英語と日本語

久しぶりになりましたが、元気にやっております。SNSやブログみたいなのは割と暇なときに書いたりするから、最近はちょっとずつやることが増えてきて暇が少なくなってきた感じが有ります。良い事でしょう。

イギリスに来て約4か月半。色々思うことはありますが、やっぱり日本との差について考えることが多いです。特に言葉の性質の差は非常に大きいと思います。すごく大局的に見て日本の息苦しさとか、イノベーションの少なさ、若い人の生きにくさというのも言葉による影響が多少なりともあるのではと考えます。ほとんどの人は英語を勉強したことがあると思いますが、がっつりとした敬語はありません。もちろん目上の人に対する丁寧な表現であったり、ビジネス的な固い表現というのはありますが、日本語のような極端な変化はないと思います。

日本では、特に中学生以降になると急に、学年が一つでも違うと上下関係というのを強要されます。一年しか変わらないのに敬語を使い、特に部活では理不尽なことでも言う事を聞き、命令などに従わなければなりません。その先輩後輩という体制は会社に入っても続き、人生において非常に長い間、意識することになるかと思います。おそらく年上や学年が上の人を無条件に敬うというのは、儒教から来ているのだと思います。儒教の生まれは中国で、孔子が唱えたものですが、韓国にも多大な影響を及ぼしているようで、韓国でも日本のように年齢などの上下により態度を変えないといけないようです。おそらく多くの日本人は年上の人に対して態度を丁寧にしたり、敬語を使うというのは当たり前のこととして認識されているはずです。私もそうでした。学年が一つでも上ならば、敬語を使い、いう事を聞くのは当然でした。しかし、この目上の人に対する当たり前の意識が若い人たちを必要以上に委縮させてしまっているのではと最近思います。

初めて会った同じ年くらいの人と仲良くなり、どこかのタイミングで年齢を聞いて「あ、先輩なんですね、すみません、敬語つかいますね笑」みたいなことたまにあると思います。私の経験では敬語を使いだすと、それまでのフラットな状態よりも少し遠慮が生まれます。もちろん長い時間を過ごして仲良くなれば、先輩後輩関係なく全く遠慮が無い人間関係を築けますが、全体の中でも少数ではないでしょうか。大学時代は音楽サークルのわりに上下関係がしっかりした組織に所属していました。今考えると優しい先輩ばかりで私みたいお調子者はよく適当な態度とタメ口みたいなのを使っていました。それでも学年が上の人たちには、同期や後輩と同じような態度は取れないし、そういうことをすると「粗相だ」と言ってよく飲まされていました。自分もそのようなことは当たり前だと思っていたので、別に何とも思ってませんが、今考えると別に1,2歳違うからってそんな気にすんなよって感じです。

大学の話や初対面の友人関係の話だけであれば、大した話でないのですが、これが仕事になると大きな影響が生まれるのではと思います。今英語で同僚と話して上司とも話していますが(全く流暢でないし非常に拙い英語であると強調しておきます。。。)日本語で話すときよりも上下の意識が薄らぎます。特にボスではない日本の先輩後輩レベルの違いはかなり薄いという感覚があります。もちろん色々教えてもらっているし、たくさん助けてもらっているのですが、上下関係というのを感じることはほぼ無いです。ラフに話しやすいです。それに通ずるものが有りますが、イギリスでは年齢を聞くことが非常に少ないです。特に初対面で聞くことはほとんど無いのではないでしょうか。それは別に敬語を使わなくてもいいから年齢がいくつであっても関係ないからという理由が一つに挙げられると思います。少し脱線しましたが、要は敬語という無意識のうちに上下関係をしみこませるものが無いため、フラットな組織が日本よりも作りやすく、下からの意見が出やすく反論もしやすいという事を今感じています。日本のような上下関係を気にしすぎる組織ができるのは日本語という言葉がその理由の一つになっているのではと思います。いや、日本人の性格がそうさせるのだという事も言われそうですが、その性格を形作っているのが言語ではと思います。

少しまた話が変わりますが、使う言葉によって性格が少し変わると思います。私も英語を使っているときの方がポジティブな言葉をよく使い明るい性格になっている気がします。私の数少ないイギリスの友人もそのようなことを言っていました。ヴィブ君といって同世代のいい奴です。彼はインド出身でイギリスに15年くらい住んでおり、ヒンディー語と英語をネイティブレベルで話し、現在日本語を勉強中です。その日本語もすごくうまくて英語に四苦八苦している私としてはめちゃくちゃ尊敬しています。彼も同じようなことを言っていました。例えば、私が彼に対して「日本語うまいね!」とほめると日本語では「いやいやそんなことないよ」と謙遜するだろうけど、英語で話しているときだったら「そうだろー俺めちゃくちゃうまいからな笑」というジョークをいうだろうなと言っていました。使用言語による考え方の違いはあるし、性格も少し変わると言っていました。なんとなくわかります。というか英語ってポジティブな言語だなとよく思います。朝の挨拶も「Good morning」で大してよくない日でも、めちゃくちゃ眠い日でもグッドなモーニングだと言うのです。帰るときも「お疲れ様でした」でなく「See you later. Have a nice evening/holiday」などです。日本語では今日一日頑張ったことに対する労いの言葉ですが、英語では仕事終わりの夕方以降や、明日以降の休みを楽しんでねと直訳できます。(言い訳みたいなことを書きますが、まだイギリス生活が浅いので、これが一般的でなかったらごめんなさい。ただ私の会社ではこのような感じです。)気づいたときはポジティブな言語だなと改めて実感しました。

また話が脱線しましたが、結論としては、日本語を母国語として生まれた以上、日本語的な性格になるのはかなり当然だと思います。ただそれで若い人を必要以上に委縮させてはいけないなと感じています。敬語を使うななんて全く言いません。言語は簡単には変わりません。ただ年齢を超えて円滑なコミュニケーションができ、若いアイディアを生み出すためには、日本語を母国語としている以上、欧米以上に若い人に発信しやすい環境というのは重要なのかもしれないと思いました。

これ一か月くらい前から考えていて、いつか文章に残したいと思っていたけど、ちゃんと考えるのがめんどくさくてやっと今日書けました。

ちなみに近況報告すると、なんとなく英語は進歩してきたかな感がやっと出てきました。あとプライベートではバンドで現地の人とセッションしたり、上記のような友達が出来たり少しずつ楽しめてきています。まあ東京で頻繁に飲み歩いていた時と比べると、寂しい気持ちは多くありますが、これからもイギリスで頑張っていこうかなと思えるくらいにはなってきました。

あと旅行でパリに行ってきました。街並みはロンドンの方が好きだし、地下鉄もロンドンの勝ちかなとおもったけど、飯は圧倒的にパリの方が好きでした。人生初エスカルゴも食べたし、セーヌ川沿いのカフェで食べた朝食も非常に優雅で美味しくてかなり贅沢な時間を過ごしました。クロワッサンの旨さが尋常じゃなかったです。9月はバルセロナに行ってサッカー見て大いにスペイン料理を楽しんで来ようと思います。イギリスも飯さえ美味しければかなり良い国なんだけどなーって感じですね。今のところ、まずくは無いけど、決して美味しくはないという感想です。

あと10月に東京へ一時帰国するので遊んでください。11月は大学時代のサークルの友人が遊びに来るのでめちゃくちゃ楽しみにしています。

あ、あとブレグジットで国会がかなり白熱していますが、かなり気持ちを載せて答弁してるので、見ごたえあります。ボリス氏元気いっぱいで頑張ってます。

以上です。また気が向いた時に書きます。

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