚で捉えたコンサートの様子を書いていこうと思います。

それでは開始。

会場の座席と音響の話

私の席は2階の最前列でした。(現地でステージの見え方を撮影しようと思いましたが、会場内の写真撮影はNGとのことでした)

会場であるロームシアター京都 メインホールの座席はこんな感じで、配置としては結構後ろの方だったため不安もありましたが、実際に席についてみると思ったよりもステージが近く、眼鏡をかければ壇上の人の所作や大まかな表情も見える程度でした。
恐らくどの席でも十分にステージを堪能できそうな環境だったので、それもこの会場の魅力だなと思います。

また、これは感覚的な部分が大きいですが、楽器の演奏の音に声が紛れることが無く、これまで参加してきたライブ会場の中でも歌声を近くに感じられる環境だなと思いました。

加えて、マイクは凄く細かな音まで拾ってくれていて、早見さんの息遣いまで鮮明に伝わってくる、個人的にとても好きな音響でした。

開演前

開演の2-30分くらい前から、ステージ上でのサウンドチェックが行われていました。

これまでのライブだと早見さんが選んだBGMだったり、楽曲のインスト版だったり、全ラ(笑)のはじまりの歌だったりと何かしらの音源が流れていましたが、今回は楽器の音が聴こえるように、あえて何も流れていなかったのかなと思います。

開始前から生音を聴き、いつもとは違った魅力を感じながら「この音に早見さんの声が加わるとどうなるんだろう」と期待が高まっていきました。

各曲の感想

ここからは1曲ずつ、印象に残った所を書いていきます。
長くなりますがあしからず。

1. Statice

正直、1曲目がこの曲だった時点で「最高すぎる!」と感じていました。
というのも、私が早見さんの楽曲に惹き込まれるきっかけになったのは「Let me hear」と「Statice」の2曲なのですが、どちらも今年のライブでは聴くことができず、生きているうちに生演奏を聴くことは無いのかもしれない…と思っていたからです。

その片方を、それもこんなに最高の音響とアレンジで聴けたことによって、深夜バスで京都までやってきた疲れが全て吹っ飛んでいきました。

早見さんの歌われてきた中でも「格好良い方面」を代表する(と勝手に思っている)この曲が、オーケストラの迫力ある音や美しいコーラスで彩られて、コンサートの1曲目に相応しい素晴らしい演奏だと感じました。

2. mist

次にこの曲のイントロがかかった時、心の中で「なるほどーーー!」と叫んでしまいました。

1月のライブでも演奏自体はされていましたが、冒頭の「ポン、ポン」という印象的な音を始め、通常のライブでは表現できない部分が多く、かなりアレンジされていた記憶があります。(もちろん、それはそれで素晴らしかったのですが)

でも様々な楽器が揃っている今回は、普段は居ない音たちを存分に使って、シンプルな曲ながらも豪華に、今までのmistの印象を上書きするような、めちゃくちゃ会場映えする演奏になっていました。

余談ですが、MCで「mistはオーケストラだと映えると思って」という話をされている早見さんの後ろで、ピアノの大嵜さんが何度も大きく頷き続けていたのがとても印象的でした。mistは良いぞ…

3. エメラルド

このあたりから、ロームシアター京都の照明が本気を出し始めました。

メインホールの照明はステージ上側に一列に並べられたカラー照明と、3本のスポットライトで構成されていたのですが、このスポットライトは通常のライトではなく、まだら模様のような不思議な形をしていました。

(稚拙な絵ですが)とても簡略化したイメージ。3つの塊が独立して動く感じ

そしてこのエメラルドでは、スポットライトの模様の部分が様々な色に光ってステージを照らし、宝石が光を反射する様子ががそのまま表現されているようで、個人的にとても好きな演出でした。

(伝わらないかもですが)色とりどりに照らされたステージはでとても綺麗でした。
残滓とかにも使って欲しい

さらに、早見さんがくるくる回りながらステージを移動し、その度にふわりと揺らめくドレスと、素敵な演奏が相まって、目にも耳にも楽しい楽曲に仕上がっていたのがとても良かったです。

