三島由紀夫

先日、「三島由紀夫VS東大全共闘」という映画を見ました。

1960年代に盛んになった学生運動。
今や、全学連(全日本学生自治会総連合)、全共闘、革マル派、東大紛争、安田講堂占拠といった言葉や事件を記憶している人のほうが少なくなったでしょう。

保守派の三島。
左翼学生の総本山ともいえる東大全共闘。

革命のためには暴力も辞さない東大全共闘の学生。
1,000人を超えるその学生たちが待ち受ける中、護衛もつけずに単身乗り込んでいった三島。
その討論の模様を収録したのがこの映画です。
緊迫した言葉のやり取り。
喉がカラカラになるほど緊張しながら観ました。

この討論会の約1年後、三島は当時の自衛隊駐屯地で自衛隊員にクーデターを呼びかけ、割腹自決をしたのでした。

この映画を機に三島作品に興味を持ち、「潮騒」を読みました。
その激しさとは裏腹に美しい文章。

『一本の赤松の幹が、若者の視力に秀でた目にありありと映った。急にその幹が光を失った。すると見上げる天頂の雲は黒み、星が東山の外れに煌めきだした。』

読書、特に文芸作品が苦手な私ですが、一気に三島文学に惹かれてしまいました。

次は「金閣寺」を読もうかな。