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NPOでもなく環境団体でもなく地元力で目黒川のゴミ退治

目黒川唯一のエコステーション設置

私が住む中目黒はすぐ近くに桜の名所である目黒川があります。今や世界的に有名であります。

この桜開花にあわせて、私が主宰している清掃活動の任意団体中目黒村美化委員会は2015年ぐらいよりエコステーションの設置を私が住んでいるマンションの外構部に設置しました。
エコステーションとは花見客よりゴミを受け取って、それを分別する施設であります。



受け取ったゴミはまとめる(2017年)

ゴミはかさを減らせれば袋数も減るのでそれだけでも減量につながります。
ただインバウンドによるオーバーツーリズムによって我々だけでは限界でもありました。
そのことを目黒区長にメールしたところ、正直時間かかりましたが、行政も動いてくれ、昨年末よりエコステーションの設置箇所を私の要望通り2箇所増やすまでに至りました。
設置日は満開までにはほど遠い3/23(土)、24(日)、30(土)、31(日)の4日間でした。それでも花見客(?)は多かったです。

普段、お手伝いしてくれる人員は私が講師をつとめる専門学校の学生たちでしたが、今回は設置箇所が増えたということもあって、人員不足が懸念されました。一応ラグビー強豪校である目黒学院の高校生たちも来てくれることになっていましたが、それでも不足が予想されました。

結果、どうやって穴を埋めたかというと、近隣の商店街町会長たちが動いてくれました。
各設置箇所の敷地所有者への交渉をしてくれた行政もそうですが、集まってくれた商店街の方々、町会の方々には地元力を感じ感謝しかありませんでした。

私もこの地では古い方です。よって我が家を知った顔も街にはたくさんいます。
反面、恐らくNPOとか環境保護団体が叫んだところでも実現しなかったと思います。

水中カメラマンがゴミを拾う理由

カメラマンとして想うことがあります。それは・・・・・・
「あってはならないものがあると言う光景を不自然に感じたから」
であります。

あってはならないものとはゴミです。
残念ながら私がロケで訪れる海はキレイさに反してゴミだらけという場所も多いです。

そこで海外(ミクロネシア連邦チューク州、ポンペイ州、コスラエ州、ガラパゴス諸島)でゴミ拾いを現地の方々と始め、そして中目黒村美化委員会という任意団体を地元で起ち上げました。


海洋ゴミの80%とミッシングプラスチック

海洋プラゴミの80%は川由来とされています。
しかし海から見ると、陸から流れ込むプラゴミ量はたった5%しかなく、残りの95%は陸上のどこかに埋没してしまっているそうです。これをミッシングプラスチックと呼ぶそうです。

ならば川沿いの清掃活動をしてしまえば、少しは解決に向かうのではないでしょうか?

ちまちまゴミ拾い

でもこうも思います。ちまちまゴミ拾いしたって自然環境、海洋環境はよくならないのでは?とです。他人からも同じようなことを言われたこともありました。

確かにそれは正論です。ゴミ拾いビーチクリーンがブームになり、さらには海中ゴミ拾い専門ダイビングショップもあるくらいです。
どれをやってもちまちまだけで意味あるとは思っていません。

しかしいきなりキレイな自然にする、海にするという夢を掲げなくても、地元の人、その土地に関わっている人と何かひとつのことをやるということに意味があると思っています。

環境活動は理想論だけで語られすぎです。プラスチックは良くない。海は良くするべきなどなど。しかし理想の先にたどり着くまでには多くの利害関係があります。
どうも多くの環境活動はわかっている人だけの活動になり、そうでない人たちが乗り遅れているようになっています。

Think Globally, Act Locallyという言葉もあります。まずは肩を張らずにやってみるのがいいと思っています。


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