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超主観的マレーシア移住考察②高スペック低家賃だが、アタリハズレと選択肢が限られる賃貸システム

マレーシアのメリットで一番は「生活費の安さ」。
ちなみに、私の生活費ですが
ロックダウン中は5000RM(日本円で約13万円)

外食が多かったり
スパや3泊ぐらいの国内旅行へ行った月で
8000RM(日本円で約20万8000円)ぐらい

このうち、何が日本よりも圧倒的に安いかというと

●コンドミニアム(マンション)の家賃
●電気・ガス・水道などの光熱費
●電車・バスの公共交通機関およびガソリン代など交通費

固定費と主要なランニングコストが
べらぼうに安いことが
生活費を押し下げています。

例えば、
私が住んでいるコンドミニアムについて

KLCC(ペトロナス・ツインタワーがある首都クアラルンプールの中心)へ電車1本の駅チカ。築3年で32階2LDK。プール・ジム・家具家電付き。
駐車場1台、管理費込みで

なんと
家賃は2500RM(約6万5000円)
コロナが始まって外国人が入ってこれないため、2年目からオーナーが10%家賃をディスカウントしてくれたので、
2021年の家賃は2250RM(約5万8500円)

日本人や韓国人の駐在家族に人気の
モントキアラ家族向け一般的な物件で
3LDKが3500RM~6000RM(約9万1000円~15万6000円)ぐらいかな
高級だったり人気でも2LDK5000RM~(約13万円~)あり
しかも、
サウナがあったり
レストランやスーパーやカフェがあったり

東京と比較すると
ミドルレンジより安あがりに、
ハイスペックな生活ができます。

私は、今は仕事していないので
日本と同程度の家賃で贅沢物件を借りるより
コスパ&利便性の良い
ふつうの物件を安く借りて
ミニマムな暮らしが心地よいです。

しかし、
日本では考えられないようなトラブルも

それは、
日本と違う賃貸システムが原因のひとつです。

写真は、今住んでいるコンドミニアムを内見したときのリビング。家具家電は付いているタイプ。同じコンドでも家具家電のグレードで家賃は変動します。家具家電なし物件はその分安くて、私程度のコンドで月1~2万円ぐらいディスカウントされます。基本ペット不可で、家賃や条件とともにオーナーとの交渉になります。

賃貸物件は個人オーナーと直接契約

日本と大きく違うのは、
個人から部屋や家を借りること。

 契約の窓口は不動産エージェントですが
 物件や家具家電にトラブルがあった場合の対応はオーナー次第。

そして、

マレーシアの物件は
日本で考えられないようなトラブルがあります。

 エアコンや洗濯機が壊れるのは序の口で、

天井から水漏れしたり
ドアが蝶板から外れて落ちたり
床が腐って抜けたり

 これらが次から次に起こるスリリングな館も。

 それを不動産エージェントからオーナーに報告して、修理するかどうかを決めていくのです。

 例えば、お金に余裕がなかったりルーズなオーナーだったら、対応に時間がかかったり修理代を渋るパターンもあります。

マレーシア在住日本人の先輩が
「アタリ」な部類という
私の物件も風呂場の天井から水漏れしました。

 幸いオーナーがチャイニーズの合理的な人で、きちんとした業者さんが来てくれましたが、ローカルの修理業者がいい加減でストレスになったり…

 とわいえ

 開閉戸の蝶板が緩んだり、埋め込み型ダウンライトがあちこち切れていたり、床がペコペコしたり、言うのも面倒くさいトラップは満載。

 日本人の中には、物件の不具合や交渉で相当なストレスを抱える人もいます。

 まあ対応が早くて常識的なオーナーであれば、あまり問題ないのですが、気に入った物件のオーナーがアタリかどうかはご縁です。

天井から滴り落ち、一日でバケツいっぱいになるほどの水漏れ。湯沸かしが電気なので、感電の恐怖に怯えながら生活していました。マレーシアの建築基準自体が日本から見ると驚愕を否めないので、こうした不具合は物件の高級度合いに関係なく起こります。私は住宅系の情報誌を担当して約2000件は物件の取材をしています。もし海外不動産投資を目論む方には現時点でのマレーシアのコンドミニアムはオススメしません。

不動産エージェントの紹介物件数が少ない

 大体は個人の物件を扱うので、日本の不動産会社に比べて、マレーシアの一エージェントが扱う数は限られてエリアや条件もバラけていると思います。
 特に、日本人の不動産エージェントの多くは、オーナーの性質を考慮して後々トラブルになりにくい人に絞っていたりするので、信頼できる反面、選べる物件が総合サイトに比べて少ないです。

