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GX基本方針に国民意見は反映されるのか

GX基本方針と関連法案が今週10日(金)に閣議決定されるらしいと聞いて、今日7日(火)に経産大臣の見解を問いに行った。

パブコメ締切間近に始めた説明会(既報)が来月まで開催予定(経産省サイトより)だが、原発回帰方針については反対意見が相次いでいるからだ。

閣議後の定例会見

閣議は毎週火金に開かれる。各大臣は閣議後の定例会見を行うが、民主党政権時代のレガシーで、経産大臣の会見はフリーランスでも質問ができる。勝手に乱入できるわけではない。事前に記者クラブの幹事社と経産省広報に了解を得る。

経産省広報にも幹事社にも「ちなみに何を聞かれます?」と聞かれたので(余計なお世話だと思いながらも、良い子のフリをした方がここは得策と計算)、「GX基本方針について」と言っておいた。そうしておくと、想定問答集が用意されるようだ。担当官僚の下書きによる大臣の回答は以下のようなものだ。

2023/2/7大臣/西村大臣閣議後記者会見(該当箇所を頭出し)

:GXの基本方針について、現在、3月1日までということで経産省で説明会を進めている。ところが、2月3日の大阪で行われた会議では、GX基本方針にはこの意見交換会で出た意見は反映されないということを経産省の担当者が仰った。
 大臣はこのような考え方でよろしいんでしょうか。
 今週にも関連法案の閣議決定がされると聞いていますが、少なくとも説明会の後にすべきではないのか、この2点ですが、よろしくお願いします。

西村経済産大臣:まず、ご指摘のGXの基本方針について、全国で対話型の説明会、意見交換会を行ってきております。1月に入って、もう2月にかけて4カ所で行ってきております。毎回多くの方が参加をいただいております。今後もさまざまな手段で政府の方針については、いろんな機会、こうした機会を設けながら丁寧にしっかりと説明していく予定であります。 
 この説明会は、昨年末に取りまとめました基本方針や、まさに日本の置かれたエネルギーの現状、こうしたこと、あるいは安定供給確保の重要性などについて説明をするものでありまして、この説明会、意見交換会において出された意見をしっかりと受け止めて、まさに今後の政策、検討の参考にさせていただきたいというふうに思っております。 
 基本方針の策定に向けては、別途、昨年の12月23日から1カ月間、本年1月22日までパブリックコメントを実際に行いました。数千件に及ぶご意見をいただいております。その意見もすべて見ながら、反映をすることも含め、基本方針について最終の現在検討を進めているところであります。GX関連法案につきましては今国会で提出を予定しておりますので、今後、国会で審議いただくことになります。 
 いずれにしても、対話型のこうした集会は今後も続けていきますし、さまざまなご意見は参考にさせていただきたいと思っております。基本方針の決定に当たっては、パブリックコメントを行って数千件のご意見をいただいておりますので、それも踏まえて対応の最終的な検討を進めているところです。

Q:そうすると、意見交換会、3月1日までの意見は反映しないということなんでしょうか。
西村経済産大臣:それは今後のさまざまな政策検討に反映させていただきたいというふうに思っております。

2023年2月7日経産大臣会見メモ

意見反映が次の原発事故の後では遅い

食い下がったが効果なし、3月1日まで続く説明会で出た意見はGX基本方針には反映しない。大臣の言う「今後のさまざまな政策検討に反映させていただきたい」が次の原発事故の後では遅いのだ。

【タイトル写真】

西村康稔経産大臣 2023年2月7日(火)会見室で撮影。

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