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読書感想

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記事一覧

「これがすべてを変える」ナオミ・クラインの覚書

世の中のあらゆるものが変わる気候変動の恐怖から目を背ける リベラルに多い中道主義ではもは…

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経済成長がすべてか?マーサ・C・ヌスバウムを読んで

題名から経済学の本かと思っていたら、教育論だった。 国策(利潤)を追求するあまり、デモクラ…

「社会的共通資本」宇沢弘文を読んで

スタンフォード大学、カリフォルニア大学で研究し、シカゴ大学で教授となった、数理経済学者で…

1

「脱成長」セルジュ・ラトゥーシュ著を読んで

こちらも「人新世の資本論」の斎藤幸平氏が推薦していた本だ。彼の著作の中でもこの「脱成長」…

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「地球が燃えている」ナオミ・クラインを読んで

「人新世の資本論」の斎藤幸平氏が勧めていたので、図書館で借りてみた。 副題にある「気候崩…

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NHK 100分 de 名著 カール・マルクス『資本論』を読んで

先日拝読させて頂いた「人新世の「資本論」」の著者、斎藤幸平氏が解説する「NHK 100分 d…

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「人新世の「資本論」」斎藤幸平 を読んで

「マルクス」という文字を見ると食指が動いてしまう、今日この頃の読書偏向。 カール・マルクス ──「資本主義」と闘った社会思想家 (ちくま新書)佐々木隆治(著)  でソ連の失敗した社会主義の根本的思想だという誤解が解かれ。 マルクスの思想の深さと、環境やジェンダーまで考察していた視野の広さに驚き、今一番気になる思想家となった。 「武器としての資本論」 白井聡  も共に三書、資本論についての解釈は同じだと思う。しかし上記の二書はマルクスからの新しい構造への思想の転換への言及は無

「武器としての資本論」 白井聡 を読んで

「資本論」を読んでもらいたい 現在の様々な矛盾は資本制が要因であるのは間違いない このま…

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「安保論争」 細谷雄一を読んで

2015年。安保関連法案による国会前の大規模なデモは記憶にある。当時はさして政治に興味がなか…

「社会学の名著30」 竹内洋 を読んで

多岐にわたるテーマを包含する社会学から、特徴的な著作が紹介されているが、しかし、入門書と…

カール・マルクス ──「資本主義」と闘った社会思想家 (ちくま新書)佐々木隆治(著)…

マルクスの著作は「共産党宣言」と「資本論」の四巻途中まで読んだことがある。数式が羅列され…

4

「ミシェル・フーコー――近代を裏から読む 重田園江」を読んで

フーコーは以前に一冊だけ読んだことがある。ちくま学芸文庫の「フーコーコレクション」の中の…

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「はじめての哲学的思考」 苫野一徳を読んで

前回の「正義の教室」に続く哲学系の新書。私の読書癖として、一つのジャンルにハマると立て続…

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『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 (文春文庫)』(若林 正恭 著)を読んで

 若林君(童顔なので、君の方が合うと思う)は、まだ僕がNFL、アメリカのプロアメリカンフットボールリーグを観ていた頃、関連番組に出ていて、フットボール経験者だということを知ってから、気になる存在ではあった。  しかし、普段テレビを観ない僕はその後NFLさえ観なくなったので、あまりお目にかかる機会がなかった。それでも家族が観ているテレビのCMに出ていたり、本を出版して、それが以外に評判がいい、などということは感知していた。  これといって読みたい本がなかったので、ほとん