マガジンのカバー画像

エッセイ

48
正木がつづるエッセイ
運営しているクリエイター

記事一覧

愛とは骨折のことである。

愛とは何だろう。とらえどころがあるようで、ない。存在しているようでいて、でも、憎しみや裏…

正木伸城
8か月前
10

[事件簿]漢字珍事。尼屁尻に通底する、意外と知られていない真実。

「尸」ってなんて読むんだっけ? と友だちに聞かれて、とっさに俺は「しかばね」「かばね」「…

正木伸城
2年前
10

わだかまりに対する行き場のない感情を時には愚痴にして吐いてもいいでしょ。

やさぐれ投稿。 「日本の底が抜ける」的な議論が続いて久しい。国や民の「底」もそうだし、あ…

正木伸城
2年前
29

スーツを着る習慣が減った僕らは、パリコレからのメッセージに気づかなければならない…

パリコレってあるじゃないか。 スーパーモデルたちがきらびやかな服を着こなし、得意げに見せ…

正木伸城
3年前
8

「だから最近の若い奴は」「昔はなあ」が発奮材料になるかえ? ほぼ意味ないって。

古い本を読んでいて改めて知った。大正生まれの人は明治生まれの人からバカにされていたらしい…

正木伸城
3年前
16

人類にとって地球が「島化」していってると再認したコロナ禍2020年だった気がする。

2020年はとにもかくにも新型コロナウイルスに席巻された一年だった。この狭い地球にこれだけ大…

正木伸城
3年前
9

「あたりまえ」が生み出すもの、あるいは傷つけるもの。

家に帰って「ただいま」と言える人がいるのは、とても素敵なことだ。「おかえり」と返事がかえってくることは決してあたりまえじゃない。 先日、通販でしおり(ブックマーク)を買ったら、お店の方からの直筆の手紙が同梱されていた。「コロナに負けずにいきましょうね」というエールだった。温かな気遣いは、業者の方にとっても手間かもしれない。でも、このあたりまえでないことが、僕の胸を熱くした。 よく考えてみると、あたりまえをめぐる、ちょっとした一幕は日々、おとずれる。 「あたりまえ」は社会

「さすが、たくさん本を読んでいる人の文章は違うなあ」について思うこと。

これ、よく言われます(だからって僕の文章が凄いって意味じゃないですよ)。でも、読書量と文…

正木伸城
3年前
17

きっとあの人には固い信念があるだろうという固い妄想…。なくてもよくね?

いろいろな人から改めて「どんな信念をお持ちなんですか?」と聞かれたり、旧友から「いま正木…

正木伸城
3年前
26

世のなかけっこう性善説。みんなゆるく信じあっている。時に、怖い

※このエッセイの内容・行為を勧めたり喚起したりする意図はありません。悪さ・イタズラ・迷惑…

正木伸城
3年前
12

銀河会の言葉の雨あられにも負けず。

銀河会は とにもかくにも 世のなかをカクメイで平和にするという   銀河会は仲よしで 仲間…

正木伸城
3年前
8

嫉妬・やっかみでクソリプ送ってくる人を脳内フルボッコする俺

たまには違った話を。 なんか、「SNSでしか私を知らない人」とリアルで初めて会った時に、「…

正木伸城
3年前
9

映画『星の子』を鑑賞してわきあがる気持ち、感想。宗教、信仰、家族、そして――信じ…

映画『星の子』(主演:芦田愛菜、監督:大森立嗣)を観てきた。周囲から「怪しい宗教」と呼ば…

正木伸城
3年前
69

山本七平賞2020奨励賞を受賞した近内悠太さんの「群像」エッセイの感想

哲学者や思想家について語っているときに年配の先輩方からよく「その人どこ大出身?」「どこで博士号とったの?」と聞かれる。僕にはそういうことを知ろうというマインドがないため、大抵、答えられない。何々学派とか系譜学みたいなものを見渡したいのだろうか。でも、それに答えられたことがあっても、その後の会話でそれがプラスになったことがあまりない。左派だとか京都学派だとかシカゴ学派だとかいう、出身校的なもの、「てめぇどこ中だコラ? あ?」的なものを僕は気にしない。ただ、目の前のテキストを吟味