男はつらいよ
最近、「寅さん」を観ています。
いいですねぇ。
「面白い」というのではなく、心が和むというか、落ち着くというか。
あ、もちろん、面白いですよ。
暴力、破壊、恨み、妬みといったものがないから安心して観ていられる。
平穏な気持ちでいられることが、なんとも心地よく感じるのです。
いつも決まった展開の物語。
寅さんがひと騒動起こして、綺麗な女性を好きになり、その恋に破れて、また旅に出る。
画面が目まぐるしく動き、どんでん返しの連続の映画やドラマに慣れてしまっているので、物足りなく感じるかと思っていましたが、むしろ逆でした。
そう思わせてくれるのは、物語や時代背景だけでなく、役者さんたちの「人柄」なのではないかと思うのです。
寅さんの渥美清はもちろん、さくら、おいちゃん、おばちゃん、御前様、など、それを演じている役者さんたちの人としての奥深さや優しさ。
もちろん、私はあの方達に接したことはありませんが、そういうものを感じます。
何かと「今の人たちは」と比べるのは好きではありませんが、あの映画については、そう思いたくなります。
今も素晴らしい俳優さんはたくさんいます。
でも、その中で、あの雰囲気を出せるのは誰だろう、と。
今、5作目まで観終わりました。
あと45作。
楽しみだぁ。