個人的に、2番の冒頭の「ひらいてみれば いい そう どこにいたって」の辺りをライブで歌う際、早見さんがこちらに語りかけるような歌い方をするのが凄く好きで、この日もそれを聴くことができて幸せな気持ちになりました。

この曲は1月のライブでの初披露から、誕生日のRootやツアーに至るまで全ての公演で演奏されていて、その度に少しずつ変化していく所を楽しめるのも、早見さんの歌を聴きに来たくなる理由の一つだなと感じます。

4. little forest

もう言葉で表せないくらい、嬉しかったです。
元々凄く好きな曲でしたが、先日のツアーでは石川会場限定だったため聴き逃してしまい、次に機会が来るのはずっと先だろうと思っていた矢先。

曲が始まった直後から皆で手拍子を取り始め、個人的にはエメラルドの余韻もあって自然と体を揺らしてしまいました。

歌詞の中の「『逃げ』でも『向き合う』でも どちらでもいい たどり着いたのは同じ場所なのだから」というフレーズが本当に大好きで、落ち込んでしまいそうな時に聴いては元気を貰ってきたこの曲が、会場の手拍子と演奏と歌声によってこれ以上ない温かさに包まれ、とても心地良い空間でした。

本当に、現地に来て良かった…

5. Guide

次はGuide。
私はセトリの予測はほとんどしてなかったのですが、それでも何となく「Guideは絶対に入っているだろうな」と思っていたので、現地で流れ始めた時は嬉しくなりました。

この曲も照明の使い方が印象的で、前述した白一色のスポットライトがステージ全体に揺れているかと思えば、落ちサビの静かな所では光がひと纏まりになって早見さんを照らし、そこから最後の盛り上がりにかけてまた散り散りになっていくという演出が、楽曲の雰囲気とマッチして見ていて気持ち良かったです。

演奏についても、音源では表現されていなかったアレンジが沢山入っていて、想像していた以上にとても素敵な楽曲になっていました。

6. glimmer

MCを挟んだあとはこの曲。

glimmerは今年のライブでよく歌われていて、私も大好きな曲なので何度も耳にできて嬉しいのですが、聴く度に全く違う表現がされていていつも驚いてしまいます。

1月のライブでは、楽曲そのままの静けさと、孤独にもがく寂しさをそのままに。ツアーではアコースティック編成で、「早見さんを一人にさせるものか」というバンドメンバーの想いが伝わってくるような、温かな演奏で。

そして今回のコンサートでは、オーケストラならではの綺麗な音によって、夜の冷たく澄んだ空気が表現されているようで、これからglimmerを聴く度に会場での光景を思い出させてくれるような、最高の演奏だと感じました。

7. Abyss

この曲は正直、聴き入ってしまっていて、細かいことは覚えていません。

ただ、早見さんが終盤の盛り上がりの部分まで完璧に仕上がっていて、とても昼公演を終えた後とは思えないような圧巻の歌声だったのだけははっきり覚えています。(回を追うごとにどんどん上手くなっていると感じるのは自分だけなんだろうか)

曲の終わり、全ての照明が上を向いてステージ上が暗くなるという演出がとても格好良くて、2階席からだと独特な見え方をしていたのが印象に残りました。

8. はじまりの歌

名前に反して、ライブが終わりに近づいていることを感じさせる一曲。

静かな入りから徐々に音が増えていき、最高潮に至るまでの振れ幅が大きい曲なので、オーケストラだとその幅がより大きく感じられ、とても聴き応えのある演奏でした。

特に落ちサビからラストにかけては現地の音響ならではの迫力があり、それに負けない早見さんの熱量が歌声に乗って届いてくるような、そんな不思議な感覚に包まれていました。

Abyssからこの曲への畳み掛けるような構成は、聴いているこちらの心を揺さぶってくるようで、握っていた手にも自然と力が入ってしまいました。

9. Ordinary

はじまりの歌を経て、少し寂しい気持ちになってからのOrdinaryは本当に優しくて、「ここに居て良いんだよ」と言って貰えているような、温かい空間が広がっていました。

