高価な衣料は投資か否か4
前回に続き、高価な衣料は投資か否かについて、述べていきます。
今回はローリターンと赤字の話。
満足の総量によって、衣料のリターンが決まる、という前回までの話に基づくならば、満足の総量が少なければローリターンということに、不満の総量が大きければ赤字ということになります。
私が、服を揃える一体感の醸成について述べようとした時、学校の制服や体操服に気を取られて、筆が進まなかったのは、そこなんです。
制服は、特に学校の制服については、身長が最も伸びる時期に着るものなので、採算の度外視しかできないところがあります。
冠婚葬祭に着用できる万能服ではあるのですが、とは言え、着用期間が短い場合だと1年未満なのが学校の制服です。
高校1年生から急に身長が伸び出した生徒の場合には、初夏が早いのもあり、一ヶ月前後ということさえあるでしょう。
高校1年生の場合は、入学式の写真で元が取れますが、それだけです。
元が取れたと思えなかったらローリターンです。
制服に賛否があるのは、「着なければならない」もの、自分の意思で揃えているのではなく、他人に揃えさせられているもの、だからです。
ただ、制服はローリターンではありますが、赤字ではありません。揃えるものだからです。
さらに難しいのは大人の制服の問題ですね。
揃っていないですから。
昭和型モデルを前提とする老害が跋扈する以上、不満の累積は不可避となります。
今回執筆前に、ざっくりと調べたのですが、最も赤字だと思われたのは、事務服です。
事務服、というのは、所謂OL服のことです。
ショムニの人たちが着ているようなやつ。
(ショムニは番宣しか見たことがありません。)
法人が購入して支給する場合はまだ良いですが、労働者が購入をやらさせられているのは、赤字でしょう。
事務服は、昭和型雇用を大前提としてつくられているものなので、昭和型の寿退社の年齢(概ね25歳から30歳ぐらい)から似合わなくなっていきます。
元々の顔立ちや肉付きから絶望的に似合わない人もいるようです。
(高校生のようなリボンがあるものですね。)
着ていて不満だけの服、カネを払って不満を得る服、これは赤字です。作業服として割り切れる、あるいは、振り切れる人間だけがプラマイゼロ。
前例踏襲のために労働者に赤字を強いる法人は、全て滅びるべきだと思います。
作業服と違って、若年労働者にしか似合わない服は、経営者が更新するべきです。
更新や緩和か、それとも、廃業や倒産か、なんて天秤にかけるまでもないことだと思います。
私は、事務服を着たことが一度もありませんが、昭和の老害がどれだけ害悪かはわかります。
昭和の老害が冷え性の女性を盾にウォームビズをやらないことに憎しみを持っています。
政官財がウォームビズを口先だけの形骸化にしてしまうせいで、今でも肌荒れがしています。
そもそも、ウォームビズを形骸化してしまったので、大震災でたくさん人が死んでいきます。