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SNSで誹謗中傷する人の心理とは?

SNSでの誹謗中傷の書き込みによって有名人が亡くなられた話があったが、目に見えない人からの誹謗中傷の言葉の数々には、それを書き込んだ人が想像する何倍もの負の力があり、書き込みをされた側は大きく傷つけられることになる。

SNSで誹謗中傷する人の心理について考えてみた。

■SNSで誹謗中傷する人の心理

SNSは、ソーシャル・ネットワーク・サービスの略称だが、かつてはmixi(ミクシィ)が有名だった。

今は、

• twitter(ツイッター)
• Facebook(フェイスブック)
• LINE(ライン)
• Instagram(インスタグラム)

が主流となっている。

では、これらのSNSで他人を誹謗中傷する人とは、いったいどんな人なのだろうか?

●SNSの中で誹謗中傷する人の心理

SNSで誹謗中傷する理由

・個人が持つコンプレックスや嫉妬
・ネットが持つ匿名性と集団心理
・個人が持つ日頃の鬱憤
・屈折した正義感
・自分の考えが正しいという思い
・他人より優位に立ちたい
・ただの愉快犯

自分の境遇や環境や待遇に日頃から不満を持っている人がSNS上にそのはけ口を求めてくることがある。

自分の意見だけを言っているうちはいいが、個人に対する誹謗中傷になると話は違ってくる。

誹謗中傷される側の人が裕福で満たされていると感じる場合には、より一層やり玉に挙げられてしまう。

ネットの匿名性は自分を守る盾のようなものだ。誹謗中傷する側は盾を持ち、される側は何も持たずにただ攻撃を受ける。

自分一人では何もできない人が、大勢ならやってしまえという集団意識には恐ろしいものを感じる。

誹謗中傷する人は、おそらく常習犯が多い。日頃の鬱憤をネット上で解消している。

正義というものは、自分が思う正義1つだと信じている人は多い。しかし、正義というものは人それぞれ固有に持っているものだ。

「あなたの常識は、世間の非常識」ということは珍しくない。

他人に対して自分が思う正義を押し付けてしまう。それは、ただの思い込みであり傲慢でもある。

誹謗中傷することで自分が優位に立ちたいという欲求。日頃周りの人間に気を使ってばかりで生きている人は、ネットの中ぐらいは優位に立ちたいという思いから、攻撃的な上から目線の書き込みをしてしまう。

また、単純に愉快犯のような人間もいる。
いじめることに快感を覚える常習犯。
こういう人間は一番タチが悪い。

■SNSでの誹謗中傷が大きな問題になる理由

SNSでの誹謗中傷が、なぜ大きな社会問題にまでなってしまったのだろうか?

それは、誹謗中傷が後を絶たないからだ。
ネット上での誹謗中傷がなぜなくならないのかというと、
  
• 相手の気持ちが考えられないようになる
• 感情がエスカレートしてしまう
• 怒りの感情が増幅されてしまう
• 自分を制御できなくなる
• 誹謗中傷のループにはまる
• 意識がロックオンされてしまうから過剰に反応してしまう
• 自分の考えは正しいに違いない
• 相手が間違っている


これらの様に自分を見失っているからだ。

「自分の意見を言って何が悪いのか」と思う人がいると思う。

では、意見と誹謗中傷の違いとは何だろうか?

・意見は一般論、誹謗中傷は個人攻撃
・意見はお互いに対等な関係、誹謗中傷は上下関係
・誹謗中傷は私情(感情)
・誹謗中傷は相手に対する敬意がない
・自分は正義、相手は不義なのが誹謗中傷

誹謗中傷ではなく、「表現の自由」だと考えている人もいるようでだ。あるいは、「言論の自由」であるという人もいる。

しかし、度重なる誹謗中傷によって、相手が精神を病んでしまったり、自殺してしまうほど攻撃すれば、それはいじめも通り越した犯罪だ。例え批判する側にその意識がなくても、相手の心は深く傷ついてしまうことになる。

いくら正論をぶつけていると思っていても、匿名で誹謗中傷を続けるような人間は気の小さな弱い人だと思う。だから、自分より弱い人間を作り自分は強い人間だと思いたい。

人道的に言って、相手と直接会って目の前で言えることしか書き込んではいけないと思う。自分の実名を明かして本人の目の前で同じことが言えるかどうかが問題だ。

■SNSでの誹謗中傷への対策

では、ネット上での意見は、どこまでが許されてどこからが許されないのだろうか?

民法上は、例えそれが真実であっても公の場でそれを公表すると名誉棄損になる場合がある。限度を超えた悪意のある書き込みは犯罪になる。

そうなれば、書き込みを削除しアカウントを解除しても法的な追及を逃れることはできないだろう。

●SNSでの誹謗中傷への対策

ネット上で誹謗中傷を繰り返す人間は、はっきり言って病んでいるから、まともに相手をすると増々相手をヒートアップさせてしまうだけだ。

誹謗中傷の渦の中につかってしまうと、無限ループのように自分自身を苦しめることになってしまう。出来れば書き込みを見ないようにする事が賢明だ。

相手を無視しておいた方が自分自身を守ることになる。

どうしても気になるし、相手が書き込みをやめてくれない、許せないというのであれば、法的に訴えることも視野に入れなくてはいけないだろう。

SNS上で、誹謗中傷を受けた人が、匿名で投稿した人物の情報開示を請求できる制度がある。

プロバイダ責任制限法第4条に基づく情報開示請求だ。

これは、インターネット上で他者を誹謗中傷するような表現を行った発信者の情報について、プロバイダに対して、情報の開示を求める制度だ。

書き込み内容によっては、発信者には名誉毀損罪や業務妨害罪等の刑事上の犯罪が成立する。この場合、発信者は刑事上の責任を負うことにもなる。

「発信者情報」とは以下の通りだ。

・氏名
・住所
・メールアドレス
・発信者のIPアドレス/IPアドレスと組み合わされたポート番号
・携帯端末のインターネット接続サービス利用者識別番号
・SIMカード識別番号
・発信時間(タイムスタンプ)

法的手段に打って出るなら、ネットに詳しい弁護士に依頼することが望ましい。

■まとめ

SNSで誹謗中傷する人間は、自己の歪んだ正義感を振りかざして、まるで裁判官にでもなったかのように批判を繰り返す。傲慢で思いやりのかけらもない幼稚で弱い人間だ。

書き込みを見ないようにして無視することが一番なのだが、どうしても気になる、許せないというのであれば毅然とした態度で相手を訴える覚悟をもつことも必要になる。

しかし、余程のことがなければ、自ら進んで火を大きくしないようにしたいものだ。


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