見出し画像

朝茶は福が増す

半年前から、緑茶が日常生活に欠かせない存在となりました。先人の言葉(表題)に倣って一日を迎え、日々適切な量を摂取しています。この習慣の始まりは、健康寿命への関心が高まる中で視聴した『緩和ケアチャンネル』。動画では医学的な視点から、緑茶が心身に調和をもたらすスーパーフードであることが示され、その含有成分であるカテキン、カフェイン、ポリフェノールなどが詳細に解説されています。

特に印象深いのは、「テアニン」と呼ばれる成分。これは緑茶の旨味を構成するアミノ酸であり、リラクゼーションを促進し、ストレスを軽減する働きがあるとされています。この半年間を振り返ると、心なしか気持ちに余裕が生まれ、穏やかなひとときが増えている感覚です。こうした変容には、おそらくテアニンが大いに寄与していたのでしょう。

緑茶が習慣になると、周辺の道具にも興味が湧いてきました。急須に関しては、今年4月に発売された『warenai』を使用しています。こちらは、日本茶専門店「すすむ屋茶店」のオーナーであり、日本茶アクティビストとして活動している新原光太郎氏が監修し、プロダクトデザイナーの柴田文江氏が設計を手がけました。

本体はトライタン樹脂製。この素材は耐熱性があり、透明度と安全性(BPAフリー)が高いため、哺乳瓶などでも利用されています。程よく弾力があり、割れにくいのが特徴。我が家ではヤンチャな愛猫が活発に動き回り、好奇心からモノを床に落とすことが頻繁にあるため、この素材はありがたい存在です。

着脱式の茶漉しはステンレス製。茶葉の広がりを考慮したサイズ感で、網目が細かいので漉しやすく、その風味を一層引き立てます。「すすむ屋茶店」では、茶葉の個性を最大限に活かすべく、「茶葉8gとお湯200cc(70~80℃)」での淹れ方を推奨。『warenai』の本体とハンドルの接地面(下部)が、おおよそ200ccの目安になります。

同製品は右利き用のみの展開ですが、軽量(約210g)で持ち手の握りやすさも相まって、左利きの私でも使用時に違和感がありません。さらに、洗浄・乾燥時には、従来品(陶磁器・ガラス製)に見られる緊張感がなく、本体、茶漉し、それぞれの内部に手が届くのも大きな利点。清潔な状態を保つことが容易です。

湯呑みには、波佐見焼のブランド「Ha’」の『Horizon Cup』を愛用しています。こちらは石州流伊佐派家元・磯野宗明氏の監修のもと、セバスチャン・バーン氏がデザイン。日本茶の文化、伝統、精神をベースに、土を混ぜた磁器で「大地と空の境界線」を表現しています。容量は約200cc。先の淹れ方による一煎目に最適です。上部が広がった形状から香りを感じやすく、薄い縁が口当たりを良くし、繊細な味わいを楽しむことができます。手に取りやすい価格も魅力の一つです。

『warenai』と『Horizon Cup』の共通点は、お茶の専門家とプロダクトデザイナーの協働。プロフェッショナル同士の共鳴が、それぞれのプロダクトの細部にまで響き、利便性の高さを導いているように感じられます。未熟な愛好者が意気揚々と述べてきましたが、今後もスーパーフードの恩恵を受けながら、健康促進と未病対策に努める所存です。

<参考文献>
・日本茶マガジン(2020)「緑茶の成分テアニンとは?お茶をのんでリラックスするわけ
・東京西海株式会社(2023)「『Ha’ Matcha』デザイナーインタビュー


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?