 ちなみに
 私の不動産エージェントは面倒見のよい日本人女性ですが、物件選びは一日で見学した中からの4択。。。
 これはオーナーが個人で、物件の休眠状態をかなり嫌う性質からかなとも思いました。
 決めてから入居まで、待って一ヶ月。人気の物件は空くとすぐ決まるのでまさにご縁。

 なので、

 好みのコンドミニアムが見つかっても、別の階がいい…など選択肢が他にない可能性もあります。ただし日本人エージェントは必ずマレーシア人と組んで仕事をしているので、エリア、間取り、家賃、条件を細かく伝えることができれば探してくれますよ。移住当初は、この自分の希望をまとめるのが難しいのですけど。

 不動産サイトから物件を選ぶと、確かに情報量は格段に違いますが、不動産エージェントやオーナーを見極めるのが難しくなります。


https://www.propertyguru.com.my
マレーシアで有名な不動産検索サイト。あまりにも安い家賃は客寄せパンダ的に出していたり、写真とイメージがかけ離れていたり玉石混交です。情報を選ぶスキルと英語力と交渉能力と時間があれば、不動産サイトから見つけてもいいかも。

潔癖症はキツイ高層階でもハエ蚊Gの蟻地獄

 今住んでいるのは32階ですが、これらの虫が全部出ました。
 さらに、マレーシアは網戸がない物件ばかり。
 東南アジアは蚊が媒介するデング熱やマラリアがあるので、網戸を自分でつけるか、容赦なくやっつけるかの2択かなー

為替差損益で生活費が瀑上げ

 マレーシア通貨のリンギットで給与を得ている人はあまり関係ありませんが、忘れてならないのが為替の変動。現在リンギットは過去最低の対円レートなので、円で替えると安いのですが、為替が変動すれば生活費が爆上がりする可能性大です。
 例えば、リンギットの対円値動きは過去24~30円前後と幅があり
 2021年1月20日今日付で25.6円。
 私の円換算は、1リンギット26円で計算していますが
 これが歴代最高の33円になると、
 今の家賃2500RMが6万5000円から8万2500円に。
 
現時点でリンギットは、相場観から見て低すぎるので、今後上がる可能性が高いとか。
 裏を返せば、現在手持ちの資金があればリンギットに替えておくのもいいかも。ただし、リンギットはエマージング通貨なので円よりはリスクがあると言われています。

居住エリアのマウント合戦あり

 私が住んでいるコンドミニアムは、中心部の駅チカです。しかし、マレーシアの上流層から見ると、低所得者層が住むエリアに当たるそう。

 Twitterでたまたま見つけた日本人のツイートで悲しくなったのですが、
「ローカルのスラム街で野良犬だらけ。あんな貧民窟ありえない」
 という書き込みも。。。在マレーシア日本人の「いいね」リツイートも多くて怖かった。。。。(泣くぞ)

 確かに、マレーシアは車社会で、資産家ほど駅から離れた高台あたりに住んでいます。マレーシアでは「本当のお金持ちはダマンサラ」と言われていて、「体育館!?」と思うようなドデカイ家に住んでいたり、車で1時間ぐらいのところへ自家用ヘリで行ったり。

 実際、私が住んでいるエリアは開発がガンガン進んでいて新しいのですが、元は移民が不法に建てた長屋があった場所らしいです。
 立ち退かせるために、政府が長屋を焼き討ちしたという黒歴史もあり。

 しかし、
 「気」も含めて、私はここ好きですね。
 野良ワンちゃんは2回ぐらい見たかな、全然悪い子たちではなかったな。。ここで暮らしているローカルの人達に嫌な思いしたことないし。日本人に向けた言葉だと思うけど、昔から住んでいる人たちに対して申し訳ない気持ちになりました。

 ちなみに、クアラルンプール在住日本人は1万4000人ほど(マレーシア全体で約3万人)。
 さらに子供がいると狭い範囲でのお付き合いになるので、
 もし気になる人は、とりあえず「モントキアラ」周辺は無難かも、日本人には便利だし。

賃貸物件のまとめ

 まだまだお伝えしたいネタはありますが、メリットとデメリットは概ねこんな感じです。
 あくまでも主観ですが、
 「日本との違い」を受け入れている人は「マレーシア最高!」につながり、日本のサービスをベースに考える人は「ありえない」になるかも。
 とはいえ、
 慣れない外国で、落ち着くはずの家がトラブル続出になったら嫌なもの。
 自分が何を大事にするかで選択が変わるので、何かの参考になれば、これ幸いです。

 引き続き、マレーシア生活についてのリアルをまとめていきます。
 

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