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仕事を初回は50点で出す理由

岩瀬大輔氏の名著「入社1年目の教科書」。ここで書かれている法則である「50点で構わないから早く出せ」というのを、未だに私は守っている。

社会人を10年近くやってきて、50点で出した仕事については、2〜3回のリバイズ(校正)を重ねれば、80〜90点近くの点数が取れることがわかってきた。

重要な戦略であったり、分析のレポートは、ver. 8 から ver. 12 くらいまで、ドキュメントを更新することが多い。

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金曜日の夜に、料理を作りながら妻に「どうして多くの人は、仕事で100点を取ろうとするのか?」という疑問をぶつけてみた。

妻からの回答は意外なものだった。

そもそも、100点満点のテストを解いているつもりもないし、目の前の問題を解いているだけ。もしかしたら、自分が何点満点のテストを解いているかも知らないし、いま自分が何点を取っているかも知らないと思う。」

自分は、以下の2つの大きな勘違いをしていることに気がついた。

1. 多くの人は完璧主義で、自分の仕事で100点を取りたいと常に思っている。
2. 多くの人は仕事をテスト感覚で解いている。

妻の回答によると、1も2も、私の認知と世の中の認知が大きく異なっているかもしれない。

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そこである疑問が湧いた。
「仕事を初回は50点で出すのは、なぜか?」

これに対する答えは
今、解こうとしている問題は、何点満点のテストかを知る。半分くらいの答えられていると思うが、本当に100点中の50点なのかを知る。」
ことを目的に、初回50点という感覚で仕事を出していたのだ。

プロジェクトマネジメントの仕事をしていると、
・見積もり
・予定と実績の差(スピードのコントロール)
・リスクヘッジ
・コミュニケーション
に仕事が集約することが多い。

この4つの仕事を初めの一歩となりうるのが、仕事を初回50点で出して、全体感を見積もる、ということなのだ。

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当たり前といえば当たり前のことなのだが、自分自身でも50点で回答することで自分の立ち位置を計算しているという行為に、そもそも気づいてなかった。

もっとレベルを上げて、一発で80点を取りたいものだが、TeamsやSlackなどによるコミュニケーション速度の上昇と、NotionやConfluence、Wordの共同編集によるテキスト文化の再評価(Powerpoint中心じゃないという意味)という時代背景からも、ますます50点で仕事を出すことが重要になりそうな気がする。


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