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「類比」に気をつけろ。

たまに見る「△△も〇〇と同じで□□だ」で納得させにかかる文章は注意しなければならない。

両者において、本質的に違うことが多いと感じるからだ。

【類比な文章が来たらどう疑うか】

①「△△」と「〇〇」の2つを独立した事象ととらえよ。

→多くは「△△と〇〇」を結びつけたように相手は主張してくるから、疑いづらくなっている。ここで、あえて疑う、つまり結びついている事象を分離させるのだ。

②「〇〇と同じで□□だ」と相手が主張する論点をとらえよ。つまり、相手の言う「〇〇=□□」とは、何において等号がなりたっているのかを考えよ。

→相手は「〇〇=□□」を当たり前とし、その上で△△をも□□と結びつけている。では、その当たり前となっている「〇〇=□□」とは、いったい何においてそう言っているのかを、考えるのだ。

③例えられたその事象(△△)を成り立たせている本質を見極めよ。

→△△の本質と「〇〇=□□」の本質を比べて、「△△∽〇〇=□□」(∽:類比)本当に△△も□□と同じと言えるのかを考えよ。

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具体例を出す。

先ほどこのような意見をとある場所でみつけた。

就活解禁時期を守ってない企業多数より、就活解禁時期廃止ってのは窃盗する人多いから窃盗罪廃止なのと同じ?

さあ、まず
①「就活解禁時期を守ってない企業多数」と「窃盗する人多いから窃盗罪廃止」を異なる事象とみなす。

次に、
②「窃盗する人多いから窃盗罪廃止なのと同じ」というのは、それは悪いと言うことだろう。(ここで、「同じ」以下は省略されているので「だろう」という仮定でしかないが、ここでは悪いということが明らかと考えて話をすすめる)つまり、
「窃盗する人多いから窃盗罪廃止」=「悪い」という図式がなりたっている。

では、なにが悪いのかと言うと、窃盗罪を廃止にすると、社会が成り立たなくなるという点において「悪い」のである。



では、「就活解禁時期廃止」は、社会が成り立たなくなる「悪い」ことなのだろうか?世の中が住めなくなるような、グチャグチャになってしまうのだろうか?

ぼくは「否」だと強くおもっている。就活ルールは、あっても無くても直接的に困ることはないからだ。

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という感じで、類比構造を疑ってみよ。

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