今日、12月22日は冬至。太陽が出ている時間が一年で一番短い日。
夕方5時までには閉まってしまう京都の名庭園で、夕焼けをバックにした景色を見ることができるのは今だけ。宇治の平等院鳳凰堂は今の時期こんな風景が見れる。
夕陽が美しいのは、修学院離宮。今の時期に訪れれば、閉門前に夕焼けに染まる空をバックに、庭園の風景を見ることができる。
冬至といえば、ゆず湯。血行が良くなって身体中が暖かくなり、風邪予防になる、らしい(情報源:All About)。実際、風呂上がりの体が普段のお風呂よりもポカポカする気がする。
ゆずは旬の食べ物としても、この時期大活躍。普段レモンを使う料理で、代わりにゆずを使うと、独特の香りのおかげで、風味がレベルアップする。焼肉の下拵えに、ゆずを絞って、刻んだネギ(これも冬が旬の野菜)と一緒に、塩胡椒した肉を漬けてしばらく置いてから焼くと、豪華な焼き肉になる。ゆずの皮も素晴らしい食材。細切りにして、ほうれん草などのお浸しに乗せるだけで、料亭で出てくるおかずのようになる。
そして、ゆずは和菓子にも活躍する。中村軒が、この時期だけに販売する、ゆずが練り込まれた薯蕷饅頭「水尾」は、形もゆず独特の凹凸を表現していて面白い。
しかし、私のおすすめは、永楽堂の琥珀柚子(リンク先で購入可)。
細切りにされた一筋の柚子の皮が、キンキンに冷えた氷のように見える寒天の中に閉じ込められている。手に取ってかじってみると、歯触りも氷のようで、その中に閉じ込められていた柚子の香りが弾ける。
夜に0度付近まで冷え込むこともあるこの時期に、これ以上なくふさわしい和菓子だと思う。