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結石を出すこと

※こちらは2020カレーの学校アドベントカレンダーの9日目の投稿になります。

こんばんは、5期の乃淡雅子と申します。(こちらはペンネームです)

自分がカレーの学校に所属して早3年の月日が経とうとしているのですが、毎年恒例のこのアドベントカレンダーへの参加も3回目となりました。

毎回苦労して慣れない投稿をしているのに、月日というものは恐ろしいもので、一年経ってしまうとそのほろ苦い思い出も薄れて、なぜだかまた参加したくなってしまい…現在青い顔をしてこの記事を書いています。

でも、せっかく参加するんだったら、今年は苦悩の中にもどこか楽しくワクワクした気持ちを感じられないかと、少し工夫をしてみることにしました。

工夫①
投稿日への助走として12月に入ったら毎日なにかしらの投稿を自分に課せば、投稿日へのプレッシャーも分散され書くことへの抵抗感が薄まるかも?

■工夫②
当日は気分を変え、カレーの学校卒業生のお店でもある喫茶マカボイに来てカレーを食べながら原稿を書けばなにか良いインスピレーションを得られるかも?

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(今マカボイにいます)このトライの結果としては、、

●結果①
助走はあまりうまくいかず、日々プレッシャーの中にいることは同じ。というかむしろ増した。その結果自分とは?表現とは?の底なし沼に入り込んでいくことになる…(苦笑)考えれば考えるほど、自分の嫌なところが見えてくる気がする。文章表現をする人、そしてそれでお金を稼ぐ人って本当にご苦労さまです!と心から思えて尊敬しかない…でもそのことが分かっただけでも良かったのかもしれない。

●結果②
マカボイ店主の素敵なセンスで自分の趣味に合う最高の楽曲が次から次へと止まらないので、いかんせん意識がそちらに向かってしまう。そしてお客さんたちの楽しい集いの中、一人暗く深刻な顔でキーボードに向かっているこのギャップが、シュール過ぎて自分が滑稽に思えてくる…!うん、これはこれでなんだか面白い。

さて、そうは言ってもこのままだと原稿は終わらないし、周りのお客さん達の会話もだんだんいい感じに落ち着いてきて、レコードも次の新しいもの(軽快な洋画のサントラ)に変わったことで、集中力も増してきました。

さて気を取り直して、今年も今まさに自分が直面しているこの問題、自己表現とは?クリエイティブとは?について考えてみようかなと思います。

じつは昨日も懲りずに友人達とその話題をしていたら、随分と年下の男友達がとても良い名言があると教えてくれました。

出典は「映像研には手を出すな!」という漫画からだそうなのですが、作品を作り終えたのかを友人に問われたボロボロの主人公が、この様に答えるそうなのです。

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終わるとか完成するとかではなく、魂を込めた妥協と諦めの結石が出る…。

なんだこれ、最高じゃないか…。私の私の人生いままですべてこれだった気ような…。

制作の終わりを自分で決めて(なにかを締めて)、まずは自分でこれでよし!と宣言する、人様の前に披露する。恥をさらす。とりあえず出してみる。

表現って、ふりかえるともう今までの自分はほとんどそうでした…。気持ち悪い中途半端な感覚に後ろ髪をひかれつつもエイヤッとピリオドを決める…。

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ふう、少し休憩…。おかわりの自家製のホットジンジャー。うん、こういうの飲みたかったんです。
カウンターのお客さんたちの他愛もない会話が、今は良い感じに自分をリラックスさせてくれます。

さて、元気になってきました。再び大好きな細野晴臣さんの音楽も流れ出しましたしね。

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話をもどして唐突なんですが、例えば人が恋に落ちたり、この人友達になれるかも…と思うタイミングってどこなんだろう?考えていて唐突に分かったことがありました。

それは
計算のない素の自己開示を相手からしてくれた瞬間
なんじゃないかなと。

いや、自己開示って怖いことじゃないですか?いや、それ違うじゃんとツッコミがくるかもしれないし笑われるかもしれない、夜中のラブレター書いてしまったときみたいに、朝起きたときにやっちまったと一人頭をかかえることだって多いですしね。だからみんな悩むし尻込みするんじゃないかなと思うんです。

そんな風に考えていたら、このアドベントカレンダーに自分がどうして今回も参加したくなったのか、今更ながら自分でもだんだん分かってきました。

そう、みんなの自己開示がやっぱり見てみたかったんですよね。自分からの開示だけじゃなくて。めちゃくちゃ心揺れ動くけれど、なんだかその方がずっと楽しいし深く繋がれる気がしませんか?

だからこの後に緊張しながら投稿をする人や、他にもなにかの表現活動をしていく人には、大変かもしれないけどがんばって!と伝えたいです。

自分の「本当に」思っていることを、少しでもいいから誰かに伝えてみてください。きっとね、思わぬところで誰かと繋がることがあるかもしれないから。

2020年、振り返ると色々ありました。そのなかでも自分にとって割と特別なこの日にアドベントカレンダーに参加出来てよかったです。

人生に必要なもの、例えば、甘い音楽、おいしい食事、人々との会話。

これからの一年が良いものとなりますように。私もプレイヤーとして結石を作りながらしぶとくぼちぼちやっていこうかなと思います。



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