[質問箱]会話の引き出しを増やすにはどうしたらよいでしょうか。
シチュエーションにもよるかなぁと思います。会話を盛り上げるためなら、引き出しの数よりも話術の方がぶっちゃけ大事です。話術には天性的なキャラも関わりますが、ある程度テクニックで克服することができます。
ちなみに僕は幼いころ人見知りが激しく、だれかに声をかけられるだけで泣いていました。自分から声をかけるなど到底ムリで、幼稚園に入ってからはイジメに遭い、以降6年間もそれが続いたため、ぶっちゃけコミュニケーションは超・苦手でした。
ですが、今は喋り手として会社を代表し、何なら受講者を感化させ過ぎて社内で「教祖」とあだ名がつけられています。もちろん日常の会話も大好きです。
これには「転校」を機にキャラ変を頑張ったということもありますが、一方で講演メソッドなどはTED等から独自に技を盗んだり、さまざまなメディアで技術を学んだりして、それを活かしているといった積み上げも影響しています。
そのうえで、会話の盛り上げ以外の、例えばビジネスにおける「何かを生み出すための会話」やイノベーティブな会話、知的な会話や対談、鼎談などになってくると、やはり知識や経験がモノをいいます。これは一朝一夕で身につくものではありません。
大事にしてほしいことが2点あります。
一つは、何かを極めてほしいということです。元大リーガーのイチローさんが野球以外の話でも奥行きあるトークができるのは、彼が野球を極めているからです(と言うとご本人は絶対イヤがりますが)。一つの“極め”は、他のジャンル、もっというと万般に通じていきます。これは、とてもとても大事な力になる要素です(極めるといっても「好きが高じて」くらいでいいです)。
もう一つは、多くの知と体験を得てほしいということです。いろんなところに飛び込んでください。何なら、バカやっちゃってください。そうして全部をネタにする。それこそ死ぬほどの苦境すら「ネタづくり」と思うくらいの構えでいると、それ自体が引き出しになりますし、もちろん知識も引き出しになり得ます。
僕の肌感では、新卒で500冊くらい読んでいたら、それだけでいろんな経営者から好かれます。君、よく知ってるね、と。基礎教養を得て、ちょっと頭を抜きん出たいと思ったら、それくらいが新卒レベルだと良い気がします。
それ以降の世界については、また稿を改めて語りたいと思いますので、今日はここまで。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?