最高に盛り上がった後に最高に落ち着く曲を持ってくるこの振れ幅も、今回のコンサートの魅力の一つだったように感じます。

演奏としては最初と最後に入るコーラスが凄く特徴的で、高低2つの声が綺麗に重なった上に、柔らかく奏でられた楽器の音たちが合わさって、聴いていてとても心地よかったです。

10. やさしい希望

2023年、早見さんのこれまでの活動を代表するように色々な所で使われてきた曲が、オーケストラになるとこんなに変わるんだなと感じずにはいられませんでした。

現地で聴いて初めて気づいたのですが、サビに入る手前の「やさしい希望がずっと続くように」の後のター・タ・タン!の部分が凄く吹奏楽に合っていて、楽団の方達の演奏もこの日一番ノっていたように思います。

楽器の音と歌声が一体になって駆け抜けていくような勢いがあり、聴いていて清々しい気持ちになれる素晴らしい1曲でした。

11. Tear of Will

アンコール明けの1曲。

この曲は何度聴いても、冒頭の音を歌と合わせるのがとても難しそうに感じます。でも現地で聴くと毎回「完璧なTear of Will」が再現されていて、この初めてのオーケストラコンサートの場でも、演奏と歌の息がピッタリと合っていたのが本当に凄かったです。

少し前のMCで、早見さんが今回のコンサートに向けた不安について水樹奈々さんに相談した際、最初に貰ったアドバイスが「そのままの沙織ちゃんで良いんだよ」だったと話されていたのですが、この日一日の歌声を聴いて、改めてその通りだなと感じてしまいました。

何を心配することがあるものか。

12. Awake

Q. 2023年、早見沙織さんのライブの締めといえば?

はい、Awakeです。

1月のBefore Dawnでは、アンコール前のトリ、夜の終わりを表現する曲として。誕生日のRootでは、その場限りの生歌で、プレミアムな時間の最後に熱を添える役割として。ツアーファイナルでは、全国を巡る長い旅の終着点として。

そして今回のコンサートでも、最後はAwakeでした。

始まりの静かな入りから、後半にかけて少しずつ盛り上がる音に圧倒され続ける曲で、今までのライブでも十分に惹き込まれていましたが、それに更に磨きをかけたような壮大な世界観が表現されていました。

早見さんからも、この日の終わりに向けた全力のパフォーマンスを聴かせて頂き、これからの人生を歩んでいくための勇気を貰えたように感じます。

歌詞が終わった後、いつもは最後の音が迷いを断ち切るように途切れて終わるはずの所が、この日はステージ上にある様々な楽器が余韻を残したまま終わっていったのがとても印象的でした。

全体を通して

普段のライブでは「バンドと一体になった早見さんの歌」を聴いているような感覚だったのですが、今回のコンサートは「楽団が『楽曲の世界観』を作り出し、その世界の中で早見さんが歌っている姿」を見ているような印象で、オーケストラの魅力が存分に活かされた最高の公演だったと感じます。

どの曲も本当に良すぎた…ありがとうございました。

その他の印象に残った所

  • ロームシアター京都、内装がキレイで好き

  • MCで楽団メンバーを紹介する際、早見さんが「音楽監督、編曲、指揮、ピアノ、コーラスをやっている大嵜慶子さん」と説明されていて頭にハテナが浮かんでいたのですが、演奏中にふと見るとピアノの席に指揮者が現れ、その数秒後にはピアノの演奏が再開し、そうかと思うと今度は1人しか居ないはずのコーラスが高音と低音でハモっている、という姿を見て、正直ずっと驚いていました。ナニコレスゴスギル

  • 恒例の「どこから来たんですか?」のやり取りの際、二階席の声もちゃんと拾って貰えた & 公演終わりの早見さんのマイク無しの挨拶もしっかりこちらに届いていた所が、コンパクトな会場ならではでとても良かった

  • 現地でのglimmer本当に良すぎるので、これまでに演奏された全glimmerのライブ音源が欲しいです。よろしくお願いします。

まとめ

京都ロームシアター最高!
Style KYOTO管弦楽団最高!
早見沙織最高!
ありがとうございました!
ぜひもう一度聴きたいので、次回もよろしくお願いします!

以上!無事に参加できて本当に良かったーーーーー!

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