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ポン出しアプリQLab(1)

11月の頭に映像のポン出しの仕事をすることになった。

ライブバンドの演出としてライブ中に画像や映像出しをすることは何度か行なってきたが、その際はKeynote(Apple版PowerPoint、プレゼンアプリ)で投影する事が多かった。

Mac本体の画面には「発表者用の画面」を表示できるため、次の投影内容やメモを確認でき便利だし、エンターキーを押していくだけ、とオペレーションも簡単だ。

作成するスライドの構成としては

  1.黒いスライド
  2.画像
  3.黒いスライド
  4.映像
  5.黒いスライド

といった具合だ。

#ちなみに黒いスライドはプロジェクターのシャッター代わりである。
##厳密には黒い映像(うっすらとした光)が投影されるが、ぱっと見はわからない

今回も当初はKeynoteで行おうかと思っていたのだが、プレゼンソフト系の場合、映像再生にトラブルがあるとリカバリが非常に難しい。
#アプリ再起動、指定のページからスライドショー開始、映像は最初から再生しなおし…となるであろう。

おまけに今回の現場は「映画祭」である。
解像度はFHD(1920x1080)からUHD(3840x2160)、DCI 4K(4096x2160)があり、コーデックもH.264、ProResなど複数の形式が採用されていて、当然の如く失敗が許されない。
#聞いたところ前年の上映の際には上映中に映像がフリーズしてかなり焦ったとのこと

となると、一台からの投影ではリスクがある。
メイン機からの上映に加え、サブ機からも同時上映も行いバックアップ体制を取る必要がある。

KeynoteはProResも対応しているとはいえ、1映画40GB程度の動画を10作品もひとつのプレゼンファイルに埋め込むのは何か嫌な予感がする。

別の現場ではRolandのPR-800HDというビデオプレゼンターを使ったこともあるが、大掛かりすぎる気もするし、コストがかかりすぎる。

手持ちの機材を活用でき比較的コストを抑えられる方法はないかと色々調べるうちに、映像のポン出しに適したmacOS向けアプリケーションがあることがわかった。

それがタイトルにもある QLab である。

英語圏ではラボをLaboと書くことはなく、Labと書くらしい。
ただ、日本語圏では「キューラブ」と読むより「キューラボ」と読むのが馴染みやすそうだ。
そういうことで、記事内ではQLabと記載するが、名称を呼ぶ際は「キューラボ」と読むことにする。


11月頭の上映に向けて、「映画祭」の技術的な部分を書いていこうと思う。

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