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言い間違いの多い京子さん

この話は高校生時代のお話。

どこからともなくコンパを設定してくるチャラ男の山本。京子と知り合ったのは山本が開催したコンパがキッカケだ。竹を割ったような性格と言うのかな?人が落ち込んでいても「そんなの寝たら忘れるよ~!!」と言って相手の背中をバンバン叩くような女性だった。

ある日京子さんが女友達Eさんを連れて私の家に遊びに行きたいとメールしてきた。

女性2人が私の部屋に来る

高校生男子にはかなり高まるものがあるイベントだ。無印良品で買った間接照明が役に立つ時が来たんじゃないか?まあ、夕方なのでそんなことはないと思うが。

そうこうしていたら京子さんが家に来た。どうやら友人のEさんがチャラ男山本のことが好きになったので、近しい友人である私に探りを入れて欲しいというのが今回の目的のようだ。

やめておけEさん。あいつはチャラ男だぞと思いつつ、Eさんの熱弁を薄目で聞き流していた。2時間ほど経ち、ひと段落した女性陣は何を思ったか、

お礼に「真崎くんをマッサージしてあげる」と言い出した。

ナニコレ?どんなエロゲ!?なぜかJK2人にマッサージされることになった。手からはじまり、腕、足、腰、、、、背中となると、京子さんがうつ伏せになった真崎に馬乗りになってマッサージすることになった。

「マッサージ加減はどうですか~~?」

うん、背中にしっかり感じる京子さんの柔らかいお尻がマッサージなんて関係なく幸せな時間にしてくれていた。。。当たり前だけど真崎の巻き寿司は反応していた。

巻き寿司以外はマッサージされたといってよい状態になり、その日は解散。そして私が悟った。

京子さんは俺のこと好きだな

 その予想が確信に変わる出来事が続き、彼氏彼女の事情がMajiでKoiする5秒前だった。純情な感情が空回りマイソーだった。だけど。真崎は京子さんと付き合うことはなかった。

理由は『彼女の言い間違いの多さ』だった。

なんや?その位許してやれよ!心狭いな!真崎!死ね!爆発しろ!貝汁で終始ジャリっとなれ!!とおっしゃる方もいると思います。しかし彼女の言い間違いは尋常じゃなかったのです。

歌手のアイコを『アッコ』と呼ぶ。ポルノグラフィティのことを『ポルノグラフィー』、パフュームを『プヒューム』、ヴィレッジヴァンガードを『ヴィレッジヴァンガーデン』と呼んでいた。

ひとつずつ訂正すればいいとお思いでしょうが、この様な言い間違えが1日に20個位出てくる。しかも間違いではなく本人は自信満々にそう思っているのだ。

それを聞き流すことは、当時の自分は共犯になるような気持ちになり、どうにも付き合うまでにはなれなかったのでした。さすがチェリーボーイ。

そんな私の気持ちを感じたのか、京子さんも次第に距離を取っていった(決して疎遠になったわけではなく、恋人候補から外れた)

現在

京子さんは結婚し、1児の母として関西で暮らしている。

久々に会ったら当時のような言い間違いは皆無となっていた。ちゃんとヴィレッジヴァンガードと呼んでる。きっとツッコミの上手い配偶者さんか、自分で努力して修正したのだろう。京子さん。あの時付き合っていたらどんな景色を見せてくれたのだろう?

ifはないけどifしちゃうよね。そんなおっさんヒトリノヨル。 


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